を担当医師に伝えること。
2.
患者が併用する薬剤について、CYP2D6又はCYP3A阻害作用を有する薬剤に該当するのか確認し、必要に応じて代替薬剤への切替えや本剤投与の中止を行うこと。[「禁忌」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「相互作用」の項参照]
3.
本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがあるので、心疾患(うっ血性心不全、虚血性心疾患、心筋症、徐脈、心ブロック、重篤な心室性不整脈)のある患者又は失神の既往のある患者では投与を避けることが望ましい。[「慎重投与」、「薬物動態」の項参照]
4.
本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがあるので、本剤投与開始時及び投与中は定期的に12誘導心電図(必要に応じてホルター心電図)を測定し、異常が認められた場合には必要に応じて本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「禁忌」、「慎重投与」、「薬物動態」の項参照]
5.
重篤な肝機能障害を有する患者では本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、投与を避けることが望ましい。
6.
酵素補充療法との併用に関する有効性及び安全性は確立されていない。
7.
めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意させること。
8.
鉄が不足している場合は、貧血の十分な改善効果を得るために、鉄分の補給を行うこと。
相互作用
本剤は、主として薬物代謝酵素CYP2D6及び部分的にCYP3A4で代謝される。また、本剤はP糖タンパク質の基質である。[「薬物動態」の項参照]
「禁忌」、「用法・用量に関する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「相互作用」におけるCYP2D6又はCYP3A阻害作用を有すると考えられる薬剤の薬剤名は、下表のとおり。
*(1)併用禁忌
(併用しないこと)
<CYP2D6の活性が通常の患者(EM)>
薬剤名等
CYP2D6阻害作用を有する薬剤とCYP3A阻害作用を有する薬剤の両方を併用
臨床症状・措置方法
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
薬剤名等
クラスIa抗不整脈薬
キニジン、プロカインアミド等
クラスIII抗不整脈薬
アミオダロン、ソタロール等
ベプリジル塩酸塩
臨床症状・措置方法
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
<CYP2D6の活性が低い患者(IM)>
薬剤名等
CYP3A阻害作用を有する薬剤
臨床症状・措置方法
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
薬剤名等
クラスIa抗不整脈薬
キニジン、プロカインアミド等
クラスIII抗不整脈薬
アミオダロン、ソタロール等
ベプリジル塩酸塩
臨床症状・措置方法
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
<CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)>
薬剤名等
CYP3A阻害作用を有する薬剤
臨床症状・措置方法
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
薬剤名等
クラスIa抗不整脈薬
キニジン、プロカインアミド等
クラスIII抗不整脈薬
アミオダロン、ソタロール等
ベプリジル塩酸塩
臨床症状・措置方法
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。
機序・危険因子
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
*(2)併用注意
(併用に注意すること)
<患者全体>
薬剤名等
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意する。
機序・危険因子
グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
薬剤名等
CYP3A誘導薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン等)
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある(「薬物動態」の項参照)。
機序・危険因子
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。
薬剤名等
セントジョーンズワート
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤の服用中はセントジョーンズワートを摂取しないよう注意する。
機序・危険因子
セントジョーンズワートの肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。
薬剤名等
P糖タンパク質の基質薬(ジゴキシン、コルヒチン、ダビガトラン、フェニトイン等)
臨床症状・措置方法
本剤の併用によりジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤がP糖タンパク質を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
薬剤名等
CYP2D6の基質薬(メトプロロール、三環系抗うつ剤(ノリトリプチリン、アミトリプチリン、イミプラミン)、フェノチアジン系薬剤、クラスIc抗不整脈薬(プロパフェノン、フレカイニド)等)
臨床症状・措置方法
本剤の併用によりメトプロロールの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤がCYP2D6を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
<CYP2D6の活性が通常の患者(E