) 約5.4
質量(mg) 約250
一般的名称
ボノプラザンフマル酸塩錠、日本薬局方アモキシシリンカプセル、日本薬局方クラリスロマイシン錠
本文冒頭の注意書き
本製品に包装されている個々の製剤を単独、もしくは本製品の効能・効果以外の目的に使用しないこと。また、用法・用量のとおり、同時に服用すること。
本製品は3製剤を組み合わせたものであり、本【使用上の注意】は3製剤各々の【使用上の注意】より記載している。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
タケキャブ、アモリン及びクラリスの成分に対する過敏症の既往歴のある患者
2.
アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩、ピモジド、エルゴタミン含有製剤、タダラフィル〔アドシルカ〕、アスナプレビル、バニプレビル、スボレキサントを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
3.
肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
4.
伝染性単核症のある患者[アモキシシリン水和物で紅斑性丘疹の発現頻度が高いとの報告がある。]
5.
高度の腎障害のある患者[アモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの血中濃度が上昇することがあり、本製品では各製剤の投与量を調節できないため、本製品の使用を避けること。]
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
ペニシリン系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
<適応菌種>
アモキシシリン、クラリスロマイシンに感性のヘリコバクター・ピロリ
<適応症>
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
効能又は効果に関連する使用上の注意
1.
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
2.
特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
3.
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
4.
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
用法及び用量
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
タケキャブ
(1)
肝障害のある患者[ボノプラザンの代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。](【薬物動態】の項参照)
(2)
腎障害のある患者[ボノプラザンの排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。](【薬物動態】の項参照)
(3)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
アモリン
(1)
セフェム系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者
(2)
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
(3)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
(4)
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
クラリス
(1)
他のマクロライド系薬剤に対する過敏症の既往歴のある患者
(2)
肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある。](「副作用」の項参照)
(3)
腎機能障害のある患者[クラリスロマイシンの血中濃度が上昇するおそれがある。](【薬物動態】、「相互作用」の項参照)
(4)
心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者[QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動を起こすことがある。](「副作用」の項参照)
(5)
高齢者(「高齢者への投与」、【薬物動態】の項参照)
重要な基本的注意
アモリン
ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。
相互作用
ボノプラザンは主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。
また、ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制する可能性がある。
クラリスロマイシンはCYP3A4阻害作用を有することから1)、CYP3A4で代謝される薬剤と併用したとき、併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また、クラリスロマイシンはP-糖蛋白質に対する阻害作用を有することから、P-糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき、併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。一方、クラリスロマイシンはCYP3A4によって代謝されることから2)、CYP3A4を阻害する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり、また、CYP3A4を誘導する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある。
併用禁忌
(併用しないこと)
タケキャブ
1.
薬剤名等
アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)
臨床症状・措置方法
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。
2.
薬剤名等
リルピビリン塩酸塩(エジュラント)
臨床症状・措置方法
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリン