MINERIC-5 COMBINATION I.V. INFUSION SYRINGE()*ミネリック-5配合点滴静注シリンジ
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作成又は改訂年月
*2015年3月改訂 (第2版 販売名変更に伴う改訂等)
2013年12月作成
日本標準商品分類番号
873229
薬効分類名
高カロリー輸液用微量元素製剤
承認等
販売名*ミネリック-5配合点滴静注シリンジ
販売名コード
3229501G1089
承認・許可番号
承認番号*22700AMX00276
商標名MINERIC-5 COMBINATION I.V. INFUSION SYRINGE
薬価基準収載年月
*2015年6月
販売開始年月
2005年9月
貯法・使用期限等
貯法
室温・(開封後)遮光保存
使用期限
容器等に記載
注意
「取扱い上の注意」参照
規制区分
*処方箋医薬品注)
*注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
容量
2mL
有効成分(1シリンジ中)
塩化第二鉄 9.460mg
塩化マンガン 0.1979mg
日本薬局方 硫酸亜鉛水和物 17.25mg
硫酸銅 1.248mg
日本薬局方 ヨウ化カリウム 0.1660mg
添加物(1シリンジ中)
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム 9.774mg
pH調整剤
元素量
元素量(μmol/2mL)
鉄(Fe)
35
マンガン(Mn)
1
亜鉛(Zn)
60
銅(Cu)
5
ヨウ素(I)
1
性状
製剤の性状
性状
暗赤褐色のコロイド注射液
容器
プラスチックシリンジ
pH
4.5~6.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約0.5
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1. 胆道閉塞のある患者[排泄障害により、マンガンの全血中濃度、及び銅などの微量元素の血漿中濃度を上昇させるおそれがある。]
2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
経口、経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合の亜鉛、鉄、銅、マンガン及びヨウ素の補給。
用法及び用量
通常、成人には1日2mLを高カロリー静脈栄養輸液に添加し、点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1. 本剤は、経口・経腸管栄養補給が十分になった場合には、速やかに投与を中止すること(通常、経口・経腸管栄養により微量元素は補給される)。
2. 高カロリー輸液用基本液等には微量元素が含まれた製剤があるので、それらの微量元素量に応じて適宜減量すること。
3. 黄疸がある場合、又は本剤投与中にマンガンの全血中濃度の上昇が認められた場合には、マンガンが配合されていない微量元素製剤の投与を考慮すること。また、銅などの微量元素の血漿中濃度の上昇が認められた場合には、休薬、減量若しくは中止等を考慮すること。
全血中マンガン濃度の基準値1) Mn(μg/dL) 0.52~2.4
血漿中微量元素濃度の基準値2)中央値(下限値~上限値)Fe(μg/dL) 103(35~174)
Zn(μg/dL) 97(70~124)
Cu(μg/dL) 94(62~132)
I(μg/dL) 5.7(3.7~14.0)
(健常成人男女各20名より求めた)
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. 肝障害のある患者[微量元素の血漿・全血中濃度が上昇するおそれがある。]
2. 腎障害のある患者[微量元素の血漿・全血中濃度が上昇するおそれがある。]
重要な基本的注意
本剤を長期連用する場合には、以下の点に注意すること。
(1) 臨床症状の推移を十分観察したうえで、慎重に投与すること。また、必要に応じ、マンガンの全血中濃度、及びその他の微量元素の血漿中濃度を測定することが望ましい。
(2) 特に、マンガンについては、マンガン20μmol配合微量元素製剤※)の投与により全血中濃度の上昇がみられたり、脳内蓄積によって脳MRI検査(T1強調画像)で高信号を示したり、パーキンソン様症状があらわれたとの報告がある。このような所見がみられた場合には、マンガンが配合されていない微量元素製剤の投与に切りかえる等適切な処置を行うこと。
※)マンガン20μmol、鉄35μmol、亜鉛60μmol、銅5μmol、ヨウ素1μmol配合製剤。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
次のような副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
過敏症 (頻度不明) 発疹
肝臓 (頻度不明) 肝機能異常(AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P上昇等)、ビリルビン上昇
精神神経系 (頻度不明) パーキンソン様症状
その他 (頻度不明) 血中マンガン上昇
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2. 授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 投与時
(1) 本剤は、光により濁る場合があるので、液の性状を観察し、液の澄明でないものは使用しないこと。
(2) ブリスター包装開封後直ちに使用し、使用後の残液は決して使用しないこと。
2. 投与経路 本剤は、高カロリー静脈栄養輸液に必ず添加して使用し、直接静脈内に投与しないこと。
3. 調製方法 本剤は、直接高カロリー静脈栄養輸液に添加すること(他の注射剤との直接混合は、沈殿等の配合変化を起こすことがある)。
なお、本剤とビタミン剤(B2及びC剤、配合剤)をシリンジ内で直接混合した場合、沈殿によりフィルターの目づまりが生じることがあるので、シリンジ内で混合しないこと。
取扱い上の注意
1. シリンジ製品に関する注意
(1) ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。使用に際しては、開封口からゆっくり開けること。
(2) シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
(3) ブリスター包装から取り出す際、プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]
(4) 薬液が漏れている場合や、薬液に混濁や浮遊物等の異常が認められるときは使用しないこと。
(5) シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
(6) シリンジ先端のキャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
(7) 注入前後ともにプランジャーを引かないこと。
(8) 開封後の使用は一回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄すること。
(9) シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
(10) 注射針等を接続する場合は誤刺に注意し、しっかりと固定すること。
2. 安定性試験 最終包装製品を用いた長期保存試験[室温(1~30℃)、3年間]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ミネリック-5配合点滴静注シリンジは通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。3)
包装
2mL×10シリンジ
主要文献及び文献請求先
主要文献
1) 寺島建樹ほか:Biomed Res Trace Elements 5(3),265(1994)
2) 寺島建樹ほか:JJPEN 10(3),369(1988)
3) ニプロ(株):社内資料(安定性試験)
文献請求先
*文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献欄に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒531-8510 大阪市北区本庄西3丁目9番3号
0120-226-898
FAX 06-6375-0177
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売 ニプロ株式会社
大阪市北区本庄西3丁目9番3号
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
製品仕様(構成と各部の名称)
操作方法
1.ブリスター包装を開封する。
2つの“開封口”(下図(1)、(2))から側面全体(下図(3))を開封し、シールをゆっくり剥がしながら開封する。
注意:ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。
2.シリンジを取り出す。
注意:プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]
3.シリンジ先端のキャップをゆっくり回転させながら外す。[薬液が飛び散る等のおそれがある。]
注意:キャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
4.
注射針を接続し、注射針を高カロリー静脈栄養輸液のゴム栓の混注口に真っ直ぐ刺し、薬液を注入する。
注意:
・必要に応じてアルコール綿等で清拭消毒すること。
・プランジャーは回さないこと。[外れるおそれがある。]