ある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)で尿酸値の上昇を伴ってあらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血液透析等の適切な処置を行うこと。
5. 肝機能障害、黄疸
(1.74%)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 消化管潰瘍、消化管出血、消化管穿孔
(0.39%)
消化管潰瘍、消化管出血、消化管穿孔があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7. 重篤な皮膚障害
(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. 膵炎
(頻度不明)
膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
9. 高血糖、糖尿病
(0.11%)
高血糖、糖尿病及び糖尿病の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 腎臓
0.1~5%未満
腎機能異常(蛋白尿、血尿、BUN、クレアチニンの上昇等)
2. 肝臓
0.1~5%未満
肝機能異常(AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDH、γ-GTP、LAP、ビリルビンの上昇等)
3. 消化器
0.1~5%未満
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、腹痛、便秘、口内炎、舌炎
4. 消化器
0.1%未満
腹部膨満感、軟便、舌苔
5. 過敏症注)
0.1~5%未満
発疹、そう痒感、発熱
6. 代謝異常
0.1~5%未満
尿酸値の上昇、ALP上昇
7. *代謝異常
頻度不明
痛風
8. 皮膚
0.1~5%未満
脱毛
9. 精神神経系
0.1~5%未満
めまい、頭痛、味覚異常、しびれ
10. 精神神経系
0.1%未満
眠気、耳鳴、四肢異常知覚
11. その他
0.1~5%未満
全身けん怠感、浮腫、口渇
12. その他
0.1%未満
ガンマグロブリン低下、動悸、悪寒、ほてり、月経異常、胸痛
13. その他
頻度不明
眼球充血
注)発現した場合には、投与を中止すること。
高齢者への投与
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、排泄が遅延するおそれがあるので、腎機能(血清クレアチニン値等)及び年齢、体重を考慮し適宜減量すること[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態 2.排泄」の項参照]。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
催奇形性を疑う症例報告があり2)、また、動物実験(ラット3)、ウサギ4))で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
2.
授乳中の投与に関する安全性は確立していないので、授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
臨床検査結果に及ぼす影響
尿中ビリルビン試験で偽陽性を示すことがある。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
免疫抑制剤による治療を受けた患者では、悪性腫瘍(特に悪性リンパ腫、皮膚癌等)の発生率が高いとする報告がある5~8)。
薬物動態
1. 吸収
(1)
腎機能を良好に維持している腎移植患者にブレディニン錠25を4錠(100mg)経口投与したとき、下記のデータが得られている9)。
Tmax:2時間
Cmax:2.38μg/mL
T1/2:2.2時間
(2)
関節リウマチ患者にブレディニン錠50を1錠(50mg)又は2錠(100mg)注1)経口投与した結果、血中濃度に用量依存性が認められた。また、1日3錠(150mg)又は6錠(300mg)注1)4週間連続投与での蓄積性は認められなかった10)。
2. **排泄
(1)
腎機能を良好に維持している腎移植患者にブレディニン錠25を4錠(100mg)経口投与した結果、6時間までの尿中排泄率は約80%であった。また、腎機能障害患者では、本剤の排泄は遅延した(投与量の減量等を考慮する必要がある)。また、無尿状態の慢性腎不全患者2例にブレディニン錠25を8錠(200mg)注2)経口投与し、投与2時間後より5時間の血液透析を行った結果、血中濃度は下降した9)。
(2)
腎移植患者(19名)及び腎不全患者(3名)におけるミゾリビンの血中からの消失速度定数とクレアチニンクリアランス(Ccr)は高度に相関した11)。
なお、クレアチニンクリアランスを血清クレアチニン値、年齢及び体重より換算する計算式の一例12)を示す。
クレアチニンクリアランス=体重×(l-m×年齢)÷血清クレアチニン値
l=1.80(女),2.305(男);m=0.0070(女),0.0104(男)
(3)
関節リウマチ患者にブレディニン錠50を1錠(50mg)又は2錠(100mg)注1)経口投与した結果、24時間までの尿中排泄率は約30~80%であった10)。
(参考)
1. 分布
ラットに単回経口投与した結果、腎及び胃に最も高い組織内濃度を認めた。また、肝、膀胱、小腸、脾及び胸腺にも血中より高い組織内濃度を認めたが、脳への移行はほとんど認められなかった13)。21日間連続投与において組織蓄積傾向は認められなかった14)。妊娠ラットに経口投与した結果、子宮、卵巣、胎盤及び少量ながら胎児への移行が認められた13)。
また、分娩後のラットにおいて乳汁移行が認められた15)。
2. 代謝
ラットに経口投与