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トロンボポエチン受容体作動薬には、既存の骨髄異形成症候群等の血液悪性腫瘍を進行させる可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
○国内臨床試験成績
国内の臨床試験において、安全性評価対象46例中29例(63.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、頭痛17例(37.0%)、けん怠感6例(13.0%)、背部痛5例(10.9%)、関節痛4例(8.7%)、回転性めまい3例(6.5%)、悪心3例(6.5%)、疲労3例(6.5%)、筋骨格硬直2例(4.3%)、四肢痛2例(4.3%)等であった。
○海外臨床試験成績
海外の臨床試験において、安全性評価対象607例中296例(48.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、頭痛95例(15.7%)、疲労48例(7.9%)、注射部位反応(疼痛、血腫、刺激感、腫脹、紅斑、出血、発疹を含む)37例(6.1%)、関節痛37例(6.1%)、筋肉痛27例(4.4%)、悪心25例(4.1%)、浮腫(末梢性浮腫、全身性浮腫、顔面浮腫を含む)16例(2.6%)、そう痒症16例(2.6%)、発疹16例(2.6%)、四肢痛15例(2.5%)、浮動性めまい15例(2.5%)、錯感覚14例(2.3%)、発熱13例(2.1%)、筋痙縮13例(2.1%)、下痢12例(2.0%)、疼痛12例(2.0%)、腹痛11例(1.8%)、食欲不振11例(1.8%)、筋骨格痛11例(1.8%)、骨髄レチクリン増生11例(1.8%)、感冒様症状10例(1.6%)、不眠症10例(1.6%)等であった。[承認時]
重大な副作用
1. 血栓症・血栓塞栓症
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.8%)、心筋梗塞(0.6%)、血栓性静脈炎(0.5%)等があらわれることがあるため、本剤投与後は、定期的に血小板数を測定すること。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2. 骨髄レチクリン増生(1.7%)
骨髄レチクリン増生が認められることがあり、骨髄線維化があらわれる可能性がある。血球系の形態異常又は血球減少を認めた場合は、本剤の投与を中止すること。また、線維化状態の確認のため骨髄生検・特殊染色等の実施を考慮すること。
3. 出血(頻度不明)
本剤の投与中止後に出血を生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 血液およびリンパ系障害
1~10%未満
血小板血症、血小板減少症
2. 血液およびリンパ系障害
1%未満
貧血
3. 精神障害
1~10%未満
不眠症
4. 精神障害
1%未満
うつ病
5. 神経系障害
10%以上
頭痛
6. 神経系障害
1~10%未満
浮動性めまい、錯感覚(ピリピリ感等)
7. 神経系障害
1%未満
感覚鈍麻、嗜眠、片頭痛、味覚異常、末梢性ニューロパチー
8. 血管障害
1%未満
ほてり、潮紅、高血圧
9. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
1%未満
呼吸困難、咳嗽、鼻出血
10. 胃腸障害
1~10%未満
悪心、下痢、腹痛
11. 胃腸障害
1%未満
嘔吐、腹部不快感、上腹部痛、消化不良、便秘
12. 皮膚および皮下組織障害
1~10%未満
発疹、そう痒症
13. 皮膚および皮下組織障害
1%未満
脱毛症、斑状出血、点状出血、そう痒性皮疹、多汗症
14. 筋骨格系および結合組織障害
1~10%未満
四肢痛、関節痛、筋肉痛、筋痙縮、背部痛、筋骨格痛
15. 筋骨格系および結合組織障害
1%未満
骨痛、筋力低下、筋骨格系胸痛、筋骨格硬直
16. 全身障害および投与局所様態
1~10%未満
疲労、注射部位反応(疼痛、血腫、刺激感、腫脹、紅斑、出血、発疹を含む)、浮腫(末梢性浮腫、全身性浮腫、顔面浮腫を含む)、発熱、疼痛、けん怠感、感冒様症状、無力症、悪寒
17. 全身障害および投与局所様態
1%未満
胸痛
18. その他
1~10%未満
食欲不振、挫傷、回転性めまい
19. その他
1%未満
鼻咽頭炎、動悸、インフルエンザ、血小板数増加、体重減少、膣出血
上記のような症状があらわれた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
上記1.~19. 国内外の臨床試験で認められた副作用
高齢者への投与
高齢者では一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下していることが多く、また、合併症を併発又は他の薬剤を使用している可能性が高いことから、患者の状態を観察しながら、慎重に投与を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[動物実験(ラット)で胎児における血小板数増加及び新生児死亡率の増加並びに動物実験(マウス)で胎児における着床後胚損失率の増加及び母動物における体重増加抑制が報告されている]。
2.
授乳中の婦人には投与を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児(18歳未満)に対する安全性又は有効性は確立していない[国内における使用経験がない]。
過量投与
本剤は、過量投与により、血小板数が過剰に増加し、血栓症又は血栓塞栓症の合併症を生じるおそれがある。過量投与の場合は本剤の投与を中止し、血小板数をモニターすること。血小板数が回復した後は、「用法・用量に関連する使用上の注意」に従い、本剤の治療を再開すること。
適用上の注意
1. 投与経路
本剤は皮下投与でのみ使用すること。
2. 調製方法
(1)
本剤は、1回使い切りのバイアルであり、注射用水0.72mLにより溶解し、0.01mL目盛り注射器等を用いて投与する。注射用水以外のもので溶解しないこと。本剤の含有量は以下のとおりとなるが、1バイアルあたり投与できる最大液量は0.5mLである。
本剤の含有量

(2)
バイアルは静かに混和し、過度又は急激な攪拌は避けること。振とうしないこと。通常、本剤は2分以内に溶解する。溶解後溶液は無色澄明である。変色の有無