全製剤共通
-
(1)
-
ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
-
(2)
-
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
-
(3)
-
高度の腎障害のある患者
[高い血中濃度が持続することがある。](【薬物動態】の項参照)
-
(4)
-
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
-
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
-
(5)
5%ブドウ糖注射液添付のバッグGの場合
-
(1)
-
カリウム欠乏傾向のある患者
[ブドウ糖がカリウムと共に細胞内に取り込まれ、カリウム欠乏傾向を助長することがある。]
-
(2)
-
糖尿病の患者
[静脈内へのブドウ糖の投与により血糖値が急速に上昇する可能性がある。]
-
(3)
-
尿崩症の患者
[電解質を含まない糖液の投与により水分のみが負荷される。]
-
腎不全の患者
[電解質を含まない糖液の投与により水分のみが負荷される。]
-
(4)
生理食塩液添付のバッグSの場合
-
(1)
-
心臓、循環器系機能障害のある患者
[ナトリウムの負荷により障害が悪化することがある。]
-
腎障害のある患者
[ナトリウムの貯留を助長することがある。]
-
(2)
重要な基本的注意
-
本剤によるショック、アナフィラキシー様症状の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。1)
-
(1)
-
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
-
(2)
-
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
-
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
-
(3)
-
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
-
薬剤名等
利尿剤
フロセミド等
-
臨床症状・措置方法
-
他のセフェム系抗生物質で併用による腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。
-
機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇等が考えられている。
-
機序・危険因子
副作用
副作用等発現状況の概要
-
承認時までの調査では、2,132例(静注、点滴静注、筋注を含む)中123例(5.8%)に、製造販売後の使用成績調査(再審査終了時点)では32,284例(静注、点滴静注、筋注を含む)中1,369例(4.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
-
重大な副作用
-
1.
-
ショック、アナフィラキシー様症状(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫、全身の潮紅・蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
2.
-
急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
3.
-
**汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満)、顆粒球減少(0.1~5%未満)、溶血性貧血(0.1%未満)、血小板減少(0.1~5%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
4.
-
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
5.
-
発熱
|