で,定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
(4) 貧血
貧血(10.1%)があらわれることがあるので,ヘモグロビン量を定期的に測定するなど観察を十分に行い,ヘモグロビン量の減少を認めた場合は,リバビリンの添付文書に従いリバビリンの用量を調節するなど,適切な処置を行うこと.
その他の副作用
**セログループ1(ジェノタイプ1)
消化器
5%未満
腹部不快感,便秘,心窩部不快感,胃炎,悪心,口内炎
循環器
5%未満
動悸
精神神経
5%未満
頭痛
血液
5%未満
貧血
皮膚
5%未満
脱毛症,皮脂欠乏性湿疹,紅斑,そう痒,発疹
呼吸器
5%未満
鼻咽頭炎
過敏症
頻度不明※
過敏症反応(舌,口唇腫脹を含む)
臨床検査
5%未満
AST(GOT)上昇,ALP上昇,血圧低下,クレアチニンクリアランス減少,尿中蛋白陽性,尿比重減少,尿中白血球エステラーゼ陽性
※自発報告
**セログループ2(ジェノタイプ2)(リバビリンとの併用)
**消化器
5%未満
腹部不快感,便秘,心窩部不快感,胃炎,悪心,口内炎
**循環器
5%未満
動悸
**精神神経
5%以上
頭痛
**精神神経
5%未満
不眠症
**皮膚
5%以上
そう痒
**皮膚
5%未満
脱毛症,皮脂欠乏性湿疹,紅斑,発疹
**呼吸器
5%未満
鼻咽頭炎
**過敏症
頻度不明※
過敏症反応(舌,口唇腫脹を含む)
**全身症状
5%未満
無力症,疲労
**臨床検査
5%以上
網状赤血球数増加
**臨床検査
5%未満
AST(GOT)上昇,ALP上昇,血圧低下,クレアチニンクリアランス減少,尿中蛋白陽性,尿比重減少,尿中白血球エステラーゼ陽性
**※自発報告
その他の副作用の注意
以上の副作用が報告されている.上記のような症状があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており,既往歴や合併症を伴っていることが多いので,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. **セログループ1(ジェノタイプ1)
妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.]
**セログループ2(ジェノタイプ2)
本剤はリバビリンと併用するため,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.また,妊娠していないことを確認するため,治療開始に先立ちリバビリンの添付文書を参照し,妊娠検査を実施すること.[リバビリンの動物実験で催奇形性及び胚・胎児致死作用が認められている.]
2.
授乳中の婦人には投与しないこと.やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること.[本剤成分がヒト乳汁中へ移行するかどうかは不明であるが,動物実験(ラット)で本剤由来成分が乳汁中へ移行することが報告されている.授乳ラットでは主としてパリタプレビル,パリタプレビル加水分解物質M13,オムビタスビル未変化体が認められた1),2).]3),4)
小児等への投与
小児等における安全性は確立していない.[使用経験がない.]
過量投与
本剤に特定の解毒薬はない.過量投与の場合は,副作用の徴候や症状を注意深く観察し,速やかに適切な対症療法を行うこと.
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
本剤のジェノタイプ1aのC型慢性肝炎患者に対する有効性は確立していない.なお,海外で実施した臨床試験において,未治療のC型慢性肝炎患者(ジェノタイプ1a)にオムビタスビル(25mg),パリタプレビル(200mg),リトナビル(100mg)を12週間投与したとき,投与終了12週後のHCV RNA陰性化の割合は62.5%(5/8例)であった.5)
薬物動態
1. 血中濃度と薬物動態パラメータ
(1) 単回投与(日本人データ)6)
健康成人被験者におけるオムビタスビル,パリタプレビル,リトナビル(25mg/150mg/100mg)空腹時及び非絶食時単回経口投与後のオムビタスビル,パリタプレビル,リトナビルの薬物動態パラメータを下表に示す.(薬物動態の表1 健康成人における本剤(25mg/150mg/100mg)単回経口投与後のオムビタスビル,パリタプレビル,リトナビルの薬物動態パラメータ参照)
(2) 反復投与(日本人データ)7)
健康成人被験者にオムビタスビル,パリタプレビル,リトナビル(25mg/150mg/100mg)を1日1回14日間食後反復経口投与した.オムビタスビル,パリタプレビル,リトナビルの曝露量は9~12日後に定常状態に到達した.オムビタスビル,パリタプレビル,リトナビルの14日目の薬物動態パラメータを下表に示す.(薬物動態の表2 健康成人における本剤(25mg/150mg/100mg)1日1回14日間反復経口投与後のオムビタスビル,パリタプレビル,リトナビルの薬物動態パラメータ参照)
2. 分布(外国人データ)8),9),10),11)
オムビタスビルのヒト血漿蛋白結合率は0.09~9μg/mLで99.9%であった.パリタプレビルのヒト血漿蛋白結合率は0.08~8μg/mLで97~98.6%であった.ヒトにおけるオムビタスビル及びパリタプレビルの血液/血漿中濃度比は約0.5~0.7であり,これらは全血中の主として血漿分画に分布した.
健康成人に25μg静脈内投与したときのオムビタスビルの定常状態分布容積(Vss)は173Lであった.健康成人に100μg静脈内投与したときのパリタプレビルのVssは103Lであった.
3. 代謝及び排泄(in vitro及び外国人データ)11),12),13)
オムビタスビルはアミド加水分解を経て酸化的代謝を受ける.パリタプレビルは主としてCYP3A4/5により代謝される.リトナビルは主