イプリフラボン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがあるので、併用する場合には血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。
機序・危険因子
機序不明
96. 薬剤名等
薬効分類:飲食物
アルコール
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱又は増強することがあるので、本剤服用中の飲酒には注意すること。
機序・危険因子
アルコールの慢性的摂取により、本剤の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の作用を減弱する。
アルコールによる肝機能の低下が本剤の作用を増強する。
97. 薬剤名等
薬効分類:飲食物
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort, セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。
機序・危険因子
相手薬剤が本剤の肝薬物代謝酵素CYP2C9、CYP3A4を誘導する。
98. 薬剤名等
薬効分類:飲食物
ビタミンK含有食品
納豆
クロレラ食品
青汁
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱するので、上記食品を避けるよう、患者に十分説明すること。
機序・危険因子
上記食品に含まれるビタミンKが本剤のビタミンK依存性凝固因子生合成阻害作用と拮抗する。
99. 薬剤名等
薬効分類:飲食物
ビタミンK含有食品
上記以外のビタミンK含有食品
臨床症状・措置方法
一時的に大量摂取すると本剤の作用を減弱することがあるので、患者に十分説明すること。
機序・危険因子
上記食品に含まれるビタミンKが本剤のビタミンK依存性凝固因子生合成阻害作用と拮抗する。
副作用
重大な副作用
1. 出血
頻度不明
脳出血等の臓器内出血、粘膜出血、皮下出血等を生じることがある。このような場合には、本剤の減量又は休薬、あるいはビタミンK製剤投与、新鮮凍結血漿の輸注等の適切な処置を行うこと。また、同時に血液凝固能検査(トロンボテスト等)を行うことが望ましい。
2. 皮膚壊死
頻度不明
本剤投与開始による早期にプロテインC活性の急速な低下が原因で、一過性の過凝固状態となることがある。その結果、微小血栓を生じ皮膚壊死に至る可能性がある。投与前にプロテインC活性を確認することが望ましい。
3. 肝機能障害、黄疸
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤を減量又は休薬するなど、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 過敏症注)
頻度不明
発疹、そう痒症、紅斑、蕁麻疹、皮膚炎、発熱
2. 肝臓
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
3. 消化器
頻度不明
悪心・嘔吐、下痢
4. 皮膚
頻度不明
脱毛
5. その他
頻度不明
抗甲状腺作用
その他の副作用の注意
注)このような場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
本剤は、血漿アルブミンとの結合率が高く(「薬物動態」の項参照)、高齢者では血漿アルブミンが減少していることが多いため、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがある。用量に留意し慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
〔本剤は胎盤を通過し、点状軟骨異栄養症等の軟骨形成不全、神経系の異常、胎児の出血傾向に伴う死亡の報告がある。また、分娩時に母体の異常出血があらわれることがある。〕
2.
本剤投与中の授乳婦には授乳を避けさせること。
〔ヒト母乳中に移行し、新生児に予期しない出血があらわれることがある。〕
小児等への投与
新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
過量投与
本剤過量投与による出血には、ビタミンK製剤の静脈内投与が奏効し、一般的には数時間以内で回復する。1)
その他
本剤使用に当って
(1) 患者への注意
使用上の注意記載内容の他、次の事項について患者へ必要と考えられるアドバイスを行うこと。
1)
必ず指示された通りに服用すること(服用を忘れた時の対応の仕方も併せて)。
2)
定期的に診察を受け、凝血能検査(トロンボテスト等)を必ずしてもらうこと。
3)
手術や抜歯をする時は、事前に主治医に相談すること。
4)
創傷を受けやすい仕事に従事しないこと。
5)
納豆、クロレラ食品及び青汁は本剤の抗凝血作用を減弱させるので避けることが望ましい。2)3)4)
(2)
他院や他科に受診の際は、本剤の服用を医師、歯科医師、又は薬剤師に知らせること。
(3)
患者用説明書(見本添付)、患者携帯用の抗凝血薬療法手帳を用意してあるので、必要に応じ、適宜これを用いることができる。
薬物動態
1. 血中濃度
健康成人男子(CYP2C9*1/*3及び*3/*3遺伝子型を示さない者)にワーファリン顆粒0.2%0.5g又はワーファリン錠1mg(いずれもワルファリンカリウムとして1mg)を絶食下単回経口投与した際の平均血漿中ワルファリン濃度を図に示す。
また、ワルファリンの薬物動態パラメータを表に示す。
いずれの製剤を投与した際も、投与後0.25時間で最高血漿中濃度に到達し、102~106時間の半減期で消失する類似した血漿中濃度推移を示した。
ワーファリン顆粒0.2%及び錠1mg単回経口投与時の平均ワルファリン血漿中濃度推移
2. 吸収・分布・代謝・排泄
(外国人のデータ)
本薬は、経口投与後、上部消化管より極めて良く吸収され、血漿中ではアルブミンと97%が結合して存在する。5)
尿中への未変化体の排泄率は、ごく微量であり、代謝は、アセトニル基の還元によるワルファリンアルコールへの変換と6-あるいは7-ヒドロキシ