のは、咳嗽275例 (4.76%)、低血圧15例 (0.26%)、めまい13例 (0.23%)、頭痛11例 (0.19%)、咽頭部異和感・不快感8例 (0.14%)、ふらつき8例 (0.14%)、発疹7例 (0.12%) 等であった。
重大な副作用
1.
呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫 (自発報告につき頻度不明) があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤の投与及び気道確保等の適切な処置を行うこと。
2.
重篤な血小板減少 (0.1%未満) があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
急性腎不全 (自発報告につき頻度不明)、また、腎機能障害の増悪 (0.1%未満) があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.
重篤な高カリウム血症 (0.1%未満) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
5.
紅皮症 (剥脱性皮膚炎)、皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候群)、天疱瘡様症状 (いずれも自発報告につき頻度不明) があらわれることがあるので、紅斑、水疱、そう痒、発熱、粘膜疹等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
1.
他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、汎血球減少があらわれたとの報告があるので、このような異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、膵炎があらわれたとの報告があるので、血中のアミラーゼ、リパーゼの上昇等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 血液
0.1%未満
赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板、白血球の減少、好酸球増多
2. 腎臓
0.1~5%未満
血清クレアチニン、BUNの上昇
3. 腎臓
0.1%未満
蛋白尿
4. 精神神経系
0.1~5%未満
頭痛、ふらつき、めまい
5. 精神神経系
0.1%未満
立ちくらみ、不眠
6. 精神神経系
頻度不明注)
眠気
7. 循環器
0.1~5%未満
低血圧
8. 循環器
0.1%未満
動悸
9. 呼吸器
0.1~5%未満
咳、咽頭部異和感・不快感
10. 呼吸器
0.1%未満
痰、嗄声
11. 消化器
0.1%未満
悪心、嘔気、嘔吐、胃部不快感、腹痛、食欲不振、下痢
12. 肝臓
0.1~5%未満
AST (GOT)、ALT (GPT) の上昇
13. 肝臓
0.1%未満
Al-P、LDHの上昇、黄疸
14. 肝臓
頻度不明注)
γ-GTPの上昇
15. 過敏症
0.1~5%未満
発疹、そう痒
16. 過敏症
頻度不明注)
光線過敏症、蕁麻疹
17. その他
0.1~5%未満
血清カリウムの上昇
18. その他
0.1%未満
耳鳴、味覚異常、口渇、CK (CPK) の上昇、胸部不快感、疲労、倦怠感、浮腫、顔面潮紅
19. その他
頻度不明注)
脱毛、しびれ、脱力感、低血糖
その他の副作用の注意
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注) 自発報告につき頻度不明
高齢者への投与
低用量 (例えば2.5mg) から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1)
本剤は主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあり、副作用が発現又は作用が増強しやすい。
(2)
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている (脳梗塞等が起こるおそれがある)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。〔妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。〕
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。〔動物実験 (ラット) で乳汁中へ移行することが認められている。〕
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない (使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
その他の注意
インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
薬物動態
本剤は、未変化体のほかに4種の代謝物が検出・同定されているが、これらの代謝物の中で活性を有する代謝物はジアシド体 (イミダプリラート) のみである。
(1) 血漿中濃度
1) 単回投与1)
健康成人に本剤10mgを単回経口投与した場合、イミダプリルは投与2時間前後に最高血漿中濃度に達し、以後約2時間の半減期で減少した。一方、活性代謝物であるイミダプリラートの血漿中濃度は投与後6~8時間に最高血漿中濃度 (約15ng/mL) に達した後、半減期約8時間で緩徐に血漿中より消失した。
2) 反復投与2,3,4)
1. 健康成人
健康成人に本剤10mgを1日1回、7日間反復経口投与した時のイミダプリラートの血漿中濃度は投与3~5日目で定常状態に達した。
2. 腎障害患者
高度腎障害を伴う高血圧症患者 (血