Atorvastatin(Atorvastatin Calcium Hydrate)アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」/アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」
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作成又は改訂年月
*2014年4月改訂 (第2版)
2013年6月作成
日本標準商品分類番号
872189
薬効分類名
HMG-CoA還元酵素阻害剤
承認等
販売名
アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」
販売名コード
2189015F1210
承認・許可番号
承認番号
22500AMX00301000
欧文商標名
Atorvastatin
薬価基準収載年月
2013年6月
販売開始年月
2013年6月
貯法・使用期限等
貯法:
気密容器(室温保存)
開封後は湿気を避けて保存すること
使用期限:
外装に表示(3年)
基準名
日本薬局方
アトルバスタチンカルシウム錠
規制区分
処方せん医薬品
(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
組成
有効成分(1錠中)
(日局)アトルバスタチンカルシウム水和物 5.42mg (アトルバスタチンとして5mg)
添加物
乳糖水和物、含水二酸化ケイ素、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、カルナウバロウ
性状
製剤の性状
ごくうすい紅色のフィルムコーティング錠
サイズ 直径(mm)
6.1
サイズ 厚さ(mm)
3.1
サイズ 重量(mg)
94
表

裏

側面

識別コード
NCP A5
販売名
アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」
販売名コード
2189015F2216
承認・許可番号
承認番号
22500AMX00302000
欧文商標名
Atorvastatin
薬価基準収載年月
2013年6月
販売開始年月
2013年6月
貯法・使用期限等
貯法:
気密容器(室温保存)
開封後は湿気を避けて保存すること
使用期限:
外装に表示(3年)
基準名
日本薬局方
アトルバスタチンカルシウム錠
規制区分
処方せん医薬品
(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
組成
有効成分(1錠中)
(日局)アトルバスタチンカルシウム水和物 10.84mg (アトルバスタチンとして10mg)
添加物
乳糖水和物、含水二酸化ケイ素、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、カルナウバロウ
性状
製剤の性状
白色のフィルムコーティング錠
サイズ 直径(mm)
7.1
サイズ 厚さ(mm)
3.5
サイズ 重量(mg)
136
表

裏

側面

識別コード
NCP A10
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[肝硬変患者において、アトルバスタチンの血漿中HMG-CoA還元酵素阻害活性体濃度が健康成人に比べて上昇した(AUCで4.4~9.8倍)臨床試験成績がある。したがって、これらの患者では本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。
また、本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。]
3.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
4.
テラプレビルを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。
[横紋筋融解症があらわれやすい。(「相互作用」の項参照)]
効能又は効果
高コレステロール血症
家族性高コレステロール血症
効能又は効果に関連する使用上の注意
1.
適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
2.
家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
用法及び用量
・高コレステロール血症
通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
・家族性高コレステロール血症
通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
肝障害又はその既往歴のある患者、アルコール中毒の患者
[本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。また、アルコール中毒の患者は、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
2.
腎障害又はその既往歴のある患者
[横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。]
3.
フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)、免疫抑制剤(シクロスポリン等)、ニコチン酸製剤(ニセリトロール等)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等)、エリスロマイシンを投与中の患者
[一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との相互作用により横紋筋融解症があらわれやすい。(「相互作用」の項参照)]
4.
糖尿病の患者
[糖尿病を悪化させることがある。]
5.
甲状腺機能低下症の患者、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性の筋障害の既往歴のある患者
[横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
6.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
1.
あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。
2.
投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
3.
劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、けん怠感等の症状があらわれた場合には本剤を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導すること。投与中は投与開始又は増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと。
相互作用
本剤は、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
テラプレビル(テラビック)
臨床症状・措置方法
アトルバスタチンのAUCが7.9倍に上昇したとの報告がある。
本剤の血中濃度が上昇し、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(横紋筋融解症を含むミオパチー等)が起こるおそれがある。
機序・危険因子
機序:テラプレビルによるCYP3A4の阻害が考えられている。
原則併用禁忌
(原則として併用しないこと)
薬剤名等
フィブラート系薬剤
ベザフィブラート 等
臨床症状・措置方法
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)の上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
機序・危険因子
機序:フィブラート系薬剤とHMGCoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者では原則として併用しないこととするが、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ慎重に併用すること。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
フィブラート系薬剤
ベザフィブラート 等
ニコチン酸製剤
ニセリトロール 等
臨床症状・措置方法
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序・危険因子
機序:フィブラート系薬剤又はニコチン酸製剤とHMGCoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
薬剤名等
免疫抑制剤
シクロスポリン 等
臨床症状・措置方法
1)筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
2)シクロスポリンとの併用により、本剤のAUC0-24hが8.7倍に上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
機序:1)シクロスポリンとHMGCoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、
2)シクロスポリンによるHMG-CoA 還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、
3)シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
薬剤名等
アゾール系抗真菌薬
イトラコナゾール 等
エリスロマイシン
臨床症状・措置方法
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序・危険因子
機序:アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝阻害が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
薬剤名等
クラリスロマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0-Tlast:+81.8%)がみられた。
機序・危険因子
機序:クラリスロマイシンによるHMGCoA還元酵素阻害剤の代謝阻害が示唆されている。
薬剤名等
HIVプロテアーゼ阻害剤
メシル酸ネルフィナビル 等
臨床症状・措置方法
メシル酸ネルフィナビルとの併用により本剤のAUCが約1.7倍に上昇するとの報告がある。
機序・危険因子
機序:これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている。
薬剤名等
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
グレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、本剤のAUC0-72hが約2.5倍に上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
機序:グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている。
薬剤名等
エファビレンツ
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24h:-43%)との報告がある。
機序・危険因子
機序:エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている。
薬剤名等
リファンピシン
臨床症状・措置方法
リファンピシン投与17時間後に本剤を投与したところ本剤の血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告がある。
機序・危険因子
機序:リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている。
薬剤名等
陰イオン交換樹脂
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDL-コレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかった。
機序・危険因子
機序:これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている。
薬剤名等
ジゴキシン
臨床症状・措置方法
定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(本剤10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0-24h:+3.6%、CLr:129→128mL/min、80mg 投与でCmax:+20.0%、AUC0-24h:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されている。併用する場合は、血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと。
機序・危険因子
機序:本剤によるジゴキシンのP-糖蛋白質を介した排出の抑制が示唆されている。
薬剤名等
経口避妊薬
ノルエチンドロン-エチニルエストラジオール
臨床症状・措置方法
ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24h:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24h:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められた。
機序・危険因子
機序:本剤によるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている。
(本剤:アトルバスタチン製剤)
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. 横紋筋融解症、ミオパチー
(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止すること。また、ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK(CPK)の上昇があらわれた場合には投与を中止すること。
2. 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
3. 過敏症
(頻度不明)
血管神経性浮腫、アナフィラキシー反応、蕁麻疹を含む過敏症状があらわれたとの報告があるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
4. 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症
(頻度不明)
無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
5. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、多形紅斑
(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、多形紅斑等の水疱性発疹があらわれたとの報告があるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
6. 高血糖、糖尿病
(頻度不明)
高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身けん怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
7. 間質性肺炎
(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
皮膚
(頻度不明)
そう痒感、発疹、皮疹、発赤、皮膚乾燥、皮膚亀裂、脱毛症、光線過敏、爪の障害
血液
(頻度不明)
貧血、白血球減少、血小板減少
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、肝障害
消化器
(頻度不明)
アミラーゼ上昇、下痢、軟便、嘔気、悪心、胸やけ、便秘、胃不快感、心窩部痛(心窩部の疼痛)、腹部膨満感、食欲不振、消化不良、嘔吐、胃炎、口内炎、腹痛、口渇、舌のしびれ、口のしびれ、膵炎、胆汁うっ滞性黄疸、舌痛、舌炎、口唇炎、咽頭不快感
呼吸器
(頻度不明)
咳
筋骨格系
(頻度不明)
CK(CPK)上昇、筋肉痛、背部痛、頸・肩のこり、こわばり感、痙攣、無力症、関節痛、胸痛、筋炎、血中ミオグロビン上昇、腱炎、腱痛
感覚器
(頻度不明)
異常感覚、末梢神経障害、耳鳴、霧視
精神神経系
(頻度不明)
めまい、不眠(症)、四肢しびれ(感)、眠気、勃起障害、健忘症、抑うつ、悪夢
内分泌
(頻度不明)
テストステロン低下、コリンエステラーゼ上昇、TSH上昇、ACTH上昇、アルドステロン低下、女性化乳房
代謝異常
(頻度不明)
グルコース上昇、HbA1C上昇、血清鉄低下、低血糖症
*腎臓
(頻度不明)
K上昇、BUN上昇、血中クレアチニン増加、血尿
その他
(頻度不明)
頭痛、全身けん怠(感)、浮腫(顔面・四肢等)、脳梗塞、肺炎、帯状疱疹、動悸、味覚異常、着色尿、熱感、頻脈、頻尿、排尿困難、発熱
高齢者への投与
高齢者では、副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[一般に高齢者では、生理機能が低下しており、本剤のCmax、AUC0-∞は高齢者で増加することがある。また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
[動物実験で出生児数の減少及び生存、発育に対する影響が認められ、胎児にも生存率低下と発育抑制が認められている。また、ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎児の骨格奇形が報告されている。更に、ヒトでは、他のHMGCoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある。]
2.
授乳婦:
授乳婦には投与しないこと。[ラットで乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜ヘ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
HMG-CoA還元酵素阻害剤を中止しても持続する近位筋脱力、CK(CPK)高値、炎症を伴わない筋線維の壊死等を特徴とし、免疫抑制剤投与により回復した免疫性壊死性ミオパチーが報告されている。
薬物動態
1. 生物学的同等性試験1)
アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」又はアトルバスタチン錠10mg「ケミファ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アトルバスタチン5mg又はアトルバスタチン10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
(1) アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」
(表1参照)

(2) アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」
(表2参照)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2. 溶出挙動2)
アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」及びアトルバスタチン錠10mg「ケミファ」は、それぞれ日本薬局方医薬品各条に定められたアトルバスタチンカルシウム錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
表1
判定パラメータ
AUC0→48
(ng・hr/mL) |
判定パラメータ
Cmax
(ng/mL) |
参考パラメータ
Tmax
(hr) |
参考パラメータ
t1/2
(hr) |
アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」 |
12.5814±5.3892 |
2.0850±1.5679 |
1.22±1.11 |
9.36±2.48 |
標準製剤(錠剤、5mg) |
12.3228±5.7405 |
2.0676±1.1358 |
0.81±0.48 |
9.98±2.91 |
(n=47、mean±S.D.)
表2
製品名 |
判定パラメータ
AUC0→48
(ng・hr/mL) |
判定パラメータ
Cmax
(ng/mL) |
参考パラメータ
Tmax
(hr) |
参考パラメータ
t1/2
(hr) |
アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」 |
24.5892±10.7830 |
4.5806±2.5349 |
1.45±1.15 |
10.14±2.84 |
標準製剤(錠剤、10mg) |
25.8629±11.0151 |
4.8994±2.3961 |
0.88±0.72 |
10.11±3.21 |
(n=54、mean±S.D.)
薬効薬理
アトルバスタチンカルシウム水和物はコレステロール生合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的に阻害することによってコレステロールの生合成を抑制する。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
アトルバスタチンカルシウム水和物 (Atorvastatin Calcium Hydrate)
化学名:
Monocalcium bis{(3R , 5R )-7-[2-(4-fluorophenyl)-5-(1-methylethyl)-3-phenyl-4-(phenylcarbamoyl)-1H -pyrrol-1-yl]-3,5-dihydroxyheptanoate} trihydrate
構造式:

分子式:
(C66H68CaF2N4O10・3H2O
分子量:
1209.39
性状:
アトルバスタチンカルシウム水和物は白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
本品はメタノールに極めて溶けやすく、ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
本品は光によって徐々に黄白色となる。
取扱い上の注意
1. 保管方法
アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。
2. 安定性試験4)
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」及びアトルバスタチン錠10mg「ケミファ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」:100錠(10錠×10)
500錠(10錠×50)
アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」:100錠(10錠×10)
500錠(10錠×50)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
日本ケミファ株式会社:生物学的同等性に関する資料(社内資料)
2)
日本ケミファ株式会社:溶出に関する資料(社内資料)
3)
第十六改正日本薬局方解説書 C-156, 廣川書店,東京, 2011
4)
日本ケミファ株式会社:安定性に関する資料(社内資料)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
日本薬品工業株式会社 安全管理課
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2丁目2番3号
TEL 03-5833-5011
FAX 03-5833-5100
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売元
日本薬品工業株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2-3
製造販売元
日本ケミファ株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2-3