OT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 急性腎不全
(頻度不明)
急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. アナフィラキシー様症状
(頻度不明)
アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症
(頻度不明)
発疹、そう痒感等
循環器
(頻度不明)
徐脈、低血圧、動悸、頻脈、心房細動、期外収縮、脚ブロック、血圧上昇、心胸比増大、顔面潮紅、四肢冷感、房室ブロック、狭心症
呼吸器
(頻度不明)
喘息様症状、咳嗽、呼吸困難、息切れ、鼻閉
精神神経系
(頻度不明)
めまい、眠気、頭痛、失神、不眠、抑うつ、注意力低下、異常感覚(四肢のしびれ感等)
消化器
(頻度不明)
悪心、胃部不快感、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、腹痛
代謝
(頻度不明)
血糖値上昇、尿酸上昇、CK(CPK)上昇、総コレステロール上昇、低血糖、尿糖、Al-P上昇、LDH上昇、トリグリセリド上昇、カリウム上昇、糖尿病悪化、カリウム低下、ナトリウム低下
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等
腎臓・泌尿器
(頻度不明)
腎機能障害(BUN上昇、クレアチニン上昇等)、尿失禁、頻尿、蛋白尿
血液
(頻度不明)
貧血、白血球減少、血小板減少
眼
(頻度不明)
霧視、涙液分泌減少
その他
(頻度不明)
浮腫、脱力感、倦怠感、勃起不全、耳鳴、疲労感、胸痛、疼痛、発汗、口渇
その他の副作用の注意
以上の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
本剤は主として肝臓で代謝される薬剤であり、重篤な肝機能障害患者で血中濃度の上昇が認められている。高齢者では肝機能が低下していることが多いため血中濃度が上昇するおそれがあり、また過度な降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ことから、高齢者に使用する場合は低用量から投与を開始するなど、患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、ラットにおける妊娠前及び妊娠初期投与試験において、臨床用量の約900倍(300mg/kg)で黄体数の減少及び骨格異常(13肋骨の短小)の増加が報告されている。〕
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。〕
小児等への投与
小児等に対する安全性及び有効性は確立していない(低出生体重児、新生児には使用経験がない。乳児、幼児及び小児には使用経験が少ない)。重症心不全を有する幼児及び小児において、本剤の投与により重篤な低血糖症状があらわれ、死亡に至った例も報告されている。
過量投与
症状
過量投与により、重症低血圧、徐脈、心不全、心原性ショック、心停止に至るおそれがある。また、呼吸器障害、気管支痙攣、嘔吐、意識障害、全身の痙攣発作を来すおそれがある。
処置
過量投与の場合は、本剤を中止し、必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに、次のような処置を行う。なお、本剤は血液透析により除去されにくい。
(1) 過度の徐脈
まずアトロピン硫酸塩水和物(0.25~1mg静注)を投与し、更に必要に応じて塩酸イソプロテレノール(初期投与量25μgを徐々に静注)又はオルシプレナリン硫酸塩(0.5mgを徐々に静注)のようなβ刺激薬を投与してもよい。もしβ刺激薬を増量しなければならない場合は、血圧が過剰に低下しないように留意すること。
(2) 心不全、低血圧
強心薬、昇圧薬、輸液等の投与や補助循環を適用する。
(3) 気管支痙攣
β2刺激薬又はアミノフィリン水和物を静注する。
(4) 痙攣発作
ジアゼパムを徐々に静注する。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
薬物動態
〈生物学的同等性試験〉1)
カルベジロール錠10mg「アメル」及びカルベジロール錠20mg「アメル」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
〈溶出挙動〉2)
カルベジロール錠10mg「アメル」・錠20mg「アメル」は、日本薬局方医薬品各条に定められたカルベジロール錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
カルベジロール(Carvedilol)
分子式
C24H26N2O4=406.47
構造式
化学名
(2RS)-1-(9H-Carbazol-4-yloxy)-3-{[2-(2-methoxyphenoxy)ethyl]amino}propan-2-ol
性状
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
本品のメタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
融点
114~119℃
取扱い上の注意
〈安定性試験〉3)
最終包装