を十分に行い、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
7. 急性腎不全
(頻度不明)
急性腎不全があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
8. 肺塞栓症、静脈血栓症
(頻度不明)
肺塞栓症、静脈血栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
9. 脳梗塞
(頻度不明)
脳梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
10. 心筋梗塞、狭心症発作
(頻度不明)
心筋梗塞、狭心症発作があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11. 心室性期外収縮
(頻度不明)
心室性期外収縮があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
消化器
頻度不明
胃潰瘍、胃・腹部不快感、胃炎、消化不良、便秘、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、食道炎、吐血、腸管運動亢進、しゃっくり、腹部膨満感、口内炎
肝臓
頻度不明
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇
腎臓
頻度不明
乏尿、腎機能障害(BUN上昇、クレアチニン上昇等)、クレアチニンクリアランス低下、電解質異常、蛋白尿、血尿、尿沈渣異常
呼吸器
頻度不明
咽頭痛、咳嗽、呼吸困難、PaO2低下、気管支炎、上気道炎、咽頭炎、鼻炎
過敏症
頻度不明
蕁麻疹、発疹、そう痒感
皮膚
頻度不明
帯状疱疹、粘膜炎、脱毛、色素沈着、浮腫、発赤
精神神経系
頻度不明
痙攣、耳鳴、味覚異常、抑うつ状態、目のかすみ、不眠、振戦、構語障害、しびれ等の末梢神経障害、頭痛、めまい、精神症状、意識障害、傾眠、興奮・不安感、不穏
循環器
頻度不明
不整脈、徐脈、心房細動、高血圧、頻脈、心電図異常、血圧低下、動悸
その他
頻度不明
脱水、コリン作動性症候群、悪寒、胸部不快感、胸痛、関節痛、筋痛、鼻出血、脱力感、無力症、疲労、体重増加、体重減少、LDH低下、白血球増加、血小板増加、白血球分画の変動、CRP上昇、注射部位反応(発赤、疼痛等)、血管炎、流涙、倦怠感、発熱、熱感、発汗、顔面潮紅、疼痛、腰痛、腹水、鼻汁、好酸球増加、総蛋白減少、アルブミン減少、カルシウム異常、尿酸異常、尿ウロビリノーゲン異常、糖尿
その他の副作用の注意
上記の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、必要に応じて投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており、排泄が遅れることから、骨髄機能抑制、下痢等の副作用に注意し、異常が認められた場合には、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔に留意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
[動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形性作用が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には授乳を中止させること。
[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
[使用経験が少ない。]
適用上の注意
1. 調製時
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚、眼、粘膜に薬液が付着した場合には、直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。
2. 投与経路
必ず点滴静脈内投与とし、皮下、筋肉内には投与しないこと。
3. 投与時
(1)
静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので薬液が血管外に漏れないように投与すること。
(2)
本剤は、輸液に混和後、できるだけ速やかに投与すること。
(3)
本剤は光に不安定なので直射日光を避けること。また、点滴時間が長時間に及ぶ場合には遮光して投与すること。
その他の注意
欧州における進行性小細胞肺癌を対象とした無作為化第III相臨床試験において、イリノテカン塩酸塩水和物とシスプラチン併用投与群(イリノテカン塩酸塩水和物80mg/m2を第1、8日目、シスプラチン80mg/m2を第1日目に投与し3週毎に繰り返す) での治療関連死が39例中4例に認められ、臨床試験が中断された。その後、イリノテカン塩酸塩水和物の投与量を65mg/m2に減量し、臨床試験は再開され、試験は終了となった。なお、イリノテカン塩酸塩水和物減量後の治療関連死は202例中7例であった1)。
※※薬物動態
代謝
ヒトの肝及び各組織において、イリノテカンはカルボキシルエステラーゼにより活性代謝物(SN-38)に直接変換される。その他イリノテカンは、CYP3A4により一部は無毒化され、また、一部は間接的にSN-38に変換される。
SN-38は、主に肝の代謝酵素であるUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)の一分子種であるUGT1A1によりグルクロン酸抱合され、SN-38のグルクロン酸抱合体(SN-38G)となり、主に胆汁中に排泄される。
UGT1A1にはUGT1A1*6、UGT1A1*28等の遺伝子多型が存在し、UGT1A1*6、もしくはUGT1A1*28においては、これら遺伝子多型をもたない患者に比べてヘテロ接合体、ホモ接合体としてもつ患者の順にSN-38Gの生成能力が低下し、SN-38の代謝が遅延する。
日本人におけるUGT1A1*6、UGT1A1*28のアレル頻度は13.0~17.7%、8.6~13.0%との報告がある。
各種癌患者(176例)におけるUGT1A1遺伝子多型とAUC比注)との関連性は次表のとおりである。
(カンプト点滴静注40mg・100mg、トポテシン点滴静注40mg・100mg