る。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。」である。
(参考)
ラットに、本剤の14C標識体を10mg/kg単回静脈内投与した場合の投与72時間後までの胆汁中への放射能排泄率は、投与量の58.3%であった。また、同時に採取した尿及び糞中への放射能排泄率は、それぞれ投与量の17.5%及び12.8%であった。1)
薬物動態の表
表1 アムルビシン、アムルビシノールの薬物動態学的パラメータ(n=3)
アムルビシン(塩酸塩換算) |
アムルビシン(塩酸塩換算) |
アムルビシン(塩酸塩換算) |
アムルビシノール |
アムルビシノール |
アムルビシノール |
アムルビシノール |
|
t1/2(α)
(hr) |
t1/2(β)
(hr) |
AUC0-24hr
(ng・hr/mL) |
t1/2
(hr) |
t1/2
(hr) |
AUC0-24hr
(ng・hr/mL) |
AUC0-24hr
(ng・hr/mL) |
|
血漿 |
血漿 |
血漿 |
血漿 |
血球 |
血漿 |
血球 |
測定日
1日目 |
0.059~0.075 |
1.76~2.30 |
3296~4520 |
6.75,17.6※ |
10.8~16.7 |
22~850 |
1273~2117 |
測定日
3日目 |
0.048~0.064 |
1.70~2.48 |
3017~5132 |
7.93~24.5 |
13.0~18.1 |
132~992 |
1895~2584 |
※n=2
表2 蛋白結合率
|
蛋白結合率(%)※ |
蛋白結合率(%)※ |
添加濃度(μg/mL) |
2 |
20 |
ヒト血漿 |
96.6±0.3 |
97.3±0.4 |
4%ヒト血清アルブミン |
93.7±0.3 |
95.3±0.1 |
※3回の平均値±S.E.
臨床成績
1. 抗腫瘍効果
本剤の単独投与による後期第II相臨床試験成績は、表3のとおりであった。
(表3参照)
2. 骨髄機能抑制の発現及び回復時期
本剤の単独投与による非小細胞肺癌及び小細胞肺癌に対する後期第II相臨床試験4),5),6)における、白血球数、好中球数、血小板数の最低値、最低値到達までの期間及び回復までの期間は、表4のとおりであった。
(表4参照)
3. 最大耐量(MTD)及び用量規制毒性(DLT)
本剤の単独投与による非小細胞肺癌に対する第I-第II相臨床試験7)は、40mg/m2/日を第1用量レベルとし、次の用量レベルへの増量は5mg/m2/日ずつで実施され、最大耐量は50mg/m2/日、用量規制毒性(DLT)は白血球減少、好中球減少、血小板減少及び消化管障害(悪心・嘔吐、下血及び吐血)であった。
(参考)
本剤の単独投与による非小細胞肺癌及び小細胞肺癌に対する後期第II相臨床試験4),5),6)では、初回投与量45mg/m2/日より開始した。各クールの投与開始前及び減量は以下の規定に従った。
<投与開始前の規定>
・初回投与時:
投与前の臨床検査で白血球数4000/μL以上12000/μL以下、血小板数10万/μL以上、ヘモグロビン値10g/dL以上の骨髄機能が保持されている。
・次クール以降の投与時:
白血球数3000/μL以上、血小板数10万/μL以上に回復したことが確認されている。
<減量規定>
・投与後、白血球数が1000/μL未満で、それが4日以上持続した場合、又は血小板数の最低値が5万/μL未満の場合には、次クールの投与量を前クールよりも5mg/m2/日減量する。
臨床成績の表
表3 抗腫瘍効果
疾患名 |
CR率(%)
(CR/評価例) |
奏効率(%)
(CR+PR/評価例) |
非小細胞肺癌・試験-14) |
1.6(1/61) |
27.9(17/61) |
非小細胞肺癌・試験-25) |
0(0/60) |
18.3(11/60) |
小細胞肺癌6) |
9.1(3/33) |
75.8(25/33) |