ことがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 血液障害(頻度不明)
無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、貧血等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 急性腎不全(頻度不明)
急性腎不全等の重篤な腎障害が報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 肝障害(頻度不明)
黄疸、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎、肝壊死、肝不全等の肝障害が報告されており、これらの症例のうち死亡に至った例も報告されている。これらの発症と1日投与量、治療期間、患者の性別・年齢との関連性は明らかではない。本剤による肝障害は通常、投与中止により回復している。投与にあたっては、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 意識障害(頻度不明)
錯乱、見当識障害等の意識障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
7. けいれん(頻度不明)
けいれん等の神経障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
8. 高カリウム血症(頻度不明)
高カリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。
9. 心室頻拍、QT延長、不整脈(頻度不明)
心室頻拍(torsades de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11. 偽膜性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱、腹痛、頻回の下痢)があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 肝臓(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、ビリルビンの上昇、黄疸
2. 皮膚(頻度不明)
発疹注)、剥脱性皮膚炎
3. **消化器(頻度不明)
悪心、しゃっくり、食欲不振、下痢、腹部不快感、腹痛、口渇、嘔吐、消化不良、鼓腸放屁
4. 精神・神経系(頻度不明)
頭痛、手指のこわばり、めまい、傾眠、振戦
5. 腎臓(頻度不明)
BUN、クレアチニンの上昇、乏尿
6. 代謝異常(頻度不明)
低カリウム血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血糖
7. 血液(頻度不明)
好酸球増多、好中球減少
8. その他(頻度不明)
浮腫、発熱注)、けん怠感、熱感、脱毛、味覚倒錯
注)発現した場合には投与を中止すること。
上記のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
催奇形性を疑う症例報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
2.
母乳中に移行することが認められているので、授乳中の女性には本剤投与中は授乳を避けさせること。
小児等への投与
新生児においては、腎機能が未熟なため血中濃度半減期が延長することから、投与間隔に留意すること。
過量投与
症状:
(1)
外国の癌患者での過量投与(フルコナゾール1200~2000mg/日、経口投与)の症例報告では、フルコナゾール1600mg/日投与例において、肝機能検査値上昇がみられた。
また、2000mg/日投与例において、中枢神経系障害(錯乱、嗜眠、見当識障害、不眠、悪夢、幻覚)、多形性紅斑、悪心・嘔吐、肝機能検査値上昇等がみられたとの報告がある。
(2)
フルコナゾール8200mg経口摂取後、幻覚、妄想行動の症状があらわれ、48時間の経過観察が行われた結果、症状は回復したとの報告がある。(自殺企図例)
処置:
(1)、(2)とも対症療法を行う。フルコナゾールは、大部分が腎から排泄される。3時間の血液透析により、約50%が血清より除去される。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
薬物動態
1. 生物学的同等性試験
(1) フルコナゾールカプセル50mg「F」
フルコナゾールカプセル50mg「F」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(フルコナゾールとしてそれぞれ50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。1)


※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2) フルコナゾールカプセル100mg「F」
フルコナゾールカプセル100mg「F」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(フルコナゾールとしてそれぞれ100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。2)


※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2. *溶出挙動
フルコナゾールカプセル50mg「F」及びフルコナゾールカプセル100mg「F」は、日本薬局方医薬品各条に定められたフルコナゾールカプセルの溶出規格に適合していることが確認されて