Rapalimus(Sirolimus Tablets)ラパリムス錠1mg(三)
ト)含有食品 |
本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
セイヨウオトギリソウの代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
副作用
副作用等発現状況の概要
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした国内医師主導治験(MLSTS試験)では、本剤が投与された63例中63例(100%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、口内炎56例(88.9%)、鼻咽頭炎26例(41.3%)、上気道の炎症22例(34.9%)、頭痛21例(33.3%)、下痢21例(33.3%)、ざ瘡様皮膚炎18例(28.6%)、発疹18例(28.6%)、不規則月経14例(22.2%)、血中コレステロール増加、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常、脂質異常症及び高脂血症合わせて12例(19.0%)、気管支炎12例(19.0%)、ざ瘡11例(17.5%)、口唇炎9例(14.3%)、悪心8例(12.7%)、白血球数減少7例(11.1%)等であった。(承認時)
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした臨床試験(MILES試験)では、本剤が投与された46例(日本人13例を含む)中45例(97.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、口内炎29例(63.0%)、下痢26例(56.5%)、ざ瘡20例(43.5%)、疼痛20例(43.5%)、感染19例(41.3%)、呼吸障害17例(37.0%)、悪心13例(28.3%)、皮膚障害13例(28.3%)、咳嗽11例(23.9%)、高コレステロール血症及び高トリグリセリド血症10例(21.7%)、臨床検査異常9例(19.6%)、筋骨格障害9例(19.6%)、末梢性浮腫9例(19.6%)、疲労8例(17.4%)、胃腸障害8例(17.4%)、浮動性めまい7例(15.2%)、呼吸困難7例(15.2%)、AST(GOT)増加6例(13.0%)等であった。(承認時)
重大な副作用
1. 間質性肺疾患(2.8%):
間質性肺疾患(肺臓炎、薬剤性肺障害、器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、肺線維症等)の症例が生じており、海外で死亡に至った例が報告されている。投与開始後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
2. 感染症(60.6%):
細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症[肺炎、敗血症、尿路感染、腎盂腎炎、結核を含むマイコバクテリア感染、EB(エプスタイン・バール)ウイルス感染、CMV(サイトメガロウイルス)感染、単純ヘルペス、帯状疱疹等]が発現又は悪化することがあるので、これら感染症が診断された場合、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
3. 消化管障害:
口内炎(78.0%)、下痢(43.1%)、悪心(19.3%)、嘔吐(6.4%)等が高頻度で認められている。これらの症状があらわれた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
4. アナフィラキシー(頻度不明):
アナフィラキシー、血管浮腫、過敏性血管炎等の過敏症反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):
進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. BKウイルス腎症(頻度不明):
BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7. 体液貯留:
心嚢液貯留(2.8%)、末梢性浮腫(10.1%)、胸水(3.7%)、腹水(0.9%)等があらわれることがあるので、頻脈等に注意するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、心電図、心エコー、胸部CT検査を行うとともに、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8. 脂質異常症:
高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常症、脂質異常、高脂血症、血中コレステロール増加等(20.2%)を生じる可能性があるので、異常が認められた場合には休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
9. 創傷治癒不良:
創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、治癒不良(1.8%)及び移植手術後にリンパ嚢腫及び創し開を含む創傷治癒不良、筋膜離開、瘢痕ヘルニア、吻合部離開(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、創傷治癒不良が認められた場合には創傷が治癒するまで投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. 腎障害:
ネフローゼ症候群、巣状分節性糸球体硬化症(いずれも頻度不明)、蛋白尿(4.6%)、血中クレアチニン増加(頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11. 皮膚障害:
ざ瘡(28.4%)、ざ瘡様皮膚炎(16.5%)、発疹(16.5%)、剥脱性発疹(4.6%)、そう痒症(3.7%)等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
その他の副作用の表
分類/頻度 |
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
感染症 |
気管支炎、鼻咽頭炎 |
胃腸炎、咽頭炎、外陰部腟カンジダ症、外耳炎、口腔ヘルペス、歯周炎、歯肉炎、麦粒腫、皮膚感染、副鼻腔炎、細菌尿 |
インフルエンザ、感染性腸炎、憩室炎、歯槽骨炎、歯肉膿瘍、唾液腺炎、爪囲炎、白癬感染、蜂巣炎、毛包炎、扁桃炎、膀胱炎、腟感染 |
血液・リンパ |
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リンパ球減少症、白血球減少症 |
貧血 |
代謝・栄養 |
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食欲減退、低カリウム血症 |
高尿酸血症 |
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