適切な処置を行うこと。]
4.
結核性疾患の患者[免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化又は顕性化させるおそれがあるので、適宜抗結核療法を併用すること。]
5.
単純疱疹性角膜炎の患者[角膜に穿孔が生じるおそれがある。]
6.
骨粗鬆症の患者[骨基質の合成を阻害し、骨形成を抑制するので、症状を悪化させるおそれがある。]
7.
精神病の患者[中枢神経刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
8.
後嚢白内障の患者[水晶体嚢の透過性を変化させ、症状を悪化させるおそれがある。]
9.
緑内障の患者[眼圧を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。]
10.
腎不全、高血圧症、うっ血性心不全の患者[ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
11.
電解質異常のある患者[電解質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。]
12.
甲状腺機能低下のある患者、肝硬変の患者[代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。]
13.
脂肪肝、脂肪塞栓症の患者[脂質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。]
14.
血栓症の患者[血液凝固促進作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
15.
重症筋無力症の患者[使用当初、一時症状を悪化させるおそれがある。]
16.
気管支喘息の患者[喘息発作を悪化させるおそれがあるので、薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者(アスピリン喘息の既往を有する患者等)には特に注意すること。]
17.
潰瘍性大腸炎(切迫穿孔、膿瘍、他の化膿性感染症の疑いがある場合)の患者[炎症反応を抑制するので、これらの疑いがある場合、その徴候を隠蔽するおそれがある。]
18.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
1.
急性脊髄損傷における神経機能障害の改善の場合は、受傷後8時間以内に投与を開始すること。投与に際しては、用法及び用量に記載の体重換算用量を厳守すること。
2.
本剤の高用量を急速静注(500mgを超える用量を10分未満で投与)することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合にはこれらの副作用の出現に十分注意の上緩徐に投与すること。異常が認められた場合には、心臓蘇生法、輸液、昇圧剤、抗不整脈剤等の適切な救急処置を行うこと。
(1)
急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)及び腎臓移植に伴う免疫反応の抑制の場合において、例えば投与量が250mgを超えるときには、少なくとも30分間以上かけて投与することが望ましい。
(2)
急性脊髄損傷における神経機能障害の改善の場合は、受傷後8時間以内に30mg/kgを15分かけて点滴静注するため、心電図モニターによる十分な観察を行うとともに、これらの副作用に対する適切な処置(徐細動器の使用等)についてもあらかじめ考慮しておくこと。
3.
本剤の投与により、誘発感染症、循環器障害、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の点に注意すること。また、投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行うこと。
(1)
感染性ショックの場合は発生初期において、直ちに投与を開始することが望ましく、用法及び用量どおり使用しても効果が認められないときは投与を中止すること。なお、副腎皮質ホルモン剤は感染症を悪化させることがあるので、本剤投与中及びショック離脱後も十分な量の抗菌剤の投与等の感染症に対する適切な処置を行うこと。
(2)
ショック状態の患者には、ショックが改善すれば、直ちに投与を中止すること。
(3)
腎臓移植に伴う免疫反応の抑制の場合は、副腎皮質ホルモン剤を連用することがあるので、連用中並びに連用後は以下の点に注意すること。
1)
連用中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
2)
連用後に投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
4.
副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
5.
本剤投与により、気管支喘息患者の喘息発作を悪化させることがあるので、薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者(アスピリン喘息の既往を有する患者等)には特に注意が必要である。
6.
特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
(1)
本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
(2)
水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずること。
(3)
水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。
相互作用
相互作用の概略
**本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
生ワクチン又は弱毒生ワクチン(乾燥BCGワクチン等)
臨床症状・措置方法
ワクチン株の異常増殖又は毒性の復帰があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
免疫抑制が生じる量の副腎皮質ホルモン剤の投与を受けている患者
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等シクロスポリン
臨床症状・措置方法
双方の血中濃度が上昇するおそれがある。また、痙