併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
9. 薬剤名等
カルシウム拮抗薬
ニフェジピン等
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬
ビンクリスチン
ビンブラスチン
エリスロマイシン
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血中濃度上昇のおそれがある17)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
10. 薬剤名等
タクロリムス水和物18)、シクロスポリン19)
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある。
また、フルコナゾールとの併用により腎障害の報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
11. 薬剤名等
リファブチン
臨床症状・措置方法
リファブチンのAUC上昇の報告があり、リファブチンの作用が増強するおそれがある20)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
12. 薬剤名等
リトナビル
サキナビル
オキシコドン
臨床症状・措置方法
これらの薬剤のAUC上昇の報告がある21)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
13. 薬剤名等
フェンタニル
臨床症状・措置方法
フェンタニルの血中濃度上昇のおそれがある22)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
14. 薬剤名等
*リバーロキサバン
臨床症状・措置方法
リバーロキサバンの血中濃度が上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
15. 薬剤名等
テオフィリン
臨床症状・措置方法
テオフィリンの血中濃度上昇の報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
16. 薬剤名等
経口避妊薬
臨床症状・措置方法
エチニルエストラジオール23)、レボノルゲストレルの血中濃度上昇の報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
17. 薬剤名等
スルホニル尿素系血糖降下薬(クロルプロパミド、グリベンクラミド、トルブタミド等)
臨床症状・措置方法
スルホニル尿素系血糖降下薬の血中濃度上昇の報告がある24)。
また、フルコナゾールとの併用により低血糖の報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
18. 薬剤名等
ナテグリニド
臨床症状・措置方法
ナテグリニドのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある25)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
19. 薬剤名等
トレチノイン
臨床症状・措置方法
中枢神経系の副作用が発現するおそれがある26)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
20. 薬剤名等
ジアゼパム
臨床症状・措置方法
ジアゼパムのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある27)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
21. 薬剤名等
*トファシチニブ
臨床症状・措置方法
トファシチニブのAUCが79%、Cmaxが27%増加したとの報告がある。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
22. 薬剤名等
シクロホスファミド
臨床症状・措置方法
ビリルビンの上昇、クレアチニンの上昇の報告がある28)。
機序・危険因子
フルコナゾールはシクロホスファミドの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4及び2C9を阻害するので、併用によりシクロホスファミドの血中濃度が上昇することがある。
23. 薬剤名等
アミトリプチリン
ノルトリプチリン
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある29~32)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
24. 薬剤名等
ジドブジン
臨床症状・措置方法
ジドブジンの血中濃度上昇の報告がある33)。
機序・危険因子
フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇す