を抑制することがある。
薬剤名等
制酸剤(アルミニウム又はマグネシウム含有)
臨床症状・措置方法
本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがあるので、本剤の投与後2時間以上間隔をあけて投与する。
機序・危険因子
機序不明
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例13,715例中354例(2.58%)に臨床検査値異常変動を含む副作用が認められた。その副作用症状は、下痢、腹痛等の消化器症状110例(0.80%)、発疹、そう痒感等の皮膚症状31例(0.23%)等であった。また、主な臨床検査値異常変動は、ALT(GPT)上昇126件(0.92%)、AST(GOT)上昇89件(0.65%)、好酸球増多41件(0.30%)等であった。(再審査結果通知:1999年3月)
重大な副作用
1. ショック
ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 皮膚障害
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、0.1%未満)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群、0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 血液障害
汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満、初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、血小板減少(0.1%未満、初期症状:点状出血、紫斑等)、溶血性貧血(0.1%未満、初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 大腸炎
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 間質性肺炎、PIE症候群
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群(各0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7. 腎障害
急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
劇症肝炎等の重篤な肝炎(0.1%未満)、著しいAST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症注)
0.1~5%未満
発疹
過敏症注)
0.1%未満
蕁麻疹、そう痒、発熱、浮腫
過敏症注)
頻度不明
紅斑
血液
0.1~5%未満
好酸球増多
血液
0.1%未満
顆粒球減少
腎臓
0.1%未満
BUN上昇
消化器
0.1~5%未満
下痢、腹痛、胃部不快感
消化器
0.1%未満
悪心、嘔吐、胸やけ、食欲不振、便秘
菌交代症
0.1%未満
口内炎
菌交代症
頻度不明
カンジダ症、黒毛舌
ビタミン欠乏症
頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
0.1%未満
めまい、頭痛、胸部圧迫感
その他
頻度不明
しびれ
その他の副作用の注意
注)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
1.
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
2.
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)
臨床検査結果に及ぼす影響
1.
テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.
直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製品との併用により、便が赤色調を呈することがある。
2.
尿が赤色調を呈することがある。
薬物動態
1. 血漿中濃度
(1)
健康成人6例に50、100、200mg(力価)を空腹時単回経口投与すると約4時間後にそれぞれ0.64、1.11、1.74μg/mLの最高血漿中濃度が得られ、その消失半減期は1.6~1.8時間であった1)。
(2)
健康成人6例に100mg(力価)を空腹時及び食後に単回経口投与したとき、最高血漿中濃度は約4時間後にそれぞれ1.25、0.79μg/mLであり、食後投与では吸収がやや低下した2)。
(3)
腎機能障害患者に100mg(力価)を単回経口投与したとき、血漿中濃度の消失半減期は、腎機能の低下に伴い延長が認められた3)。(「薬物動態の表」表1参照)
(4)