(スルホニルアミド系及びスルホニルウレア系薬剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)、β-遮断剤、サリチル酸剤、MAO阻害剤、フィブラート系薬剤等)
臨床症状・措置方法
低血糖症状が起こるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)低血糖症状が認められた場合には通常ショ糖を投与するが、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。
機序・危険因子
血糖降下作用の増強による。
2. 薬剤名等
血糖降下作用を減弱する薬剤(アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン等)
臨床症状・措置方法
血糖値が上昇してコントロール不良になるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
機序・危険因子
血糖降下作用の減弱による。
3. 薬剤名等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
臨床症状・措置方法
アンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告がある。
機序・危険因子
機序は不明である。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内で実施された臨床試験において、1,128例中290例(25.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は便秘36例(3.2%)、空腹34例(3.0%)、無力症22例(2.0%)等であった。(効能又は効果の一変承認時までの集計)
重大な副作用
1. 肝炎、肝機能障害(いずれも頻度不明)
ALT(GPT)又はAST(GOT)の上昇等を伴う肝炎又は肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
2. 血管浮腫(頻度不明)
アンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告があるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「相互作用」の項参照)
3. 低血糖症
本剤の投与により低血糖症があらわれることがある。スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「相互作用」、【臨床成績】の項参照)
4. 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 急性膵炎(頻度不明)
急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
6. 腸閉塞(頻度不明)
腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」の項参照)
7. 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
8. **類天疱瘡(頻度不明)
類天疱瘡があらわれることがあるので、水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
血液及びリンパ系障害
(1%未満)
血小板数減少
神経系障害
(1%~5%未満)
めまい、振戦
神経系障害
(1%未満)
頭痛
心臓障害
(1%~5%未満)
動悸
血管障害
(1%未満)
高血圧
胃腸障害
(1%~5%未満)
便秘、腹部膨満、血中アミラーゼ増加、リパーゼ増加
胃腸障害
(1%未満)
鼓腸、上腹部痛、腹部不快感、胃炎、悪心、下痢、消化不良、胃食道逆流性疾患
肝胆道系障害
(1%未満)
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加、ALP増加
**筋骨格系障害
(1%未満)
関節痛
皮膚障害
(頻度不明)
皮膚剥脱、水疱
皮膚障害
(1%~5%未満)
多汗症
皮膚障害
(1%未満)
湿疹、発疹、そう痒症、蕁麻疹
その他
(1%~5%未満)
空腹、無力症、血中CK(CPK)増加、血中CK(CPK)-MB増加
その他
(1%未満)
CRP増加、末梢性浮腫、体重増加、悪寒
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット及びウサギ)で、胎児への移行が報告されている。〕
2.
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
過量投与
徴候、症状
外国人健康成人