受性増加が認められている。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
腹部放射線照射
臨床症状・措置方法
腹部放射線療法(体外照射)と同時併用する場合、重篤となる局所の合併症が発現することがある。なお、術中放射線照射と併用した際の本剤の安全性は確認されていない。
機序
基礎試験で本剤は濃度依存的に放射線照射の効果を増強し、本剤による放射線感受性増加が認められている。
2. 薬剤名等
他の抗悪性腫瘍剤
アルキル化剤
代謝拮抗剤
抗生物質
アルカロイド等
臨床症状・措置方法
骨髄抑制が増強されることがある。
機序
両剤とも骨髄抑制を有している。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内で実施された本剤の臨床試験において発現した副作用を記載した。
<承認時>
本剤単独投与の臨床試験における全投与例は506例であり、そのうち安全性評価対象は481例であった。これらにおいて、本剤との因果関係が完全に否定できない死亡例が、全投与例506例中9例(1.8%)に認められた。9例の死因の内訳は、腫瘍死3例、間質性肺炎2例、感染性肺炎1例、敗血症2例及び急性呼吸不全1例であった1)~6)。
転移・再発乳癌を対象とした本剤とパクリタキセルとの併用投与の臨床試験における全投与例は62例であり、そのうち安全性評価対象は62例であった。本剤及びパクリタキセルの因果関係が否定できない死亡例は認められなかった。
安全性評価対象62例において認められた臨床検査値異常変動を含む副作用のうち、主なものは骨髄抑制[特に、白血球減少(91.9%)、好中球減少(93.5%)、リンパ球減少(51.6%)、赤血球減少(64.5%)、ヘモグロビン減少(77.4%)及び血小板減少(69.4%)]、AST(GOT)上昇(77.4%)、ALT(GPT)上昇(64.5%)、倦怠感(62.9%)、脱毛(61.3%)、悪心(48.4%)、食欲不振(46.8%)、血管障害(43.5%)、関節痛(38.7%)、感覚鈍麻(35.5%)、味覚異常(33.9%)、筋痛(32.3%)であった。
<再審査終了時>
使用成績調査(非小細胞肺癌)の結果、安全性評価対象例2110例のうち副作用発現症例は1581例(74.9%)であり、副作用発現件数は4974件であった。
市販後臨床試験の結果、安全性評価対象例238例のうち副作用発現症例は238例(100%)であり、副作用発現件数は4249件であった。
重大な副作用
発現頻度については、国内の本剤単独投与の臨床試験において認められたものを記載した。
1.
骨髄抑制:白血球減少(72.6%、ただし、2000/μL未満の減少は17.5%)、好中球減少(69.2%、ただし、1000/μL未満の減少は32.1%)、血小板減少(41.4%、ただし、5万/μL未満の減少は4.2%)、貧血[ヘモグロビン減少(66.5%、ただし、8.0g/dL未満の減少は13.1%)、赤血球減少(52.6%)]等があらわれることがあるので、血液学的検査を頻回に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。なお、高度な白血球減少に起因したと考えられる敗血症による死亡例が報告されている。
2.
間質性肺炎(1.0%):間質性肺炎があらわれることがあるので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、間質性肺炎に起因したと考えられる死亡例が報告されている。
3.
**アナフィラキシー(0.2%):呼吸困難、血圧低下、発疹等の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.
心筋梗塞(0.2%):心筋梗塞がみられることがある。
5.
うっ血性心不全:うっ血性心不全があらわれることがある。
6.
肺水腫:肺水腫があらわれることがある。
7.
気管支痙攣:気管支痙攣があらわれることがある。
8.
成人呼吸促迫症候群(ARDS):成人呼吸促迫症候群(ARDS)があらわれることがある。
9.
腎不全:腎不全があらわれることがある。
10.
溶血性尿毒症症候群(0.2%):溶血性尿毒症症候群があらわれることがあるので、血小板減少、ビリルビン上昇、クレアチニン上昇、BUN上昇、LDH上昇を伴う急速なヘモグロビン減少等の微小血管症性溶血性貧血の兆候が認められた場合には、投与を中止すること。腎不全は投与中止によっても不可逆的であり、透析療法が必要となることもある。
11.
皮膚障害(頻度不明):重篤な皮膚障害(紅斑、水疱、落屑等)があらわれることがある。
12.
肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等の重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
13.
**白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む):白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)があらわれることがあるので、高血圧、痙攣、頭痛、視覚異常、意識障害等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、臨床所見等の重篤度に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。国内の本剤単独投与の臨床試験において認められたその他の副作用をその発現頻度に基づき記載した。
循環器:
1~10%未満
頻脈、血圧上昇
循環器:
1%未満
血圧低下、狭心痛、動悸、心室性期外収縮、発作性上室頻拍、心電図異常(ST上昇)
呼吸器:
1~10%未満
呼吸困難、高炭酸ガス血症注1)、低酸素血、咳嗽
呼吸器:
1%未満
PIE(肺好酸球浸潤)症候群、喘鳴、喀痰、息切れ
腎臓:
10%以上又は頻度不明(頻度不明には※)
総蛋白低下、電解質異常、アルブミン低下
腎臓:
1~10%未満
BUN上昇、蛋白尿、血尿、クレアチニン上昇
腎臓:
1%未満
乏尿
消化器:
10%以上又は頻度不明(頻度不明には※)
食欲不振、悪心・嘔吐
消化器:
1~10%未満
下痢、便秘、口内炎、胃部不快感
消化器:
1%未満
歯肉炎
肝臓:
10%以上又は頻度不明(頻度不明には※)
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇、Al-P上昇
肝臓:
1~1