あらわれるとの報告があるので、循環状態に対する観察を十分に行い、慎重に投与すること。〕
2.
重症糖尿病患者〔網膜症等、脆弱血管からの出血を助長することがある。〕
3.
出血傾向のある患者〔出血を助長するおそれがある。〕
4.
胃潰瘍の合併症及び既往歴のある患者〔出血を助長するおそれがある。〕
5.
抗血小板剤、血栓溶解剤、抗凝血剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
6.
緑内障、眼圧亢進のある患者〔動物実験(ウサギ)で眼圧上昇が報告されている。1)〕
7.
腎不全の患者〔腎不全を増悪することがある。〕
8.
高齢者(「重要な基本的注意」の項参照)
9.
勃起障害の診断で投与する場合には、陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者〔陰茎痛を伴うおそれがある。〕
10.
勃起障害の診断で投与する場合には、持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
重要な基本的注意
・振動病、血行再建術後の血流維持、慢性動脈閉塞症
(1)
本剤による治療は対症療法であり投与中止後再燃することがあるので注意すること。
(2)
心不全、肺水腫、胸水があらわれることがあるので、輸液量に留意するとともに、循環状態(血圧、脈拍等)を十分に観察すること。また、動悸、胸苦しさ、呼吸困難、浮腫等の症状があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に高齢者は心機能等生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(3)
慢性動脈閉塞症における四肢潰瘍の改善を治療目的とする場合、静脈内投与は動脈内投与に比し治療効果がやや劣るので、動脈内投与が非適応と判断される患者(高位血管閉塞例等)又は動脈内投与操作による障害が、期待される治療上の効果を上まわると判断される患者に行うこと。
・動脈管依存性先天性心疾患
(1)
本剤による治療は対症療法であり投与中止後症状が悪化することがあるので注意すること。
(2)
本剤の投与を継続しても、状態の改善がみられなければ、緊急手術等、適切な処置を行うこと。
(3)
本剤の高用量投与により、副作用発現率が高まるおそれがあるため、有効最小量にて使用すること。
(4)
本剤の長期投与により長管骨膜に肥厚、多毛及び脱毛がみられるとの報告があるので観察を十分に行い、必要以上の長期投与は避けること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
抗血小板剤(アスピリン、チクロピジン、シロスタゾール)
血栓溶解剤(ウロキナーゼ)
抗凝血剤(ヘパリン、ワルファリン)
臨床症状・措置方法
これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。
観察を十分に行い、用量を調節するなど注意すること。
機序・危険因子
本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強することが考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
〈動脈内投与〉
承認時の臨床試験及び市販後調査において副作用集計の対象となった465例中220例(47.3%)に408件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは注射部位では浮腫・腫脹145件(31.2%)、鈍痛・疼痛115件(24.7%)、発赤57件(12.3%)、熱感・発熱51件(11.0%)、及び注射部位以外では発熱11件(2.4%)等であった。(承認時及び1982年10月までの副作用頻度報告結果)
〈静脈内投与〉
・振動病、血行再建術後の血流維持、慢性動脈閉塞症
承認時の臨床試験及び市販後調査において副作用集計の対象となった2,200例中221例(10.0%)に318件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主なものは注射部位では血管痛77件(3.5%)、静脈炎13件(0.6%)、疼痛16件(0.7%)、発赤97件(4.4%)、及び注射部位以外では悪心・嘔吐16件(0.7%)、頭痛・頭重11件(0.5%)等であった。(再審査終了時)
・動脈管依存性先天性心疾患
承認時までの調査及び市販後調査において無呼吸発作は23.0%(53/230例)に認められた。無呼吸発作以外では、副作用集計の対象となった343例中75例(21.9%)に114件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められ、主なものは発熱31件(9.0%)、低ナトリウム血症9件(2.6%)、CRP上昇6件(1.7%)、頻脈4件(1.2%)等であった。(承認時及び2007年9月の特別調査報告結果)
〈陰茎海綿体内投与〉
本対象疾患については、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、海外からの自発報告、国内及び海外の文献等を参考にした。(承認時)
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー様症状
ショック、アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、意識障害、呼吸困難、発疹等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 心不全、肺水腫
心不全、肺水腫、胸水(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、動悸、胸苦しさ、呼吸困難、浮腫等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
3. 脳出血、消化管出血
脳出血(頻度不明※)、消化管出血(0.05%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
4. 心筋梗塞
心筋梗塞(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、胸痛、胸部圧迫感、心電図異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 無顆粒球症、白血球減少
無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
7. 間質性肺炎
間質性肺炎(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切