れた副作用を頻度不明とした。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており、また、脱水症状を起こしやすいとされているため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある婦人には、適切な避妊を行うよう指導すること。[動物実験(ウサギ)で催奇形性及び胚・胎児死亡が報告されている1)。また、動物実験(ウサギ1)、ラット2))で胚あるいは胎児移行が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている2)。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
過量投与
徴候、症状:
多尿、血清ナトリウム濃度の上昇、脱水又は口渇が予想される。
処置:
呼吸、心電図及び血圧をモニタリングし、必要に応じて水分を補給する。水分の経口摂取で対応できない場合は、電解質及び体液平衡を注意深くモニターしながら、低張液を静脈内投与する。なお、血液透析は有効ではないと考えられる。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
※※常染色体優性多発性のう胞腎患者を対象とした第III相二重盲検比較試験(国際共同試験)3)において、本剤60~120mg/日又はプラセボを3年間投与した結果、基準値上限の2倍を超える総ビリルビン上昇、かつ基準値上限の3倍を超える血清ALT(GPT)上昇又は血清AST(GOT)上昇が、本剤投与群の2例に認められた。また、基準値上限の2.5倍を超えるALT(GPT)上昇の発現頻度が、プラセボ群と比較して本剤投与群で高かった(本剤投与群960例中47例(4.9%)、プラセボ群483例中6例(1.2%))。なお、本剤投与群における基準値上限の3倍を超えるALT(GPT)上昇の多くは、投与開始3~14ヵ月の間に認められた。
2.
※※常染色体優性多発性のう胞腎患者を対象とした第III相二重盲検比較試験(国際共同試験)3)において、本剤投与群はプラセボ群と比較して皮膚の新生物の発現率が高かった[基底細胞癌(本剤投与群0.8%(8/961例)、プラセボ群0.2%(1/483例)、悪性黒色腫(本剤投与群0.2%(2/961例)、プラセボ群0%(0/483例)]。本剤との関連性はすべての症例で否定され、日本人での発現はなかった。
薬物動態
※※注)本剤の承認された1日用量と異なる(〔用法・用量〕の項参照)。
1) ※心性浮腫患者
心性浮腫患者に本剤15mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表2に示す5)。
2) ※肝性浮腫患者
※肝性浮腫患者に本剤7.5 mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表3に示す6)。
3) ※※常染色体優性多発性のう胞腎患者(外国人による成績)
※※常染色体優性多発性のう胞腎患者に1日120mgを2回(90mg、30mg)に分けて7日間反復投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表4に示す7)。
(3) 食事の影響
健康成人に本剤15mgを単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmax及びAUCはそれぞれ1.3倍及び1.1倍であった4)。
※※健康成人(外国人による成績)に本剤60mg8)又は90mg9)を単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmaxはそれぞれ1.4倍及び2.0倍、AUCはそれぞれ1.1倍及び1.0倍であった。
(4) 絶対的バイオアベイラビリティ(外国人による成績)
健康成人における経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは56%であった10)。
1) 単回投与
健康成人に本剤15~120mgを空腹時単回経口投与した時の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを図1及び表1に示す4)。
図1 健康成人におけるトルバプタン投与時の血漿中濃度推移(平均値)
6例、30mg群のみ12例
2) 反復投与
健康成人に本剤30~120mgを空腹時1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの血漿中濃度に累積はみられなかった4)。
※※注)本剤の承認された1日用量と異なる(〔用法・用量〕の項参照)。
1) ※心性浮腫患者
心性浮腫患者に本剤15mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表2に示す5)。
2) ※肝性浮腫患者
※肝性浮腫患者に本剤7.5 mgを1日1回7日間反復経口投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表3に示す6)。
3) ※※常染色体優性多発性のう胞腎患者(外国人による成績)
※※常染色体優性多発性のう胞腎患者に1日120mgを2回(90mg、30mg)に分けて7日間反復投与した時のトルバプタンの薬物動態パラメータを表4に示す7)。
(3) 食事の影響
健康成人に本剤15mgを単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmax及びAUCはそれぞれ1.3倍及び1.1倍であった4)。
※※健康成人(外国人による成績)に本剤60mg8)又は90mg9)を単回経口投与した時、空腹時投与に比べ食後投与ではCmaxはそれぞれ1.4倍及び2.0倍、AUCはそれぞれ1.1倍及び1.0倍であった。
(4) 絶対的バイオアベイラビリティ(外国人による成績)
健康成人における経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは56%であった10)。
2. 蛋白結合率
ヒト血漿蛋白結合率は、98.0%以上であった(in vitro、限外ろ過)2)。
3. 代謝酵素
本剤は、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP3A4により代謝される(in vitro)11)。
4. 排泄(外国人による成績)
健康成人に、14C-トルバプタン60mgを空腹時に単回経口投与した時、糞中及び尿中にそれぞれ投与した放射能の58.7%及び40.2%が排泄された。未変化体の糞中及び尿中の回収率は、それぞれ投与量の18.7%及び1%未満であった12)。
5. 相互作用(外国人による成績)
※※・健康成人において、強力なCYP3A4の阻害作用を有するケトコナゾール200mgと本剤30mgの併用により、本剤のCmax及びAUCはそれぞれ3.5倍及び5.4倍になった13)。
・健康成人において、本剤60mgをC