THROMBIN Oral Fine Granules (Thrombin)凝血酶口服微粒,経口用トロンビン細粒0.5万単位「サワイ」/経口用トロンビン細粒1万単位「サワイ」/*経口用トロンビン細粒2万単位「サワイ」
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作成又は改訂年月
**2015年2月改訂(第8版)
*2008年7月改訂
日本標準商品分類番号
873323
薬効分類名
上部消化管用止血剤
承認等
販売名
経口用トロンビン細粒0.5万単位「サワイ」
販売名コード
3323001C3056
承認・許可番号
承認番号
21800AMX10115000
商標名
THROMBIN
薬価基準収載年月
2006年6月
販売開始年月
1996年7月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示
規制区分
生物由来製品
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成及び性状の表
有効成分・含量 添加物 剤形 性状
1包(0.5g)中
日局トロンビン
5,000単位
(ウシ血液由来) 塩化ナトリウム
アミノ酢酸
ゼラチン(ブタ皮由来) 細粒 白色
においはなく、特異な味がある
本剤は製造工程でブタ肺由来トロンボプラスチンを使用している。
販売名
経口用トロンビン細粒1万単位「サワイ」
販売名コード
3323001C1053
承認・許可番号
承認番号
21800AMX10116000
商標名
THROMBIN
薬価基準収載年月
2006年6月
販売開始年月
1996年7月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示
規制区分
生物由来製品
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成及び性状の表
有効成分・含量 |
添加物 |
剤形 |
性状 |
1包(1g)中
日局トロンビン
10,000単位
(ウシ血液由来) |
塩化ナトリウム
アミノ酢酸
ゼラチン(ブタ皮由来) |
細粒 |
白色
においはなく、特異な味がある |
本剤は製造工程でブタ肺由来トロンボプラスチンを使用している。
販売名
*経口用トロンビン細粒2万単位「サワイ」
販売名コード
3323001C2041
承認・許可番号
承認番号
21800AMX10117000
商標名
THROMBIN
薬価基準収載年月
2008年7月
販売開始年月
2008年7月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示
規制区分
生物由来製品
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
*組成及び性状の表
有効成分・含量 |
添加物 |
剤形 |
性状 |
1包(2g)中
日局トロンビン
20,000単位
(ウシ血液由来) |
塩化ナトリウム
アミノ酢酸
ゼラチン(ブタ皮由来) |
細粒 |
白色
においはなく、特異な味がある |
本剤は製造工程でブタ肺由来トロンボプラスチンを使用している。
警告
本剤は血液を凝固させるので、血管内には注入しないこと。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤又は牛血液を原料とする製剤(フィブリノリジン、幼牛血液抽出物等)に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
**凝血促進剤(ヘモコアグラーゼ)、抗プラスミン剤(トラネキサム酸)、アプロチニン製剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能又は効果
上部消化管出血
用法及び用量
適当な緩衝剤に溶かした溶液(トロンビンとして200~400単位/mL)を経口投与する。
なお、出血の部位及び程度により適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
トロンビンの至適pHは7付近であり、酸により酵素活性が低下するので、本剤を投与する際には、事前に緩衝液等により胃酸を中和させること(「適用上の注意」の項2.の(2)参照)。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
重篤な肝障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)等網内系活性の低下が考えられる病態を有する患者〔微量のトロンビンの血管内流入により、血管内血栓を形成するおそれがある。〕
重要な基本的注意
本剤は無菌製剤ではないので、外傷に伴う出血や手術中の出血等には使用しないこと。
相互作用
**併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
ヘモコアグラーゼ
(レプチラーゼ)
トラネキサム酸
(トランサミン) |
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 |
凝血促進剤、抗プラスミン剤及びトロンビンは血栓形成を促進する薬剤であり、併用により血栓形成傾向が相加的に増大する。 |
アプロチニン
(トラジロール) |
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 |
アプロチニンは抗線溶作用を有するため、トロンビンとの併用により血栓形成傾向が増大する。 |
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
(頻度不明)
1.
ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、チアノーゼ、血圧降下等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
ウシ由来トロンビン投与により、抗ウシ・トロンビン抗体及び抗第V因子抗体を生じ凝固異常あるいは異常出血が認められたとの報告があるので、このような場合には投与を中止すること。
その他の副作用
頻度不明 |
過敏症注) |
発疹、発赤 |
消化器 |
腹部膨満感、下痢、嘔気、嘔吐 |
その他 |
発熱、頭痛 |
上記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
1.
投与経路:本剤は適当な緩衝剤に溶かし、経口投与にのみ使用すること。
2.
投与時:
(1)
内視鏡下で投与する場合には血管内に入らないように注意すること(血液を凝固させ、また、アナフィラキシーを起こすおそれがある)。
(2)
本剤を投与する際には、事前に緩衝液等により胃酸を中和させること。例えば、本剤を経口投与する前に約50mLの牛乳を与え、5分後にトロンビン10,000~20,000単位を約50mLの牛乳に溶かして経口投与する。なお、牛乳の代わりにリン酸緩衝液等を用いてもよい。ただし、アジ化ナトリウム等の防腐剤を含有している緩衝液は使用しないこと。
3.
調製時:
(1)
開封・溶解後は速やかに使用すること。
(2)
溶解時に微濁があっても酵素活性に影響はない。
4.
その他:本剤の至適pHは7付近であり、強酸、強アルカリ、重金属塩及び熱により酵素活性が阻害されるので注意すること。
薬効薬理
1.
トロンビンは血液凝固過程の最終段階に関与する酵素でありフィブリノーゲンを加水分解してフィブリンモノマーを生成させる。フィブリンモノマーは自動的に重合・凝集してフィブリン塊となり、さらに活性化された血液凝固第XIII因子が作用してフィブリン分子を共有結合で結びつけ、安定化したフィブリンを形成する。1)
2.
血液中にフィブリノーゲンが存在すれば、トロンビンの作用により出血局所の血液を急速に凝血して損傷血管端を閉塞し、血小板の存在のもとに凝血塊は収縮して血管断端を完全に止血する。1)
3.
凝血速度はトロンビン溶液の濃度に依存する。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
トロンビン(Thrombin)
性状
トロンビンは白色~淡黄色の無晶形の物質である。500単位当たりの量を生理食塩液1.0mLに溶かすとき、1分間以内に澄明又はわずかに混濁して溶ける。
取扱い上の注意
・安定性試験
分包包装したものを用いた加速試験(40℃75%RH、6ヶ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。2)
包装
経口用トロンビン細粒0.5万単位「サワイ」:30包(1包0.5g)
経口用トロンビン細粒1万単位「サワイ」:30包(1包1g)
*経口用トロンビン細粒2万単位「サワイ」:30包(1包2g)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
“第14改正日本薬局方 解説書,”廣川書店,東京,2001,D-832~D-836.
2)
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]
文献請求先
〔主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい〕
沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999
FAX:06-6394-7355
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30