下投与又はCMF療法を行った無作為割付群間比較試験における無再発生存率は表5のとおりである。
前立腺癌の場合8,20,21)
前立腺癌患者を対象に、4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に3回投与した臨床試験において、12週時点での完全例及び適格例に対する奏効率(CR+PR)はそれぞれ53.9%(55例/102例)、48.2%(55例/114例)である。また、本剤による単独治療が継続された患者を対象に、4週に1回あて5~46回皮下に投与された長期投与試験において、評価可能例の完全例に対する奏効率※(CR+PR)は51.7%(15例/29例)である(※全観察期間を通じてみたBest Responseによる評価)。[「前立腺癌の薬物療法における治療効果判定基準」による評価。(CR : Complete Response(著効)、PR : Partial Response(有効))]
なお、前立腺癌患者を対象とした比較対照試験の結果、本剤の有用性が認められている。
中枢性思春期早発症の場合22,23)
中枢性思春期早発症患者を対象に、4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kg~90μg/kgを皮下に投与した臨床試験において、24週、48週、96週及び144週時点での有効率は表6のとおりである。
表3 子宮内膜症の場合(4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mg又は3.75mgを皮下に6回投与した臨床試験における24週時点での全般改善率)
1.88mg
著明改善+改善(改善率) |
3.75mg
著明改善+改善(改善率) |
体重50kg未満 |
20/28(71.4) |
107/136(78.7) |
体重50kg以上 |
31/49(63.3) |
159/197(80.7) |
数字は例数、( )内はパーセント
表4 子宮筋腫の場合(4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mg又は3.75mgを皮下に4回又は6回投与した臨床試験において、判定不能例を除く最終投与後4週時点での、投与量、体重及び投与前の子宮の大きさ(内診による)で層別した改善以上の改善率)
|
著明改善+改善(改善率)
1.88mg |
著明改善+改善(改善率)
3.75mg |
検定結果
(χ2検定) |
体重55kg未満 |
49/58(84.5) |
110/127(86.6) |
N. S. |
体重55kg以上 |
20/32(62.5) |
80/92(87.0) |
P<0.01 |
子宮の大きさ(内診)
手拳大未満 |
12/14(85.7) |
53/66(80.3) |
N. S. |
子宮の大きさ(内診)
手拳大以上 |
23/32(71.9) |
100/113(88.5) |
P<0.01 |
数字は例数、( )内はパーセント
表5 閉経前乳癌の場合(欧州においてリンパ節転移陽性の閉経前及び閉経周辺期乳癌術後患者を対象に、3ヵ月に1回リュープロレリン酢酸塩11.25mgの皮下投与又はCMF療法を行った無作為割付群間比較試験における無再発生存率)
投与薬剤 |
用法・用量 |
投与開始2年後の無再発生存率(主要評価項目) |
投与開始5年後の無再発生存率(副次評価項目) |
リュープロレリン酢酸塩11.25mg |
3ヵ月に1回皮下投与
・24ヵ月間投与 |
83.0%
(224例/270例) |
60.5%
(153例/253例) |
CMF療法
シクロホスファミド500mg/m2
メトトレキサート40mg/m2
フルオロウラシル600mg/m2 |
各薬剤を1ヵ月毎に2回
(1日目及び8日目)静脈内投与することを1サイクルとし、6サイクル(6ヵ月間)投与 |
80.9%
(207例/256例) |
60.6%
(146例/241例) |
表6 中枢性思春期早発症の場合(4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kg~90μg/kgを皮下に投与した臨床試験における24週、48週、96週及び144週時点での有効率)
評価時期 |
例数 |
著効(有効率) |
著効+有効(有効率) |
24週 |
102 |
37(36.3) |
92(90.2) |
48週 |
100 |
33(33.0) |
90(90.0) |
96週 |
92 |
30(32.6) |
84(91.3) |