)及び平均最高血中濃度の上昇の報告がある4)。
機序・危険因子
機序不明
4. 薬剤名等
ジゴキシン
臨床症状・措置方法
アジスロマイシンとの併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある5)。
機序・危険因子
P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、本剤での機序の詳細は明らかではない。
(2) 他のマクロライド系薬剤において、下記薬剤による相互作用が報告されている。
なお、アジスロマイシンのチトクロームP450による代謝は確認されていない。
1)テオフィリン、ミダゾラム、トリアゾラム、カルバマゼピン、フェニトイン[これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。]
2)エルゴタミン含有製剤[四肢の虚血をおこすことがある。]
(3) 他の抗菌剤との相互作用
アジスロマイシンと他の抗菌剤との相互作用に関しては、これまでの国内又は外国における臨床試験成績から、マクロライド系、ペニシリン系、キノロン系、テトラサイクリン系、セフェム系及びカルバペネム系抗菌剤との間で相互作用によると考えられる有害事象の報告はない。しかしながら、本剤の組織内濃度持続時間は長く、投与終了後も他の抗菌剤との間に相加作用又は相乗作用の可能性は否定できないので、本剤投与後に他の抗菌剤へ切り替える場合には観察を十分に行うなど注意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
*経口剤の承認時の臨床試験2805例(250mg錠2079例、カプセル130例、細粒596例)において、368例(13.12%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(3.28%)、好酸球数増加(2.67%)、ALT(GPT)増加(2.21%)、白血球数減少(1.60%)、AST(GOT)増加(1.43%)等であった。
市販後の使用成績調査3745例(250mg錠2419例、カプセル135例、細粒1191例)(再審査終了時)において、90例(2.40%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(0.91%)、嘔吐(0.40%)、ALT(GPT)増加(0.29%)、AST(GOT)増加(0.19%)、腹痛(0.19%)等であった。
本剤からアジスロマイシン錠に切り替えた(スイッチ療法)場合の承認時の臨床試験380例において、96例(25.26%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(9.21%)、注入部位疼痛(4.74%)、悪心(2.63%)、血栓性静脈炎(1.84%)、カンジダ症(1.32%)、腹痛(1.32%)、発疹(1.32%)等であった。
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)をおこすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用は本剤の投与中または投与終了後1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。
3. 肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(頻度不明)
肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 急性腎不全(頻度不明)
急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合にはただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7. QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)(頻度不明)
QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、QT延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。
8. 白血球減少、顆粒球減少、血小板減少(頻度不明)
白血球減少、顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
その他の副作用
以下のような症状があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
1. 皮膚注3)(0.1~1%未満注1))
発疹、蕁麻疹、そう痒症
2. 皮膚注3)(0.1%未満注1))
アトピー性皮膚炎増悪
3. 皮膚注3)(頻度不明注2))
光線過敏性反応、紅斑、水疱、皮膚剥離、多形紅斑、寝汗、多汗症、皮膚乾燥、皮膚変色、脱毛
4. 血液(1%以上注1))
好酸球数増加
5. 血液(0.1~1%未満注1))
白血球数減少
6. 血液(0.1%未満注1))
血小板数増加、好塩基球数増加、顆粒球数減少、プロトロンビン時間延長、血小板数減少
7. 血液(頻度不明注2))
貧血、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、白血球数増加
8. 血管障害(0.1~1%未満注1))
血栓性静脈炎
9. 血管障害(頻度不明注2))
潮紅
10. 循環器(頻度不明注2))
血圧低下、動悸
11. 肝臓(1%以上注1))
ALT(GPT)増加
12. 肝臓(0.1~1%未満注1))
AST(GOT)増加、ALP増加、γ-GTP増加、LDH増加、肝機能検査異常
13. 肝臓(0.1%