本剤の上室液(アミノ酸・電解質液)及び下室液(ビタミンB1・糖・電解質液)は次の成分を含有する。
■上室液(アミノ酸・電解質液)
成分(300mL中)
L‐ロイシン
4.200g
L‐イソロイシン
2.400g
L‐バリン
2.400g
*L‐リシン塩酸塩
3.930g
(*L‐リシンとして)
(3.146g)
L‐トレオニン
1.710g
L‐トリプトファン
0.600g
L‐メチオニン
1.170g
アセチルシステイン
0.404g
(L-システインとして)
(0.300g)
L‐フェニルアラニン
2.100g
*L‐チロシン
0.150g
L‐アルギニン
3.150g
L‐ヒスチジン
1.500g
L‐アラニン
2.400g
L‐プロリン
1.500g
L‐セリン
0.900g
グリシン
1.770g
L‐アスパラギン酸
0.300g
L‐グルタミン酸
0.300g
リン酸二カリウム
1.002g注2)
リン酸水素ナトリウム水和物
1.542g
クエン酸ナトリウム水和物
0.570g
*L-乳酸ナトリウム
2.290g
K+として11.5mEq注2)含有(38mEq/L)。
添加物として亜硫酸水素ナトリウム0.05g/L、氷酢酸(pH 調整剤)を含有する。
■下室液(ビタミンB1・糖・電解質液)
成分(700mL中)
ブドウ糖
74.998g
塩化カリウム
0.634g注4)
塩化カルシウム水和物
0.368g
硫酸マグネシウム水和物
0.616g
硫酸亜鉛水和物
1.40mg
チアミン塩化物塩酸塩
1.92mg
(チアミンとして)
(1.5mg)
K+として8.5mEq注4)含有(12mEq/L)。
添加物として水酸化ナトリウム(pH 調整剤)、塩酸(pH調整剤)を含有する。
■混合時(1袋1000mL中)
<電解質>
Na+※
35mEq
K +
20 mEq
Mg2+
5mEq
Ca2+
5mEq
Cl -※
35mEq
SO42-
5mEq
Acetate-※
16mEq
*L-Lactate-
20 mEq
Citrate3 -
6 mEq
P
10 mmol
Zn
5μmol
<糖質>
ブドウ糖
75.00g
ブドウ糖濃度
7.5%
<アミノ酸>
総遊離アミノ酸量
30.00g
総窒素量
4.70g
必須アミノ酸/ 非必須アミノ酸
1.44
分岐鎖アミノ酸含有率
30w/w%
<ビタミン>
チアミン塩化物塩酸塩
1.92mg
(チアミンとして)
(1.5mg)
総熱量
420kcal
非蛋白熱量
300kcal
非蛋白熱量/ 窒素
64
亜鉛の量はおよその数値で記載。
※添加物に由来するものを含む。
性状
本剤の上室液(アミノ酸・電解質液)及び下室液(ビタミンB1・糖・電解質液)は無色澄明である。
<上室液>
pH
約6.8(製造直後の平均実測値)
6.3 ~ 7.3(規格値)
浸透圧比
約4(生理食塩液に対する比)
<下室液>
pH
約4.0(製造直後の平均実測値)
3.5 ~ 4.5(規格値)
浸透圧比
約2.5(生理食塩液に対する比)
<混合時>
pH
約6.7(製造直後の平均実測値)
-(規格値)
浸透圧比
約3(生理食塩液に対する比)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者[アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化するおそれがある。]
2.
重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。また、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。]
3.
うっ血性心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
4.
高度のアシドーシス(高乳酸血症等)のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
5.
電解質代謝異常のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
(1)
高カリウム血症(乏尿、アジソン病等)の患者
(2)
高リン血症(副甲状腺機能低下症等)の患者
(3)
高マグネシウム血症(甲状腺機能低下症等)の患者
(4)
高カルシウム血症の患者
6.
閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化するおそれがある。]
7.
アミノ酸代謝異常症の患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、症状が悪化するおそれがある。]
8.
チアミン塩化物塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
下記状態時のアミノ酸、電解質、ビタミンB1及び水分の補給
・経口摂取不十分で、軽度の低蛋白血症又は軽度の低栄養状態にある場合
・手術前後
用法及び用量
用時に隔壁を開通して上室液と下室液をよく混合する。通常、成人には1 回500mL を末梢静脈内に点滴静注する。投与速度は、通常、成人500mL あたり120 分を基準とし、高齢者、重篤な患者には更に緩徐に注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減するが、最大投与量は1 日2500mL までとする。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
肝障害のある患者[水分、電解質代謝異常が悪化するおそれがある。]
2.
腎障害のある患者[水分、電解質の調節機能が低下しているので、慎重に投与すること。]
3.
心臓、循環器系に機能