炎、水痘、ウイルス性咽頭炎、外陰部炎、外陰部腟カンジダ症、口腔感染、好中球減少性感染
代謝・栄養系
10%以上
食欲不振、LDH上昇、総蛋白低下、ALP上昇
代謝・栄養系
10%未満
高血糖、クロール上昇、低カルシウム血症、カリウム低下、カリウム上昇、ナトリウム低下、尿中ブドウ糖陽性、ALP低下
筋骨格系
10%未満
関節痛、背部痛、筋肉痛、頚部痛、四肢痛、筋骨格硬直
精神神経系
10%以上
味覚異常、頭痛
精神神経系
10%未満
浮動性めまい、体位性めまい、知覚過敏、感覚鈍麻、嗅覚錯誤、無感情、不眠症、気分変化
精神神経系
頻度不明注3
眠気、失声症、錯感覚、末梢性ニューロパチー、抗コリン作動性症候群、運動失調、脳炎
泌尿器
10%以上
クレアチニン上昇
泌尿器
10%未満
頻尿、蛋白尿、BUN低下、BUN上昇、尿酸上昇、尿中ウロビリン陽性
呼吸器
10%未満
アレルギー性胞隔炎、咳嗽、呼吸困難、鼻出血、しゃっくり、胸水、湿性咳嗽、アレルギー性鼻炎、鼻漏、上気道の炎症、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛
呼吸器
頻度不明注3
肺機能異常、肺線維症、原発性異型肺炎
皮膚注4
10%以上
そう痒症、発疹(37.2%)
皮膚注4
10%未満
ざ瘡様皮膚炎、湿疹、多汗症、皮膚疼痛、点状出血、全身性皮疹、そう痒性皮疹、皮膚びらん、皮膚剥脱、蕁麻疹、色素沈着障害、皮膚乳頭腫
皮膚注4
頻度不明注3
脱毛症、紅斑、皮膚炎、斑状丘疹状皮疹
注射部位
10%以上
注射部位反応(発赤、血管外漏出)
注射部位
10%未満
注射部位疼痛、圧痛、硬結
その他
10%以上
疲労、倦怠感、発熱、血清アルブミン低下、C-反応性蛋白増加、体重減少
その他
10%未満
無力症、悪寒、熱感、低体温、浮腫、過敏症、節足動物刺傷アレルギー、不規則月経、腫瘍疼痛、耳管閉塞、尿中血陽性、体重増加
その他
頻度不明注3
粘膜の炎症、疼痛、多臓器不全、無月経、不妊症
その他の副作用の注意
以上のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注3:国外において報告された頻度を算出できない副作用を頻度不明として記載した。
注4:必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
[妊娠マウスに投与したところ、胎児毒性及び催奇性が認められたとの報告がある。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[使用経験がない。]
3.
妊娠する可能性のある女性患者には、本剤の投与期間中及び治療終了後3カ月間は妊娠を避けるように指導し、避妊させること。本剤を投与されている男性患者は、投与期間中は避妊させること。また、投与後6カ月までは避妊することが望ましい。[妊娠マウスに投与したところ、胎児毒性及び催奇性が認められたとの報告がある。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
過量投与
国内外の臨床経験において、報告されている最高単回投与量は280mg/m2である。
(1) 徴候・症状
280mg/m2を投与した患者4例中3例で、投与後7及び21日目に用量制限毒性と考えられる心電図の変化が認められた。この変化は、QT延長(1例)、洞性頻脈(1例)、ST及びT波の偏位(2例)、左脚前枝ブロック(1例)等であった。
(2) 処置
過量投与時の特異的な解毒剤は知られていない。必要に応じて支持療法を行うこと。
適用上の注意
1. 調製時
(1)
本剤が体部に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の水で十分に洗い、眼は水で洗浄すること。
(2)
本剤の溶解に際しては、必ず注射用水を使用し、溶解液の希釈に際しては、必ず生理食塩液を使用すること。
2. 投与時
(1)
点滴静注に際し、投与液が血管外に漏れると、投与部位に紅斑、腫脹、疼痛、壊死を起こすことがあるので、投与液が血管外に漏れないように投与すること。血管外に漏れた場合は、速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2)
調製後は、3時間以内に投与を終了すること。
薬物動態
1. 血漿中濃度1)
日本人患者に、本剤90又は120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
[本剤の承認された1回用量は120mg/m2(体表面積)である。]
(表1参照)
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間点滴静注したときの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移
2. 分布2)
本剤のヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験で約94~96%であり、α1酸性糖蛋白(<6%)よりもアルブミン(80~92%)への結合率が高かった。
3. 代謝
ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験において、本剤はCYP1A2によってgamma-hydroxybendamustine[M3]及びN-des-methylbendamustine[M4]に代謝され、また、非酵素的加水分解を受けることが確認された3)。
日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、M3及びM4の平均AUCは、M3で未変化体の6.3%、M4で1.2%であった1)。
本剤は主としてグルタチオン抱合を受けた後、システイン抱合体そしてメルカプツール酸抱合体の代謝経路を経て代謝されると推定されている4,5)。
4. 排泄1)
日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、未変化体、M3及びM4の24時間尿中排泄率は、それぞれ投与量の1.6%、0.2%及び0.1%であった。
(参考)
ラットに[14C]ベンダムスチンを静脈内投与後168時間までの尿・糞中放射能排泄率は尿中36.5%、