機序・危険因子
カリウム排泄による血中カリウム値低下により、ジゴキシンの作用が増強する。
8. 薬剤名等サリチル酸誘導体
サザピリン等
臨床症状・措置方法
サリチル酸中毒(めまい、耳鳴、悪心・嘔吐、過呼吸、高熱、意識障害等の症状)を起こすおそれがある。
必要に応じて本剤又はサリチル酸誘導体の用量を調節すること。
サリチル酸中毒があらわれた場合には、サリチル酸誘導体の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
機序・危険因子
本剤はサリチル酸誘導体の代謝・排泄を促進すると考えられているので、本剤の急な減量又は中止により、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加すると考えられる。
9. 薬剤名等バルビツール酸誘導体
フェノバルビタール等
フェニトイン
リファンピシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。
機序・危険因子
本剤の代謝が促進される。
10. 薬剤名等経口糖尿病用剤
アカルボース
トラザミド
トルブタミド等
インスリン製剤
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の効果が減弱されるおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。
機序・危険因子
本剤の糖新生促進作用等により、血糖値を上昇させる。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーがあらわれた場合には、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
2. *感染症(頻度不明)
ウイルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫等による感染症の誘発又は徴候の隠蔽、感染症の悪化等があらわれることがある。これらの感染症の発現頻度は、副腎皮質ホルモン剤を増量すると高くなるとの報告があるので、抗菌剤等による適切な処置を行うこと。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
3. 続発性副腎皮質機能不全(頻度不明)
続発性副腎皮質機能不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに再投与又は増量するなど適切な処置を行うこと。
4. 骨粗鬆症(頻度不明)、骨頭無菌性壊死(頻度不明)
骨粗鬆症があらわれ、脊椎圧迫骨折、病的骨折を起こすことがある。また、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死があらわれることがあるので、疼痛等の症状の観察を十分に行い、異常が認められた場合にはMRI等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 胃腸穿孔(頻度不明)、消化管出血(頻度不明)、消化性潰瘍(頻度不明)
胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍があらわれることがあるので、便潜血のチェック等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. ミオパチー(頻度不明)
連用によりミオパチーがあらわれることがあるので、筋力低下等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7. 血栓症(頻度不明)
血栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8. 頭蓋内圧亢進(頻度不明)、痙攣(頻度不明)
頭蓋内圧亢進、痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
9. 精神変調(頻度不明)、うつ状態(頻度不明)
精神変調、うつ状態があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
10. 糖尿病(頻度不明)
糖尿病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11. 緑内障(頻度不明)、後嚢白内障(頻度不明)、中心性漿液性網脈絡膜症(頻度不明)、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明)
連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性網脈絡膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。なお、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
12. 心破裂(頻度不明)
急性心筋梗塞を起こした患者で、心破裂があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13. うっ血性心不全(頻度不明)
うっ血性心不全があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には心電図等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
14. 食道炎(頻度不明)
食道炎があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
15. カポジ肉腫(頻度不明)
カポジ肉腫があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
16. 腱断裂(頻度不明)
アキレス腱等の腱断裂があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
17. 失明(頻度不明)、視力障害(頻度不明)
頭皮、鼻内又は咽・喉頭部への使用により失明、視力障害があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
気管支喘息発作の悪化
気管支喘息患者で他の副腎皮質ホルモン剤の投与により喘息発作を悪化させたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 内分泌(頻度不明)
月経異常、クッシング様症状
2. 消化器(頻度不明)
膵炎、下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進
3. 循環器(頻度不明)
血圧上昇
4. 精神神経系(頻度不明)
多幸症