間)では、45例中30例(67%)に副作用(臨床検査値異常変動を含む)が認められた。主な副作用は、発疹11例(24%)、関節痛9例(20%)、頭痛8例(18%)、潮紅7例(16%)、疼痛、発熱、注射部位反応各6例(13%)、悪心、腹痛、骨痛、関節障害各5例(11%)であった。[承認申請時]
重大な副作用
1. 重篤なinfusion associated reaction
重度のアナフィラキシー様反応(呼吸障害等)を投与中に起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤の投与及び気道確保等の適切な処置を行うこと。(「警告」、「重要な基本的注意」の項参照)
その他の副作用
一般的全身
5%以上
疼痛、発熱、体温変動感
一般的全身
5%未満
インフルエンザ様症候群、疲労、悪寒、浮腫、アナフィラキシー様反応、蒼白
中枢・末梢神経系
5%以上
頭痛
中枢・末梢神経系
5%未満
浮動性めまい、反射亢進、歩行異常、錯感覚、片頭痛、異常感覚
皮膚
5%以上
発疹、そう痒症
皮膚
5%未満
皮膚障害、蕁麻疹、多汗、脱毛症、皮膚冷湿
血管系
5%以上
潮紅
血管系
5%未満
静脈障害
消化器系
5%以上
悪心、腹痛、嘔吐
消化器系
5%未満
下痢、消化不良、口内乾燥、歯肉増生、変色歯
筋骨格系
5%以上
関節障害、関節痛、骨痛
筋骨格系
5%未満
筋力低下
肝臓
5%未満
ビリルビン血症、血清AST(GOT)増加、血清ALT(GPT)増加
心血管系
5%以上
低血圧
心血管系
5%未満
心雑音
呼吸器系
5%未満
咳嗽、呼吸困難、呼吸障害、低酸素症
心拍数・心リズム
5%未満
頻脈
血液
5%未満
紫斑、頚部リンパ節症
適用部位
5%以上
注射部位反応
精神系
5%未満
激越、錯乱
代謝
5%未満
体重増加、低カリウム血症、低マグネシウム血症
その他
5%未満
溢血
高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与する。高齢者に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること(妊娠中の投与に関する安全性は確立していない)。
2.
授乳中の患者には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること(授乳中の投与に関する安全性は確立していない)。
小児等への投与
外国で実施した20例の5歳未満の患者に対する非盲検臨床試験における副作用は、発熱7例(35%)、悪寒4例(20%)、高血圧3例(15%)、頻脈、酸素飽和度低下が各2例(10%)、捻髪音、呼吸窮迫、喘鳴、斑状皮疹、そう痒症、血中鉄減少、心拍数増加、振戦、蒼白が各1例(5%)であった。
適用上の注意
1.
他剤との混注を行わないこと。
2.
各バイアルは一回限りの使用とすること。
3.
調製方法
(1)
患者の体重に基づいて本剤の投与量を算出し、投与に必要なバイアル数を決定する。冷蔵庫より投与に必要なバイアル数を取り出し、室温になるまで放置する(約20分間)。
(2)
調製前に本剤の変色及びバイアル内に微粒子が含まれていないか各バイアルを目視検査すること。変色の見られるものまたは微粒子が混入しているものは使用しないこと。
(3)
本剤は日局生理食塩液で希釈した後に患者へ投与するため、薬液総量に相当する日局生理食塩液を準備する。患者の体重に基づいて投与する薬液総量を決定する。薬液総量は、体重7kg未満の患者には50mL、体重7kg以上20kg以下の患者には100mLとし、体重20kgを超える患者の場合には250mLとする。
(4)
(1)で算出した本剤の投与量の等量を(3)で決定した日局生理食塩液バックより抜き取り廃棄する。
(5)
バイアルから必要量を抜き取り、日局生理食塩液バックにゆっくり添加し、静かに混和する。急激な振盪溶解は避けること。
(6)
患者に投与する前に微粒子が混入してないか希釈液を目視検査する。肉眼で確認できる粒子のない無色澄明な液のみを使用すること。
4.
投与速度:下表を参考に、約3~4時間かけて投与すること。(「用法及び用量」の項参照)
薬物動態
1. 血中濃度1)
ムコ多糖症I型患者12例に4時間かけて本剤0.58mg/kgを週1回投与した。第1週、第12週及び第26週の投与後における平均最大血漿中濃度(Cmax)は1.2~1.7μg/mL、平均血漿中濃度曲線下面積(AUC0-∞)の平均値は4.5~6.9μg・時/mL、平均分布容積(Vz)は0.24~0.60L/kg、平均血漿クリアランス(CL)は1.7~2.7mL/分/kg、平均消失半減期(t1/2)は1.5~3.6時間であった。
2. 分布・代謝(参考)2)
ムコ多糖症I型のイヌに本剤0.58mg/kg/週以上を投与したところ、肝臓、腎臓、脾臓、肺、心臓、脳、軟骨、角膜等において酵素活性を検出した。酵素活性は肝臓で最も高く、脳では低かった。
臨床成績
1.
海外において、ムコ多糖症I型患者45例を対象として本剤の第3相プラセボ対照二重盲検比較臨床試験(以下、第3相二重盲検試験)を行った。本剤0.58mg/kgまたはプラセボの投与を週1回26週間行い、「努力肺活量の予測正常値に対する割合(以下%努力肺活量)」及び「6分間の歩行距離」を有効性の主要評価項目とし、投与前から26週後の変化量を両群で比較した。その結果、実薬群はプラセボ群に比べて、%努力肺活量で平均4.5%、6分間歩行距離で平均38.1mの改善が認められた。3)
2.
第3相試験に参加した患者45名を対象とし、182週間の第3相非盲検継続試験(以下、第3相継続試験)において実薬0.58mg/kgを週1回投与した。%努力肺活量は、第3相二重盲検試験時に実薬群及びプラセボ群のいずれにおい