感受性を維持した。アバカビル,ジダノシン,テノホビル及びザルシタビンによりin vivoで選択されるK65R変異を有するHIV-1分離株では,エムトリシタビンに対する感受性の低下が確認された。ジドブジン関連変異(M41L,D67N,K70R,L210W,T215Y/F,K219Q/E)又はジダノシン関連変異(L74V)を有するウイルスは,エムトリシタビンに対する感受性を維持した。非核酸系逆転写酵素阻害薬耐性と関連づけられるK103N変異を有するHIV-1は,エムトリシタビンに対して感受性を示した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
エムトリシタビン Emtricitabine
化学名
4-Amino-5-fluoro-1-[(2R,5S)-2-(hydroxymethyl)-1,3-oxathiolan-5-yl]pyrimidin-2(1H)-one
分子式
C8H10FN3O3S
分子量
247.25
化学構造式
性状
白色~帯黄白色の粉末であり,水,メタノールに溶けやすく,アセトニトリルに溶けにくく,酢酸イソプロピルに極めて溶けにくい。
融点
約155℃
分配係数
-0.43(オクタノール/水)
承認条件
1.
本剤については,現在,国内外において臨床試験を実施中であることから,使用に当たっては,患者に対して本剤に関して更なる有効性・安全性のデータを引き続き収集中であること等を十分に説明し,インフォームドコンセントを得るよう,医師に要請すること。
2.
我が国における薬物動態試験については,進捗状況を定期的に報告するとともに,終了後速やかに試験成績及び解析結果を提出すること。また,海外において現在実施中又は計画中の臨床試験についても,終了後速やかに試験成績及び解析結果を提出すること。
3.
再審査期間が終了するまでの間,原則として国内の全投与症例を対象とした市販後調査を実施し,本剤の使用実態に関する情報(患者背景,有効性・安全性(他剤併用時の有効性・安全性を含む。)及び薬物相互作用のデータ等)を収集して定期的に報告するとともに,調査の結果を再審査申請時に申請書添付資料として提出すること。
包装
エムトリバカプセル200mg 30カプセル/瓶
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
*Benaboud S. et al.:Antimicrob Agents Chemother. 55 (3) 1315-1317, 2011
2)
Saag M.S. et al.:JAMA. 292 (2) 180, 2004
3)
Benson C.A. et al.:AIDS. 18 (17) 2269, 2004
4)
Schinazi R.F. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 36 (11) 2423, 1992
文献請求先
鳥居薬品株式会社 お客様相談室
〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1
TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890
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製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
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東京都中央区日本橋本町3-4-1
販売元
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提携
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