独投与時に対するシタグリプチンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.887(0.807, 0.974)及び1.012(0.985, 1.040)であった16)。
健康成人18例に、本剤50mg注)をヒドロクロロチアジド25mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.99(0.88, 1.11)及び1.07(1.04, 1.11)であった19)。
健康成人14例に、本剤10mgをリファンピシン600mgと併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.931(0.779, 1.112)及び0.780(0.731, 0.832)であった15)。
健康成人16例に、本剤10mgをメフェナム酸250mgを1日4回と併用したとき、本剤単独投与時に対するダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.13(1.03, 1.24)及び1.51(1.44, 1.58)であった15)。
健康成人18例に、本剤20mg注)をグリメピリド4mgと併用したとき、グリメピリド単独投与時に対するグリメピリドのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.043(0.905, 1.201)及び1.132(0.996, 1.287)であった16)。
健康成人24例に、本剤20mg注)をシンバスタチン40mgと併用したとき、シンバスタチン単独投与時に対するシンバスタチンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.936(0.816, 1.073)及び1.193(1.018, 1.399)であった14),21)。また、代謝物であるシンバスタチン酸のCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.077(0.931, 1.247)及び1.311(1.146, 1.499)であった14),21)。
健康成人42例に、本剤10mgをブメタニド1mgと反復併用したとき、ブメタニド単独投与時に対するブメタニドのCmax及びAUCτの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.132(0.979, 1.310)及び1.132(0.985, 1.302)であった20)。
健康成人14例に、本剤10mgをワルファリン25mgと併用したとき、ワルファリン単独投与時に対するS-ワルファリンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.030(0.994, 1.124)及び1.068(1.002, 1.138)、R-ワルファリンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.057(0.977, 1.145)及び1.079(1.030, 1.130)であった21)。
メトホルミン16)、グリメピリド16)、ボグリボース18)、ブメタニド20)、シンバスタチン14),21)との併用により、ダパグリフロジンの薬物動態は影響を受けなかった。メトホルミン16)、ヒドロクロロチアジド19)、ジゴキシン21)、との併用により、ダパグリフロジンはこれらの薬剤の薬物動態を変化させなかった。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
薬物動態の表
表 単回経口投与時のダパグリフロジンの薬物動態パラメータ
投与量(mg) |
Cmaxa(ng/mL) |
tmax(h)b |
AUCinfa(ng・h/mL) |
t1/2(h)c |
2.5 |
29(14) |
1.00(1.00, 2.00) |
103(30) |
8.1(4.78) |
10 |
124(34) |
1.25(1.00, 1.50) |
489(19) |
12.1(7.79) |
a 幾何平均値(変動係数)、b 中央値(最小値,最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
臨床成績
1. 用量反応試験(単独療法)22)
本剤1、2.5、5及び10mgの12週間投与により、HbA1c及び空腹時血糖はプラセボに比べて有意に低下した(本剤の承認された用量は1日1回5又は10mg)。また、プラセボに比べて体重も減少した(プラセボとの差〔平均値±標準誤差〕は、5及び10mg群でそれぞれ-2.01±0.26kg及び-1.86±0.27kg)。
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(12週時)の結果 参照
2. プラセボ対照二重盲検比較試験(単独療法)23),24)
本剤5及び10mgの24週間投与によりHbA1c及び空腹時血糖はプラセボに比べて有意に低下した。また、プラセボに比べて体重も減少した(プラセボとの差〔平均値±標準誤差〕は、5及び10mg群でそれぞれ-1.29±0.35kg及び-1.38±0.35kg)。
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果 参照
中等度腎機能障害患者(eGFRが45以上60mL/min/1.73m2未満)におけるHbA1c変化量の結果は以下のとおりであった。
表 プラセボ対照二重盲検比較試験(24週時)の結果(中等度腎機能障害患者〔eGFR45以上60mL/min/1.73m2未満〕) 参照
3. 非盲検長期投与試験(単独及び他の糖尿病用薬との併用療法)25),26)
本剤5mg(10mgへの増量を含む)の単独及び併用療法によるHbA1c及び空腹時血糖の低下は、52週間にわたり持続した。また、体重減少も52週間にわたり持続した(投与前からの変化量〔平均値±標準偏差〕は、単独療法群-2.58±2.29kg、スルホニルウレア剤併用群-1.75±2.44kg、DPP-4阻害剤併用群-2.42±1.75kg、α-グルコシダーゼ阻害剤併用群-2.44±3.06kg、ビグアナイド系薬剤併用群-2.25±2.01kg、チアゾリジン系薬剤併用群-0.77±2.90kg、速効型インスリン分泌促進剤併用群-2.47±2.14kg、GLP-1受容体作動薬併用群-2.90±4.3