Lowgan Tablets(Amosulalol Hydrochloride)盐酸安苏龙片,ローガン錠10mg
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作成又は改訂年月
**2014年8月改訂(第10版)
*2013年4月改訂
日本標準商品分類番号
872149
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
1996年3月
国際誕生年月
1988年3月
薬効分類名
血行動態改善型降圧剤
承認等
販売名
ローガン錠10mg
販売名コード
YJ(医情研)コード
2149018F1021
承認・許可番号
承認番号
16300AMZ00510
商標名
Lowgan Tablets 10mg
薬価基準収載年月
1988年5月
販売開始年月
1988年7月
貯法・使用期限等
貯法
気密容器、室温保存
使用期限
ケース等に表示(製造後3年)
基準名
日本薬局方
アモスラロール塩酸塩錠
規制区分
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
有効成分(1錠中)
日局 アモスラロール塩酸塩 10mg
添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、カルナウバロウ
性状
剤形
フィルムコーティング錠
色
白色
外形
表
外形
裏
外形
側面
大きさ
直径
7.1mm
大きさ
厚さ
3.1mm
重量
0.12g
識別コード
710
一般的名称
アモスラロール塩酸塩錠
Amosulalol Hydrochloride
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
心原性ショックのある患者[心臓のポンプ機能が低下するおそれがある。]
2.
高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある患者[陽性変時作用、陽性変伝導作用を抑制するおそれがある。]
3.
うっ血性心不全のある患者[心臓のポンプ機能が低下するおそれがある。]
4.
糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
5.
肺高血圧による右心不全のある患者[心臓のポンプ機能低下により、症状が悪化するおそれがある。]
6.
*気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[喘息症状の誘発及び悪化を招くおそれがある。]
7.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能又は効果
本態性高血圧症
褐色細胞腫による高血圧症
用法及び用量
通常成人にはアモスラロール塩酸塩として1日20mgより投与を開始し、効果不十分な場合は1日60mgまで漸増し、1日2回に分割、経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
*慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
うっ血性心不全のおそれのある患者(観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用する等、慎重に投与すること。)[症状が悪化するおそれがある。]
2.
特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクしやすい。]
3.
重篤な肝機能障害のある患者[本剤の代謝が抑制される。]
4.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
1.
投与は少量より開始し、長期投与の場合は心機能検査(心電図、X線等)を定期的に行うこと。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
2.
初期投与量が多すぎたり、急速に用量を増加したとき、起立性低血圧、徐脈があらわれることがある。このような場合には、仰臥位をとらせるなどの適切な措置を講じること。また、必要に応じて対症療法を行うこと。
3.
*β遮断剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合には徐々に減量し、十分に観察を行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。特に高齢者においては注意すること。
4.
褐色細胞腫の手術時に使用する場合を除き、手術前24時間は投与しないことが望ましい。
5.
めまい・立ちくらみ等があらわれることがあるので高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
交感神経抑制剤
レセルピン等
臨床症状・措置方法
過度の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど注意すること。
機序・危険因子
薬理学的相互作用により、交感神経抑制作用を増強させると考えられている。
薬剤名等
血糖降下剤
インスリン、グリベンクラミド、アセトヘキサミド等
臨床症状・措置方法
血糖降下作用が増強することがある。
また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
機序・危険因子
低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅らせることがある。
薬剤名等
カルシウム拮抗剤
ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩等
臨床症状・措置方法
徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。
併用する場合には、用量に注意すること。
機序・危険因子
薬理学的相互作用により、陰性変力作用、心刺激伝導抑制作用、降圧作用を増強させると考えられている。
薬剤名等
クラスI抗不整脈剤
ジソピラミド、プロカインアミド塩酸塩、アジマリン等
臨床症状・措置方法
過度の心機能抑制があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。
機序・危険因子
薬理学的相互作用により、心機能抑制作用を増強させることがある。
薬剤名等
降圧作用を有する薬剤
降圧剤、硝酸剤等
臨床症状・措置方法
本剤の降圧作用が増強することがある。
併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
薬理学的相互作用により降圧作用を増強させることがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時及び市販後使用成績調査時の総症例数7,363例中、副作用発現例数は232例(3.15%)であった。主な副作用は、めまい、立ちくらみ等であった。(再審査結果通知:1996年3月)
その他の副作用
過敏症注)
0.1~5%未満
発疹
*過敏症注)
0.1%未満
発赤、そう痒
精神神経系
0.1~5%未満
頭痛、眠気、めまい、立ちくらみ
精神神経系
0.1%未満
頭重感、不眠、耳鳴り、眩暈、しびれ
循環器
0.1~5%未満
徐脈、動悸
循環器
0.1%未満
胸部圧迫感、心不全
眼注)
0.1%未満
涙液分泌減少、眼のしょぼしょぼ感
眼注)
頻度不明
霧視
肝臓
0.1~5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
肝臓
0.1%未満
Al-P上昇、LDH上昇
呼吸器
0.1%未満
喘息様症状
消化器
0.1~5%未満
嘔気、食欲不振
消化器
0.1%未満
嘔吐、腹痛、口渇、下痢
泌尿器
0.1%未満
頻尿、尿失禁
その他
0.1~5%未満
鼻閉、倦怠感、浮腫
その他
0.1%未満
CK(CPK)上昇、抗核抗体の陽性化、脱力感、唇・舌の荒れ、ほてり
その他の副作用の注意
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者では、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
1.
高齢者では、一般に過度の降圧は好ましくないとされている。
2.
休薬を要する場合は、徐々に減量する。(「重要な基本的注意」の項参照)
3.
高齢者では、腎機能が低下していることが多く、血中濃度半減期が延長するおそれがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で妊娠末期の投与により死産率及び新生児死亡率の増加が報告されている。]
2. 授乳婦:
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
長期間投与する場合には眼科的検査を行うなど注意して投与すること。[動物実験(有色ラット、イヌ、サル)で、メラニン色素に富む眼の葡萄膜との親和性が高いとの報告がある。]
薬物動態
1. 血中濃度
健康成人に12.5、25、50、100及び150mgを経口投与したとき、吸収は極めてよく、血漿中未変化体濃度は2~4時間後に最高値に達し、消失半減期は4~6時間であった。本剤はヒトでは初回通過効果をほとんど受けなかった1)。
2. 代謝、排泄
健康成人に50mgを経口投与したとき、24時間後までの尿中に未変化体が投与量の30.1%、代謝物(o -methoxyphenoxy環の水酸化物の硫酸抱合体)が12.7%排泄された2)。
臨床成績
有効率(有効以上) |
症例数 |
本態性高血圧症3)4) |
68.5% |
337/492 |
褐色細胞腫による高血圧症5)6) |
90.5% |
19/21 |
薬効薬理
1. 薬理作用
(1) 血圧降下作用
病態モデル(高血圧自然発症ラット、腎性高血圧ラット、DOCA高血圧ラット)を用いた実験において著明な降圧作用が認められている。長期投与によっても安定した降圧効果を示すが投与中止後のリバウンド性血圧上昇は認められなかった。また、本態性高血圧症患者の長期投与試験においても安定した降圧効果を示すことが認められている4)7)~10)。
(2) 血行動態改善作用
麻酔イヌ静脈内投与試験において、平均血圧の下降と全末梢血管抵抗の減少は有意であったが、心拍出量にほとんど影響は認められず、大腿動脈血流量は増加を示した。また、本態性高血圧症患者においても心拍出量にほとんど影響を与えることなく、全末梢血管抵抗の減少を示した7)9)11)。
(3) 高血圧病変に対する作用
脳卒中易発症ラットを用いた長期投与試験において、降圧作用を示すとともに、腸間膜動脈、心臓、腎臓の高血圧性病変の発生を抑制した12)。
(4) 内分泌系に対する作用
本態性高血圧症患者において、糖・脂質代謝、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系にほとんど影響を及ぼさないことが認められている13)。
2. 作用機序
(1) αβ受容体遮断作用
ラット、イヌを用いた生体位実験でα1受容体遮断作用とβ受容体遮断作用を同程度に併せもつことが確認されている。また、ウサギ、ラットの摘出臓器を用いた実験でα1受容体を選択的に遮断することが確認されている7)~9)14)15)。
(2) 血圧降下の機序
血圧降下作用は、選択的α1受容体遮断作用により血管の緊張を緩和するためと考えられる。また、血圧降下に基づく反射性頻脈や血漿レニン活性の亢進は、β受容体遮断作用により抑制されていると考えられる7)~9)14)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
アモスラロール塩酸塩(Amosulalol Hydrochloride)
化学名
5-((1RS)-1-Hydroxy-2-{[2-(2-methoxyphenoxy)ethyl]amino}ethyl)-2-methylbenzenesulfonamide monohydrochloride
構造式
分子式
C18H24N2O5S・HCl
分子量
416.92
融点
158~162℃
性状
アモスラロール塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末で、味は苦い。ギ酸に極めて溶けやすく、メタノールに溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくい。吸湿性である。本品のメタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
包装
100錠(10錠×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Nakashima, M. et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 36(4):436, 1984[LO-0109]
2)
Kamimura, H. et al.:Xenobiotica. 15(5):413, 1985[LO-0104]
3)
池田正男 他:医学のあゆみ 139(6):425, 1986[LO-0007]
4)
荒川正昭 他:基礎と臨床 19(12):6157, 1985[LO-0009]
5)
大石誠一 他:臨床と研究 64(7):2247, 1987[LO-0061]
6)
大橋輝久 他:西日本泌尿器科 48(4):1461, 1986[LO-0064]
7)
本田一男 他:基礎と臨床 22(5):899, 1988[LO-0026]
8)
Honda, K. et al.:Jpn. J. Pharmacol. 38(1):31, 1985[LO-0084]
9)
Takenaka, T. et al.:Eur. J. Pharmacol. 85:35, 1982[LO-0105]
10)
内田 渡 他:基礎と臨床 20(11):5928, 1986[LO-0065]
11)
斉藤俊弘 他:基礎と臨床 19(13):6541, 1985[LO-0077]
12)
和泉玲子 他:応用薬理 29(6):863, 1985[LO-0083]
13)
太田敬史 他:基礎と臨床 20(11):6028, 1986[LO-0063]
14)
Asano, M. et al.:Arch. Int. Pharmacodyn. 262:34, 1983[LO-0111]
15)
Honda, K. et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 236(3):776, 1986[LO-0106]
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
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