、浮腫、脱力感
6. その他
(頻度不明)
脱毛、CK(CPK)上昇、味覚障害、女性化乳房、末梢神経障害
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
本剤の主代謝物は主として腎から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量に留意して慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(マウス)の妊娠10日目又は13日目に50及び100mg/kgを腹腔内投与したところ、胎児に催奇形作用が認められたと報告されている。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ本剤及びその代謝物が移行することが報告されている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
使用中は摂水量を多くし、1日の尿量を2L以上とすることが望ましい。
2.
外国における疫学調査報告で、本剤の投与により白内障があらわれたとの報告がある。
3.
動物実験において、鉄剤と併用した場合に、本剤の大量投与により、肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。
4.
漢民族(Han-Chinese)を対象としたレトロスペクティブな研究において、アロプリノールによる皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)及び中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)等の重症薬疹発症例のHLA型を解析した結果、51例中全ての症例がHLA-B*5801保有者であったとの報告がある1)。また、別の研究では、アロプリノールにより皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死症を発症した日本人及びヨーロッパ人において、それぞれ10例中4例(40%)、27例中15例(55%)がHLA-B*5801保有者であったとの報告もある2)3)。なお、HLA-B*5801の保有率は漢民族では20-30%に対し、日本人及びヨーロッパ人では1-2%である。
薬物動態
1. 生物学的同等性試験
ノイファン錠50mgと標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アロプリノールとして50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して、血漿中アロプリノール未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された4)。
(下表参照)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2. 溶出挙動
ノイファン錠50mg及びノイファン錠100mgは、日本薬局方医薬品各条に定められたアロプリノール錠の溶出規格に適合していることが確認されている5)6)。
薬物動態パラメータ
AUC0-8hr
(ng・hr/mL) |
Cmax
(ng/mL) |
Tmax
(hr) |
ノイファン錠50mg |
306.50±71.33 |
185.12±82.25 |
1.14±0.36 |
標準製剤 |
294.34±91.00 |
187.02±80.61 |
1.32±0.46 |
(Mean±S.D.,n=14)
薬効薬理
**高尿酸血症治療薬。尿酸は、ヒポキサンチンやキサンチンからキサンチンオキシダーゼの働きで生成するが、アロプリノールはこの酵素を競合的に阻害することによって尿酸の産生を抑制する。アロプリノール自体もキサンチンオキシダーゼの作用でアロキサンチンに代謝されるが、アロキサンチンにも非競合的キサンチンオキシダーゼ阻害作用がある7)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
〔日局〕アロプリノール(Allopurinol)
化学名
1H-Pyrazolo[3,4-d]pyrimidin-4-ol
分子式
C5H4N4O
分子量
136.11
構造式

**性状
本品は白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けにくく、水又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
本品はアンモニア試液に溶ける。
取扱い上の注意
安定性試験
最終包装製品を用いて加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)を実施した結果、ノイファン錠50mg及びノイファン錠100mgは通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された8)9)。
包装
ノイファン錠50mg PTP 100錠
ノイファン錠100mg バラ 1000錠
PTP 100錠 1000錠
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Hung SI, et al.:Proc Natl Acad Sci, 2005;102(11):4134-4139.
2)
Kaniwa N, et al.:Pharmacogenomics, 2008;9(11):1617-1622.
3)
Lonjou C, et al.:Pharmacogenet Genomics, 2008;18(2):99-107.
4)
ナガセ医薬品(株):ノイファン錠50mgの生物学的同等性試験(NM0197)
5)
ナガセ医薬品(株):ノイファン錠50mgの溶出試験(NM0198)
6)
ナガセ医薬品(株):ノイファン錠100mgの溶出試験(NM0007)
7)
**第十六改正日本薬局方解説書 C-405、廣川書店
8)
ナガセ医薬品(株):ノイファン錠50mgの安定性試験(NM0200)
9)
ナガセ医薬品(株):ノイファン