を観察しながら慎重に投与すること(「薬物動態」の項参照)。]
4.
肝機能障害のある患者[外国において、軽度又は中等度の肝機能障害患者でオルメサルタン メドキソミル単独投与時のオルメサルタンの血漿中濃度(AUC)が、健康な成人と比較してそれぞれ1.1倍と1.7倍に上昇することが報告されている。また、アゼルニジピンは肝臓で代謝される(「薬物動態」の項参照)。]
5.
脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがある。]
6.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
1.
本剤はオルメサルタン メドキソミルとアゼルニジピンの配合剤であり、オルメサルタン メドキソミルとアゼルニジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、本剤の適切な使用を検討すること(「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照)。
2.
オルメサルタン メドキソミルで両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
3.
高カリウム血症の患者においては、オルメサルタン メドキソミル投与により高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
4.
本剤の投与によって、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に次の患者では低用量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
(1)
血液透析中の患者
(2)
利尿降圧剤投与中の患者
(3)
厳重な減塩療法中の患者
5.
**アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
6.
アンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7.
手術前24時間は投与しないことが望ましい。
8.
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
9.
カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
相互作用
相互作用の概略
アゼルニジピンは、主としてチトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝される(「薬物動態」の項参照)。
併用禁忌
(併用しないこと)
1.
薬剤名等
アゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール(イトリゾール)、ミコナゾール(フロリード)等
臨床症状・措置方法
イトラコナゾールとの併用によりアゼルニジピンのAUCが2.8倍に上昇することが報告されている。
機序・危険因子
これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、アゼルニジピンのクリアランスが低下すると考えられる。
2.
薬剤名等
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル(ノービア)、サキナビル(インビラーゼ)、インジナビル(クリキシバン)等
臨床症状・措置方法
併用によりアゼルニジピンの作用が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、アゼルニジピンのクリアランスが低下すると考えられる。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等 カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン、トリアムテレン等
カリウム補給剤
塩化カリウム等
臨床症状・措置方法
オルメサルタン メドキソミルとの併用により、血清カリウム値が上昇することがある。
機序・危険因子
併用によりオルメサルタン メドキソミルのカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
危険因子:腎機能障害のある患者
2. 薬剤名等 リチウム製剤
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
オルメサルタン メドキソミルとの併用により、血中リチウム濃度が上昇し、リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。
機序・危険因子
明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、オルメサルタン メドキソミルがナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
3. 薬剤名等 **アリスキレンフマル酸塩
臨床症状・措置方法
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/17.3m2未満の腎機能障害のある患者へのオルメサルタン メドキソミルとアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
機序・危険因子
併用によりオルメサルタン メドキソミルのレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
4. 薬剤名等 **非ステロイド性消炎鎮痛剤
臨床症状・措置方法
オルメサルタン メドキソミルの降圧作用が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
プロスタグランジンの合成阻害作用により、オルメサルタン メドキソミルの降圧作用を減弱させる可能性がある。
5. 薬剤名等 **非ステロイド性消炎鎮痛剤
臨床症状・措置方法
腎機能を悪化させるおそれがある。
機序・危険因子
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
6. 薬剤名等 他の降圧剤
臨床症状・措置方法
過度の降圧が起こるおそれがある。降圧剤の用量調節等に注意すること。
機序・危険因子
作用メカニズ