象による中止,1例 (1%) は死亡による中止であった.
(3) 試験765 (カプセル剤):
HIVプロテアーゼ阻害薬を1剤使用した経験があるが非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NNRTI) 治療未経験のHIV感染症患者70名を対象として,ロピナビル・リトナビル (LPV/r) の各用量群 (400mg・100mg BID,400mg・200mgBID※) に割り付け,ネビラピン (200mg BID) と2剤のヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NRTI) を併用する多施設二重盲検試験を実施した.試験開始時における平均CD4リンパ球数は372cells/mm3 (72~807cells/mm3),平均血中HIV RNA量は4.0log10copies/mL (2.9~5.8log10copies/mL) であった.
144週後,血中HIV RNA量が400 (50) copies/mL未満であった患者は,54% (50%) であり,CD4リンパ球数は両群平均で212cells/mm3増加した.144週間の投与期間中,27例 (39%) が脱落し,このうち,9例 (13%) は有害事象による中止,2例 (3%) は死亡による中止例であった.
(4) 試験730 (錠剤):
抗HIV薬による治療未経験患者664例を対象とした無作為化オープンラベル比較試験を実施した.ロピナビル・リトナビル (LPV/r) 投与群を2群 (800・200mgQD群と400mg・100mg BID群) に分け,テノホビル (TDF) 300mgQD,エムトリシタビン (FTC) 200mgQDを併用した.開始時の平均CD4リンパ球数は216cells/mm3(20~775cells/mm3),平均血中HIV-1 RNA量は5.0log10copies/mL (1.7~7.0log10copies/mL) であった.
48週までの治療反応の内訳と中止理由は次の通り.(臨床成績の表2参照)
48週で平均CD4リンパ球数はQD群で186cells/mm3,BID群で198cells/mm3上昇した.
(5) 試験802 (錠剤):
抗HIV薬による治療経験があり,試験前の治療でウイルスが検出されている599例の患者を対象とした無作為化オープンラベル比較試験を実施した.ロピナビル・リトナビル (LPV/r) 投与群を2群 (800/200mgQD群と400/100mg BID群) に分け,少なくとも2種類のヌクレオシド/ヌクレオチド系逆転写酵素阻害薬 (NRTIs) を併用した.開始時の平均CD4リンパ球数は254cells/mm3(4~952cells/mm3),平均血中HIV-1 RNA量は4.3log10copies/mL (1.7~6.6log10copies/mL) であった.
48週までの治療反応の内訳と中止理由は次の通り.(臨床成績の表3参照)
(6) 試験9407) (液剤):
出生後6ヵ月以上12歳以下のHIV感染症小児100例,抗HIV化学療法未経験者44例,経験者56例,(共にNNRTIの使用経験なし) を,ロピナビル・リトナビル (LPV/r) 230mg/m2・57.5mg/m2BID及び300mg/m2・75mg/m2BIDの2群にわけ,逆転写酵素阻害薬 (未経験群はサニルブジンとラミブジンを併用し,経験群はネビラピンに加え2剤までのヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬) を併用投与した.試験開始時における平均CD4リンパ球数は838cells/mm3で平均血中HIV RNA量は4.7log10copies/mLであった.
48週後,未経験群で80%,経験群で71%の患者で血中HIV RNA量が400copies/mL未満に減少した.CD4リンパ球数は未経験群で平均して404cells/mm3,経験群で284cells/mm3増加した.48週の投与期間中2例が脱落した.この試験結果により,6ヵ月以上12歳以下の小児では,ネビラピンを併用しない場合はLPV/r230mg/m2・57.5mg/m2BID,ネビラピンを併用する場合はLPV/r300mg/m2・57.5mg/m2BIDが成人におけるLPV/r400・100mgBIDの投与 (ネビラピンを併用しない場合) に相当するロピナビル血中濃度を得られると考えられた.
※ 本剤の承認配合比と異なる.
臨床成績の表1
結果 LPV/r+d4T+3TC
n=326 NFV+d4T+3TC
n=327
レスポンダー1 75% 62%
ウイルス学的失敗
(ウイルスリバウンド)
(VL<400copies/mLに抑制不能) 9%
(7%)
(2%) 25%
(15%)
(9%)
死亡 2% 1%
有害事象による中止 4% 4%
その他の理由による中止2 10% 8%
1. 血中HIV RNA(VL)<400copies/mL
2. 追跡不能,脱落,コンプライアンス不良,プロトコール違反等
臨床成績の表2
結果 LPV/rQD+TDF+FTC
(n=333) LPV/rBID+TDF+FTC
(n=331)
レスポンダー1 78% 77%
ウイルス学的失敗
(ウイルスリバウンド)
(VL<50copies/mLに抑制不能) 10%
(5%)
(5%) 8%
(5%)
(3%)
死亡 1% 1%未満
有害事象による中止 4% 3%
その他の理由による中止2 8% 11%
1. 血中HIV-1 RNA(VL)<50copies/mL
2. 追跡不能,脱落,コンプライアンス不良,プロトコール違反等
臨床成績の表3
結果 LPV/rQD+NRTIs
(n=300) LPV/rBID+NRTIs
(n=299)
レスポンダー1 57% 54%
ウイルス学的失敗2 22% 24%
以下、ウイルス学的データが存在しない症例の内訳
有害事象又は死亡による中止3 5% 7%
その他の理由による中止4 13% 12%
非中止例でデータ欠落 3%&nbs