た時の血漿中未変化体濃度は,投与後1.17時間で最高値5.69μg/mLに達し,2.7時間の半減期で消失した.絶食時投与(投与12時間前より絶食)の場合,投与後0.42時間に最高値10.19μg/mLに達し,2.6時間の半減期で消失し,薬物動態パラメータに食事の影響が認められた.
健康成人男子にフドステイン400mgをクロスオーバー法にて食後及び絶食時経口投与したときの未変化体の血漿中濃度(平均値±標準偏差,n=9)
(2) 高齢者
健康高齢男子に本剤400mgを食後に経口投与した時の血漿中未変化体濃度は,投与後1.94時間で最高値6.70μg/mLに達し,2.2時間の半減期で消失し,健康成人男子と比べて薬物動態パラメータに有意差は認められなかった.
2. 代謝・排泄1~3)
健康成人男子に本剤400mgを食後に経口投与した時の,投与後36時間までの尿中には,アミノ基のN-アセチル化された代謝物M1が53%,M1のアルコール部分の酸化されたM2が約5%,未変化体が約1%排泄された.絶食時投与(投与12時間前より絶食)では,M1が43%,M2が約6%,未変化体が約1%排泄された.
また,健康高齢男子に本剤400mgを食後に経口投与した時の,投与後36時間までの尿中には,M1が約39%,M2が約5%,未変化体が約1%排泄された.
なお,本剤はヒト血漿蛋白とほとんど結合しなかった.
薬物動態の表
フドステイン経口投与時の未変化体の薬物動態パラメータ
Cmax
(μg/mL) |
tmax
(h) |
t1/2z※
(h) |
AUC0-∞
(μg・h/mL) |
健康成人男子
(食後投与,n=9) |
5.69±2.14 |
1.17±0.43 |
2.7±0.3 |
20.49±4.24 |
健康成人男子
(絶食時投与, n=9) |
10.19±3.34** |
0.42±0.13** |
2.6±0.6 |
23.41±6.03* |
健康高齢男子
(食後投与,n=8) |
6.70±3.44 |
1.94±1.70 |
2.2±1.1 |
27.01±8.24 |
(平均値±標準偏差)
※:最終相の消失半減期
*:p<0.05
**:p<0.01(健康成人男子の食後投与との比較,t検定)
フドステイン経口投与時の未変化体・代謝物の尿中排泄率(投与後36時間まで) (% of dose)
|
未変化体 |
M1 |
M2 |
合計 |
健康成人男子
(食後投与,n=9) |
0.6±0.2 |
53.0±6.3 |
5.1±1.4 |
58.7±6.6 |
健康成人男子
(絶食時投与,n=9) |
0.7±0.2** |
43.0±5.0** |
6.2±1.5* |
49.8±5.5** |
健康高齢男子
(食後投与,n=8) |
0.7±0.2 |
39.2±5.3** |
4.7±2.3 |
44.5±5.8** |
(平均値±標準偏差)
*:p<0.05
**:p<0.01(健康成人男子の食後投与との比較,t検定)
臨床成績
本剤の適応疾患を対象に効果判定が行われた369例中,最終全般改善度で中等度改善以上と評価されたのは,266例(72.1%)であった.4~9)
なお,プラセボとの二重盲検比較試験において,本剤の有効性が確認されている.
臨床成績の表
疾患名 |
改善率(%)
(中等度改善以上/評価例数) |
気管支喘息 |
80.9(38/47) |
慢性気管支炎 |
72.6(77/106) |
気管支拡張症 |
58.0(40/69) |
肺結核 |
89.7(26/29) |
塵肺症 |
60.5(26/43) |
肺気腫 |
78.9(45/57) |
非定型抗酸菌症 |
88.9(8/9) |
びまん性汎細気管支炎 |
66.7(6/9) |
計 |
72.1(266/369) |
薬効薬理
1. 痰(気道粘液)の主成分である