*閉塞隅角緑内障
頻度不明
急激な眼圧上昇を伴う閉塞隅角緑内障を起こすことがあるので、霧視、眼痛、充血、頭痛、嘔気等が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 精神神経系
1%以上
不随意運動注1)、不眠
2. 精神神経系
0.1~1%未満
不安・焦燥感注1)、歩行障害注1)、傾眠、めまい、頭痛、倦怠感・脱力感、味覚異常
3. 精神神経系
0.1%未満
興奮注1)、見当識喪失注1)、振戦の増強注1)、しびれ感
4. **精神神経系
頻度不明
妄想注1)、病的賭博注1)、病的性欲亢進注1)、ドパミン調節障害症候群注1)
5. 消化器
1%以上
悪心、嘔吐、食欲不振、口渇、便秘
6. 消化器
0.1~1%未満
腹部膨満感、腹部不快感、腹痛、下痢
7. 消化器
0.1%未満
胸やけ、唾液分泌過多、口内炎、嚥下障害
8. 泌尿器
0.1~1%未満
排尿異常
9. 血液注2)
0.1%未満
顆粒球減少、貧血
10. 過敏症注2)
0.1%未満
発疹
11. 循環器
0.1~1%未満
起立性低血圧、心悸亢進
12. 循環器
0.1%未満
不整脈、血圧低下
13. 循環器
頻度不明
血圧上昇
14. 眼
0.1%未満
視覚異常
15. 肝臓注3)
0.1~1%未満
AST (GOT) 上昇、ALT (GPT) 上昇
16. 肝臓注3)
0.1%未満
LDH上昇、ALP上昇
17. 腎臓
0.1%未満
浮腫、BUN上昇
18. その他
0.1~1%未満
のぼせ感、発汗
19. その他
0.1%未満
脱毛、嗄声、唾液の変色 (黒色等)
20. その他
頻度不明
筋肉痛、体重減少、痰・口腔内粘膜・汗・尿・便等の変色 (黒色等)、抗DNA抗体の陽性例、クームス試験の陽性例
注1) 減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
注2) 投与を中止すること。
注3) 投与中は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。
高齢者への投与
不安、不眠、幻覚、血圧低下等の副作用があらわれるおそれがあるので注意すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験 (ウサギ) で催奇形性が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。[乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験 (ラット) でレボドパの乳汁移行が知られている。]
臨床検査結果に及ぼす影響
ニトロプルシッドナトリウムの検尿テープによる尿検査では、ケトン体反応が偽陽性になる場合がある。
過量投与
本剤の過量投与により、異常な不随意運動、混乱、不眠、まれに嘔気、嘔吐、不整脈等が起こるおそれがある。このような場合には、呼吸器や心機能を観察しながら胃洗浄等の適切な処置を行うこと。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
1.
抗パーキンソン剤はフェノチアジン系化合物、レセルピン誘導体等による口周部等の不随意運動 (遅発性ジスキネジア) を通常軽減しない。場合によってはこのような症状を増悪顕性化させることがある。
2.
悪性黒色腫が発現したとの報告がある。
3.
高蛋白食によりレボドパの吸収が低下するとの報告がある。
薬物動態
1. 血中濃度2, 3)
パーキンソン病患者3例にネオドパストン250mg及びレボドパ単味 (1,000mg) を経口投与した結果、最高血中ドパ濃度 (投与後1~2時間値) は下図の如くレボドパ単独投与に比べ約4倍の高値を示し、投与5時間後もなお高濃度が維持されている。一方、血中ドパミン濃度は約1/3に低下しており、尿中ホモバニリン酸 (HVA) の排泄量は著明に減少している。
2. 髄液中濃度3, 4)
パーキンソン病患者3例にネオドパストン250mg及びレボドパ単味 (1,000mg) を経口投与したときの髄液中ドパミン濃度は下図の如く、投与後2時間まではカルビドパ水和物併用による変化は明らかではなかったが、髄液中のドパミン濃度はカルビドパ水和物併用の場合には4時間後も有意に高値を示している。
パーキンソン病患者 (64才: 男性) における血中ドパ・ドパミン濃度
パーキンソン病患者における髄液中ドパミン濃度
(参考: 動物)
(1) 分布
ラットにカルビドパ水和物 (25mg/kg) 腹腔内投与30分後に14C標識レボドパ (50mg/kg) を経口投与し、投与30分、1、3、6及び24時間後に、脳・肝・腎・膵等の放射能活性を測定した結果、各臓器内のレボドパ濃度は、レボドパ単独投与に比べ著しく上昇し、特に脳内濃度のピーク値は投与3時間後に示され、6時間後では約10倍の高濃度を示している。
(2) 代謝5)
代謝経路としては、カルビドパ水和物との併用によりレボドパの脱炭酸反応が抑制されるため、COMTによる3-O-メチルドパを経てホモバニリン酸 (HVA) となる系が主となっている。
(3) 排泄
ラットにカルビドパ水和物5mg/kg腹腔内投与30分後に14C標識レボドパ50mg/kgを経口投与し、48時間後までの尿中及び糞中代謝物の放射能活性を測定した結果、尿中69%、糞中7%と大部分は尿中に排泄されることが示されている。
臨床成績
1. 一般臨床試験成績6, 7)
本剤の一般臨床試験は、パーキンソン病、パーキンソン症候群を対象として、22施設、総症例235例について実施された結果、改善以上197例 (83.8%) とすぐれた成績が得られた。また、パーキンソン病の3大症状である振戦、筋硬直及び無動・寡動に対する改善率はそれぞれ、77% (111/143)、75.4% (126/167)、66.7% (102/153) を示し、その他の症状に対しても65