妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験で催奇形性作用(ラット及びウサギ:1mg/kg/日)及び胚・胎児致死作用(ラット:10mg/kg/日)が認められている。〕(【禁忌】の項参照)
2.
授乳中の婦人には、投与を避けること。やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。〕(【禁忌】の項参照)
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
その他の注意
1.
マウス3及び6ヵ月間投与試験(1~150mg/kg/日)で精子異常(15mg/kg/日以上)がみられたとの報告がある。(休薬により回復)
2.
ラット長期投与試験(24ヵ月間、10~40mg/kg/日)で網膜変性の発生頻度が対照群に比べて増加したとの報告がある。
3.
細菌を用いる復帰変異試験、ヒトリンパ球を用いる染色体異常試験及びラット優性致死試験は陰性であったが、マウスリンフォーマ試験、マウスBalb/3T3形質転換試験及びマウス小核試験は陽性であった。癌原性試験でマウスに75mg/kg/日までを18ヵ月間、ラットに40mg/kg/日までを24ヵ月間、p53+/-トランスジェニックマウスに300mg/kg/日までを6ヵ月間投与しても本薬投与による腫瘍発生の増加はみられなかったとの報告がある。
薬物動態
生物学的同等性試験
本剤と標準製剤(カプセル、200mg)をクロスオーバー法により、健康成人男子20名にそれぞれリバビリンとして200mgを空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.33、0.67、1、1.33、1.67、2、2.5、3、5、8、12、24、48及び72時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したリバビリンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.80~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
薬効薬理
リバビリンは細胞内でリン酸化を受け、このリン酸化体がRNAへのGTP(Guanosine triphosphate)の取り込みを抑制しウイルスの核酸合成を抑制してウイルスの複製を阻害するとともに、RNAへ取り込まれ、RNAウイルスのゲノムの変異を誘導することで突然変異を誘発させて抗ウイルス作用を示すと考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
リバビリン(Ribavirin)
化学名
1-β-D-Ribofuranosyl-1H-1,2,4-triazole-3-carboxamide
分子式
C8H12N4O5
分子量
244.20
構造式
性状
白色の結晶性の粉末である。
水及びジメチルスルホキシドに溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
旋光度
〔α〕20D-33.0°~-37.0°(乾燥後、0.5g、水、50mL、100mm)
融点
167~171℃
取扱い上の注意
安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、36ヵ月)の結果、3年間安定であることが確認された2)。
承認条件
インターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用の場合
インターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用療法について、体重による用量区切りを変更した際の安全性を確認するための市販後臨床試験を実施し、結果を速やかに報告すること。
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用の場合
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用療法について、体重による用量区切りを変更した際の安全性を確認するための市販後臨床試験を実施し、結果を速やかに報告すること。
包装
PTP 28錠(14錠×2) 140錠(14錠×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
高田製薬(株)社内資料(生物学的同等性)
2)
高田製薬(株)社内資料(安定性試験)
文献請求先
※ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467
FAX 03-3379-3053
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1
※販売
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
※提携
マイラン製薬株式会社
大阪市中央区本町2丁目6番8号