メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
添加物 添付溶解用液
日局注射用水 浸透圧比
(生理食塩液対比)
注射用プリドール1000 1326.0mg(メチルプレドニゾロンとして1000mg)
リン酸水素ナトリウム水和物、無水リン酸二水素ナトリウム、およびpH調節剤を含む。 16mL 1.0~1.4
一般的名称
注射用メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
警告
1.
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.
血清クレアチニンの高値(>2.0mg/dL)を示す敗血症症候群及び感染性ショックの患者で本剤の大量投与により死亡率を増加させたとの報告がある1)。投与に際しては患者の選択、用法及び用量に特に留意すること。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1. 次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 次の薬剤を投与しないこと
生ワクチン又は弱毒生ワクチン[「相互作用」(1)の項参照]
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
1.
有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させるので、感染症を悪化させるおそれがある。]
2.
腎機能低下及び慢性腎不全のある重症感染症の患者[「警告」の項参照]
3.
急性心筋梗塞を起こした患者[心破裂を起こしたとの報告がある。]
効能又は効果
効能又は効果
[注射用プリドール40、125、500、1000]
○急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)
○腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
○受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善
○ネフローゼ症候群
[注射用プリドール40、125]
○気管支喘息
[注射用プリドール40、125、500]
○以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
再発又は難治性の悪性リンパ腫
効能又は効果に関連する使用上の注意
○ネフローゼ症候群
原則として、経口副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン等)による適切な治療で十分な効果がみられない場合に使用すること。
*○気管支喘息
本剤の投与にあたっては、最新のガイドライン2),3)を参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること。
用法及び用量
○急性循環不全:[注射用プリドール40、125、500、1000]
出血性ショック
通常、メチルプレドニゾロンとして1回125~2000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、適宜追加投与する。
感染性ショック
通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1回1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、1000mgを追加投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
○腎臓移植に伴う免疫反応の抑制:[注射用プリドール40、125、500、1000]
通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日40~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
○受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善:[注射用プリドール40、125、500、1000]
受傷後8時間以内に、メチルプレドニゾロンとして30mg/kgを15分間かけて点滴静注し、その後45分間休薬し、5.4mg/kg/時間を23時間点滴静注する。
○ネフローゼ症候群:[注射用プリドール40、125、500、1000]
(1)
通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
(2)
通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kg(最大1000mg)を緩徐に静注又は点滴静注する。
○気管支喘息:[注射用プリドール40、125]
(1)
通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして初回量40~125mgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、40~80mgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
(2)
通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1.0~1.5mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、1.0~1.5mg/kgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
○再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合:[注射用プリドール40、125、500]
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、本剤の投与量及び投与方法はメチルプレドニゾロンとして250~500mgを1日1回5日間、緩徐に静注又は点滴静注する。これを1コースとして、3~4週ごとに繰り返す。
用法及び用量に関連する使用上の注意
*○ネフローゼ症候群
本剤を投与する際は、本剤の投与回数や投与スケジュールについて、国内外のガイドライン等4), 5)の最新の情報を参考にすること。
○再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法においては、関連文献(「抗がん剤報告書:シスプラチン(悪性リンパ腫)」等)及び併用薬剤の添付文書を熟読すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
消化性潰瘍、憩室炎、腸吻合術後初期の患者[消化管粘膜保護作用を減弱させ、また、組織の修復を阻害するので、症状を悪化させるおそれがある。]
2.
糖尿病の患者[糖新生を促進させ、また、細胞のインスリンに対する感受性を低下させるので、症状を悪化させるおそれがある。]
3.
感染症の患者[免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。また、炎症反応を抑制し、徴候を隠蔽するおそれがあるので、感染症に対する