ーゼ値の上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13. 横紋筋融解症
(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
14. 嗅覚脱失
(頻度不明)
嗅覚障害があらわれ、嗅覚脱失まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
15. 涙道閉塞
(頻度不明)
涙道閉塞があらわれ、外科的処置に至った例が報告されている。流涙等の症状があらわれた場合には、眼科的検査を実施するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
肝硬変[プロトロンビン時間延長、アルブミン低下、コリンエステラーゼ低下等]
上記の副作用はテガフールにおいて報告があるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 血液
頻度不明
白血球減少、好中球減少、血小板減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、リンパ球減少、出血傾向(皮下出血斑、鼻出血、凝固因子異常)、好酸球増多、白血球増多
2. 肝臓
頻度不明
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇、黄疸、尿ウロビリノーゲン陽性
3. 腎臓
頻度不明
BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、血尿
4. 消化器
頻度不明
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、口内炎、味覚異常、腸管閉塞、イレウス、腹痛、腹部膨満感、心窩部痛、胃炎、腹鳴、白色便、便秘、口角炎、口唇炎、舌炎、口渇
5. 皮膚
頻度不明
光線過敏症、DLE様皮疹、色素沈着、紅斑、落屑、潮紅、水疱、手足症候群、皮膚潰瘍、皮膚炎、脱毛、爪の異常、爪囲炎、単純疱疹、皮膚の乾燥・荒れ
6. 過敏症
頻度不明
発疹、そう痒
7. 精神神経系
頻度不明
ふらつき、全身倦怠感、しびれ感、頭痛、頭重感、めまい
8. 循環器
頻度不明
動悸、血圧低下、血圧上昇、心電図異常、レイノー症状
9. 眼
頻度不明
角膜潰瘍、流涙、結膜炎、角膜炎、角膜びらん、眼痛、視力低下、眼乾燥
10. その他
頻度不明
血清アミラーゼ値上昇、LDH上昇、総蛋白減少、アルブミン低下、発熱、全身熱感、鼻炎、咽頭炎、痰、糖尿、血糖値上昇、浮腫、筋肉痛、CK(CPK)上昇、関節痛、電解質異常(血清ナトリウム上昇、血清ナトリウム低下、血清カリウム上昇、血清カリウム低下、血清カルシウム上昇、血清カルシウム低下、血清クロール上昇、血清クロール低下)、体重減少
上記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。過敏症があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用(類薬)
脂肪肝、嚥下困難、耳鳴、興奮、血清尿酸値上昇、女性型乳房
上記の副作用はテガフールにおいて報告があるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下している場合が多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
[テガフール・ウラシルを投与された婦人において奇形を有する児を出産したとの報告がある。また、動物実験で催奇形作用の報告(妊娠ラット及びウサギ(テガフール相当量7mg/kg、1.5mg/kg)の連日経口投与で胎児の内臓異常、骨格異常、化骨遅延等が認められている)がある。]
2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。
[使用経験がない。動物実験(ラット)で乳汁中移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
[使用経験がない。小児等に投与する必要がある場合は性腺に対する影響を考慮し、副作用の発現に特に注意すること。]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
1.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合製剤を投与した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
2.
フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。
3.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合製剤との因果関係は不明であるが、脳梗塞がみられたとの報告がある。
4.
オテラシルカリウムは過酸状態で分解されやすく(イヌ)、オテラシルカリウムの配合量が少ない場合に消化器毒性軽減効果が減弱する(ラット)ことから、高度の胃内pH低下により下痢が発現しやすくなる可能性が報告されている。
5.
イヌに反復投与した場合に眼球結膜・強膜の色素沈着、角膜の白濁が起こることが報告されている。
薬物動態
生物学的同等性試験
・エヌケーエスワン配合カプセルT20
エヌケーエスワン配合カプセルT20は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日付 薬食審査発第1124004号)」に基づき、エヌケーエスワン配合カプセルT25を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。1)
・エヌケーエスワン配合カプセルT25
エヌケーエスワン配合カプセルT25と標準製剤を癌患者[標準製剤に適応のある患者]にそれぞれ2カプセル(テガフール50mg、ギメラシル14.5mg、オテラシルカリウム49mg)をクロスオーバー試験法により空腹時単回経口投与し、テガフール、ギメラシル及びオテラシルの血漿中濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)につ