0/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、いずれの場合も年齢・症状により適宜増減する。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療に支障を来す好中球減少症
通常、成人には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)200μg/m2を1日1回点滴静注する。小児には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)200μg/m2を1日1回点滴静注する。
ただし、投与期間は2週間を目安とするが、好中球数が3,000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する。
なお、いずれの場合も年齢・症状により適宜増減する。
骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症
通常、成人には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回点滴静注する。
ただし、好中球数が5,000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する。
なお、いずれの場合も年齢・症状により適宜増減する。
再生不良性貧血に伴う好中球減少症
通常、成人には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回点滴静注する。小児には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回点滴静注する。
ただし、好中球数が5,000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する。
なお、いずれの場合も年齢・症状により適宜増減する。
先天性・特発性好中球減少症
通常、成人には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。小児には好中球数が1,000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。
ただし、好中球数が5,000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する。
なお、いずれの場合も年齢・症状により適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
がん化学療法による好中球減少症
(1)
胚細胞腫瘍で卵巣腫瘍に該当するものは、未熟奇形腫、未分化胚細胞腫、卵黄嚢腫瘍などである。
(2)
その他のがん腫に対する用法・用量における同一のがん化学療法とは、抗悪性腫瘍薬の種類及びその用量も同一の化学療法レジメンである。
(3)
本剤の投与により、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止するが、好中球数が2,000/mm3以上に回復し、感染症が疑われるような症状がなく、本剤に対する反応性から患者の安全が確保できると判断した場合には、本剤の減量あるいは中止を検討すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
薬物過敏症の既往歴のある患者
2.
アレルギー素因のある患者
重要な基本的注意
1. 全ての効能・効果に対する注意
(1)
本剤投与中は定期的に血液検査を行い、必要以上の好中球(白血球)が増加しないよう十分注意すること。必要以上の増加が認められた場合は、減量、休薬などの適切な処置をとること。
(2)
アナフィラキシー等が起こることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、過敏症等の反応を予測するために、使用に際しては十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤による皮膚反応試験を行うことが望ましい。
(3)
本剤投与により骨痛、腰痛等が起こることがあるので、このような場合には非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。また、末梢血幹細胞の動員ドナー(ドナー)では本剤投与により骨痛、腰痛等が高頻度に起こることから非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。末梢血幹細胞採取に伴う一過性の血小板減少等が現れることがあるのでアスピリン等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤の使用には十分に注意すること。
2. 造血幹細胞の末梢血中への動員に対する注意
(1)
ドナーからの末梢血幹細胞の動員・採取に際しては関連するガイドライン等を参考に適切に行うこと。また、末梢血幹細胞の採取に伴い全身けん怠感、四肢のしびれ、血管迷走神経反応等が認められることがあるので、血圧等の全身状態の変化に注意し、異常が認められた場合は直ちに適切な処置を行うこと。
(2)
ドナーへの本剤の使用に際してはドナー又はドナーに十分な能力がない場合は代諾者に、本剤の使用による長期の安全性については確立していないことから科学的データを収集中であることを十分に説明し同意を得てから使用すること。
(3)
*本剤の投与はドナーの全身状態を考慮し、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
(4)
ドナーに対する本剤の投与に際しては、レシピエントへの感染を避けるため、事前にHBs抗原、HBc抗体、HCV抗体、HIV-1、-2、HTLV-I抗体及び梅毒血清学的検査を行い、何れも陰性であることを確認すること。また、CMV、ヘルペス血清学的検査を行うことが望ましい。
(5)
本剤の使用に際しては、過剰な作用に伴い脾破裂が発現する可能性がある(「(1)重大な副作用」5)脾破裂の項参照)。
(6)
自家末梢血幹細胞採取時のがん化学療法剤投与終了後の本剤投与により造血幹細胞を採取する場合、白血球数が最低値を経過後5,000~10,000/mm3以上への回復期に末梢血幹細胞採取を開始することが望ましい。
(7)
本剤投与後及び末梢血幹細胞採取終了後に血小板減少が現れることがあるので十分注意すること。また、高度な血小板減少がみられた際には、末梢血幹細胞採取時に得られる自己血による血小板輸血等の適切な処置を行うこと。
(8)
末梢血幹細胞採取終了1~2週後に白血球(好中球)減少が現れることがあるので十分注意すること。
3. 造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進、がん化学療法後の好中球減少症に対する注意
(1)
がん化学療法による好中球減少症患者に対しては、がん化学療法剤の投与前24時間以内及び投与終了後24時間以内の本剤の投与は避けること。
(2)
急性骨髄性白血病患者(がん化学療法及び造血幹細胞移植の場合)では本剤の使用に先立ち、採取