539;危険因子
本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これらの薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
2. 薬剤名等
cAMP PDE III阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、オルプリノン、シロスタゾール、イブジラスト等)
臨床症状・措置方法
これらの薬剤との併用により、変力作用及び変時作用が増強するおそれがある。
機序・危険因子
本剤及び本剤の活性代謝物はcAMP PDE III阻害作用を有する。
3. 薬剤名等
*QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、ピモジド等)
抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等)
臨床症状・措置方法
QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがある。
機序・危険因子
本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により作用が増強する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、53例中49例(92.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、貧血(49.1%)、頭痛(43.4%)、動悸(34.0%)、下痢(22.6%)及び末梢性浮腫(22.6%)であった。(承認時)
副作用の頻度については、本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験の結果に基づき算出した。なお、この臨床試験以外から報告された副作用については、頻度不明とした。
重大な副作用
1. 心障害
動悸(34.0%)、心嚢液貯留(3.8%)、頻脈(3.8%)、心拡大(1.9%)、プリンツメタル狭心症(1.9%)、上室性期外収縮(1.9%)、心室性期外収縮(1.9%)、うっ血性心不全(頻度不明)、心房細動(頻度不明)、上室性頻脈(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、狭心症(頻度不明)等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
2. QT間隔延長(3.8%)、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)(頻度不明)
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointes を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
3. 間質性肺疾患(1.9%)
間質性肺疾患があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 出血
鼻出血(9.4%)、歯肉出血(7.5%)、皮下出血(3.8%)、メレナ(1.9%)、網膜出血(1.9%)、紫斑(1.9%)、喀血(1.9%)、胃腸出血(頻度不明)、脳出血(頻度不明)等の出血があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 血栓塞栓症
脳梗塞(3.8%)等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
6. 貧血(49.1%)、血小板減少(5.7%)、白血球減少(3.8%)、ヘモグロビン減少(1.9%)、リンパ球減少(1.9%)、好中球減少(1.9%)
貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、好中球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 血液およびリンパ系障害
頻度不明
汎血球減少症
2. 代謝および栄養障害
10%未満
体重減少
3. 代謝および栄養障害
頻度不明
体重増加
4. 神経系障害
10%以上
頭痛
5. 神経系障害
10%未満
感覚鈍麻、錯感覚、知覚過敏、健忘
6. 神経系障害
頻度不明
浮動性めまい、不眠症、うつ病、錯乱、神経過敏、口内乾燥、傾眠、協調運動異常、構語障害、片頭痛
7. 眼障害
頻度不明
視覚異常、複視
8. 耳および迷路障害
頻度不明
耳鳴
9. 心臓障害
10%未満
高血圧、起立性低血圧
10. 心臓障害
頻度不明
不整脈、失神、血管拡張
11. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
10%以上
呼吸困難
12. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
10%未満
肺炎、気管支炎、胸水
13. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
頻度不明
肺高血圧症、肺浸潤
14. 胃腸障害
10%以上
下痢
15. 胃腸障害
10%未満
胃炎、嘔吐、便秘、悪心、腹痛
16. 胃腸障害
頻度不明
膵炎、鼓腸、消化不良、食欲不振、胃腸障害、大腸炎
17. 肝胆道系障害
10%以上
肝酵素上昇
18. 肝胆道系障害
10%未満
肝機能異常
19. 肝胆道系障害
頻度不明
肝炎
20. 皮膚および皮下組織障害
10%未満
色素沈着障害、発疹
21. 皮膚および皮下組織障害
頻度不明
脱毛症、そう痒症、皮膚乾燥
22. 筋骨格系および結合組織障害
10%未満
筋肉痛、関節痛
23. 筋骨格系および結合組織障害
頻度不明
背部痛
24. 腎および尿路障害
頻度不明
腎不全、尿細管間質性腎炎、インポテンス、頻尿
25. 一般・全身障害および投与部位の状態
10%以上
末梢性浮腫、疲労
26. 一般・全身障害および投与部位の状態
10%未満
発熱、倦怠感、胸痛、浮腫、悪寒、無力症
27. 一般・全身障害および投与部位の状態
頻度不明
脱力感、疼痛、インフルエンザ様症状
28. 臨床検査
10%未満
血中クレアチニン増加
高齢者への投与
一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。