Micamlo Combination Tablets (Telmisartan/Amlodipine Besilate)ミカムロ配合錠AP/*ミカムロ配合錠BP(十三)
A5:アムロジピン5mg単剤
T40:テルミサルタン40mg単剤
T80:テルミサルタン80mg単剤
SD:標準偏差,SE:標準誤差,CI:信頼区間
a)共分散分析に基づく最小二乗平均値
b)p<0.0001
c)T40/A5mg配合剤投与で拡張期血圧が80mmHg未満に至らなかった患者を対象とした
2.*長期投与試験
本態性高血圧患者に対し、テルミサルタン/アムロジピン配合剤を長期投与した。T40/A5mg配合剤の6週間投与で降圧効果が得られた高血圧患者はそのまま継続投与し、降圧効果不十分な高血圧患者にはT80/A5mg配合剤を増量投与した。その結果両剤ともに長期投与による降圧効果の減弱は認められなかった。本剤(T40/A5mg配合剤及びT80/A5mg配合剤)を投与された患者全体(255例)の投与終了時(56週後)の血圧コントロール率は、拡張期87.8%(224/255例)、収縮期92.5%(236/255例)に達した。T40/A5mg配合剤では降圧効果不十分のためにT80/A5mg配合剤を増量投与した高血圧患者(48例)の投与終了時の血圧は、T80/A5mg配合剤へ増量した時点に比べ拡張期血圧で7.26mmHg、収縮期血圧で8.61mmHg(いずれも平均値)下降した。また、本剤の安全性を検討した結果、忍容性に問題はなかった。17)
薬効薬理
1.作用機序
テルミサルタンとして、以下の報告がある。
本剤は主に血管平滑筋のアンジオテンシンIIタイプ1(AT1)受容体において、生理的昇圧物質であるアンジオテンシンII(A-II)と特異的に拮抗し、その血管収縮作用を抑制することにより降圧作用を発現する。本剤のAT1受容体親和性は高く(Ki=3.7nM)、AT1受容体から容易に解離しない。本剤は10~1000nMの濃度範囲で、A-IIによる摘出ウサギ大動脈標本の血管収縮反応曲線を、濃度依存的に右方に移動させると共に最大収縮を40~50%抑制する。また標本洗浄120分後においても有意な血管収縮抑制を示し、作用は持続的である。また、ブラジキニン分解酵素であるACE(キニナーゼII)に対しては直接影響を及ぼさない。18-21)
アムロジピンベシル酸塩として、以下の報告がある。
細胞膜の膜電位依存性カルシウムチャンネルに特異的に結合し、細胞内へのカルシウムの流入を減少させることにより、冠血管や末梢血管の平滑筋を弛緩させる。カルシウム拮抗作用の発現は緩徐であり、持続的である。また、心抑制作用は弱く、血管選択性が認められている。22-24)
2.降圧作用
テルミサルタンあるいはアムロジピン単独あるいは併用による作用について、以下の報告がある。
覚醒下の雄性SHRを用いて、1mg/kgテルミサルタン及び5mg/kgアムロジピンを1日1回経口投与し、5日間経時的に血圧を測定したところ、1mg/kgテルミサルタン及び5mg/kgアムロジピンは、それぞれ単独投与により平均血圧が約25mmHg低下し、ほぼ同様の血圧低下作用を示した。次に、1mg/kgテルミサルタン、5mg/kgアムロジピン併用で1日1回5日間経口投与を行い、経時的に血圧を測定した。テルミサルタンとアムロジピンの併用投与による血圧に対する作用は、単独投与による血圧低下作用(約25mmHgの低下)に比べ、有意な血圧低下作用(約50mmHgの低下)がみられた。25)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
テルミサルタン(JAN)
Telmisartan(JAN,INN)
化学名
4’-{[4-methyl-6-(1-methyl-2-benzimidazolyl)-2-propyl-1-benzimidazolyl]methyl}-2-biphenylcarboxylic acid
化学構造式
分子式
C33H30N4O2
分子量
514.62
性状
・白色~微黄色の粉末である。
・ギ酸に溶けやすく、メタノール又は無水酢酸に溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
269℃
分配係数
logP=3.2(n-オクタノール/pH 7.4リン酸緩衝液)
一般名
アムロジピンベシル酸塩(Amlodipine Besilate)
化学名
3-Ethyl 5-methyl(4RS)-2-[(2-aminoethoxy)methyl]-4-(2-chlorophenyl)-6-methyl-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monobenzenesulfonate
化学構造式
分子式
C20H25ClN2O5・C6H6O3S
分子量
567.05
性状
・白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。
・メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水に溶けにくい。
・メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
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分包後は吸湿して軟化することがあるので、高温・多湿を避けて保存すること。
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ミカムロ配合錠AP:100錠(10錠×10)PTP、500錠(10錠×50)PTP、700錠(14錠×50)PTP、500錠 瓶
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*ミカムロ配合錠BP:100錠(10錠×10)PTP、700錠(14錠×50)PTP
約198℃(分解)
融点
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