Intal(Sodium Cromoglicate)インタールカプセル外用20mg
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作成又は改訂年月
**2012年10月改訂(第10版)
*2011年1月改訂
日本標準商品分類番号
87449
872259
日本標準商品分類番号等
効能又は効果追加承認年月(最新)
1975年12月
薬効分類名
喘息・アレルギー性鼻炎治療剤
承認等
販売名
インタールカプセル外用20mg

販売名コード
2259701A1036
承認・許可番号
承認番号
21900AMX00062
商標名
Intal

薬価基準収載年月
2007年6月
販売開始年月
1971年6月
貯法・使用期限等
貯 法
湿気を避けて室温保存
使用期限
外箱に表示
注 意
【取扱い上の注意】の項参照
組成
有効成分(1カプセル中)
クロモグリク酸ナトリウム20mg
性状
色・剤形
うすいだいだい色
透明/無色透明の2号硬カプセル(吸入用)
外形

重量
約87mg
一般的名称
クロモグリク酸ナトリウムカプセル
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
気管支喘息
アレルギー性鼻炎
用法及び用量
気管支喘息
朝、昼及び就寝前ないしは朝、昼、夕及び就寝前1回1カプセル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)ずつ、1日3~4カプセルを本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2~3カプセルに減量すること。
アレルギー性鼻炎
朝、昼及び就寝前ないしは朝、昼、夕及び就寝前1回1カプセル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)ずつ、1日3~4カプセルを本剤専用の鼻用噴霧器を用いて両鼻腔内に交互に噴霧吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら減量すること。
使用上の注意
重要な基本的注意
〈気管支喘息の場合〉
(1)
本剤は既に起こっている喘息発作を抑える薬剤ではないので、発作発現時は対症療法が必要であることを患者又は保護者に十分説明しておくこと。
(2)
長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤吸入によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
(3)
本剤の使用により、ステロイド維持量を減量し得た患者で本剤吸入療法を中止する場合は原疾患再発のおそれがあるので、減量前のステロイド維持量に戻すこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
〈気管支喘息の場合〉
総症例3,398例中353例(10.39%)に副作用が認められ、主な副作用は咽喉頭部刺激感307件(9.03%)であった。(年次報告終了時:1974年7月)
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
総症例332例中22例(6.6%)に副作用が認められ、主な副作用は鼻内刺激感11件(3.3%)であった。(効能・効果追加時:1975年12月)
重大な副作用
〈気管支喘息の場合〉
(1) 気管支痙攣
吸入中又は直後に、重篤な気管支痙攣(0.1%未満)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2) PIE症候群
PIE症候群(好酸球増多を伴う肺浸潤;発熱、咳嗽、喀痰を伴うことが多い)(0.1%未満)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、必要であればステロイド剤等を投与すること。
(3) アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
〈気管支喘息の場合〉
過敏症注)
0.1~5%未満
発疹
咽喉頭
5%以上
刺激感
その他
0.1~5%未満
悪心、頭痛
注)発現した場合には投与を中止すること。
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
過敏症注)
0.1~5%未満
発疹
鼻 腔
0.1~5%未満
鼻内刺激感
その他
0.1~5%未満
頭痛
注)発現した場合には投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
〈気管支喘息の場合〉
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ1)、マウス2))で母体に毒性があらわれる大量の注射により胎仔毒性(胎仔吸収、体重減少等)の報告がある。]
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ1)、マウス2))で母体に毒性があらわれる大量の注射により胎仔毒性(胎仔吸収、体重減少等)の報告がある。]
小児等への投与
〈気管支喘息の場合〉
5歳以下の小児に対する安全性及び有効性は確立していない。[器具の操作あるいは吸入が困難であるため、使用経験が少ない。]
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
5歳以下の小児に対する安全性及び有効性は確立していない。[器具の操作あるいは吸入が困難であるため、使用経験が少ない。]
適用上の注意
〈気管支喘息の場合〉
投与法
本剤は専用の吸入用器具を用いて吸入させること。内服しても効果はみられない。なお、吸入用器具の使い方は吸入用器具のケースに挿入されており、その説明図に従って吸入させること。
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
投与法
本剤は専用の鼻用噴霧器を用いて噴霧吸入させること。内服しても効果はみられない。なお、鼻用噴霧器の使い方は鼻用噴霧器のケースに挿入されており、その説明図に従って噴霧吸入させること。
薬物動態
1.
交叉法により、健康成人10例に本剤を専用の吸入用器具(スピンヘラー)で1カプセル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)及びインタール吸入液を電動式ネブライザーで1アンプル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg/2mL)吸入投与したとき、吸入後24時間までの尿中排泄率は各々投与量の7.92%、4.83%であった3)。この相違は吸入方式の違いによるものと考えられた。
また、健康成人4例に本剤を専用の吸入用器具(スピンヘラー)で1カプセル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)吸入投与したとき、最高血漿中濃度は5分後に46ng/mL、吸収率は約14%であった(外国人データ)4)。
2.
健康成人5例に本剤を専用の鼻用噴霧器(ネーザルインサフレーター)で2カプセル(クロモグリク酸ナトリウムとして40mg)噴霧吸入したとき、吸入後24時間までの尿中排泄率は吸入量の3.45%であった5)。
(注)本剤の承認された1回用量は、通常1カプセルである。
臨床成績
〈気管支喘息の場合〉
一般臨床試験として収集された352例の気管支喘息に対する有効率は60.8%(有効以上214例)であった。
〈アレルギー性鼻炎の場合〉
二重盲検試験及び一般臨床試験として収集された310例のアレルギー性鼻炎に対する有効率は74.8%(有効以上232例)であった。
薬効薬理
抗原抗体反応に伴って起こるマスト細胞からの化学伝達物質(ヒスタミン等)の遊離を抑制することに基づき、アトピー型、混合型、感染型等の種々の病型の気管支喘息及びアレルギー性鼻炎の発現を防止する6,7)。また、ヒト末梢静脈血由来の炎症性細胞(好酸球、好中球、単球)の活性化に対して抑制作用をもつ8)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
クロモグリク酸ナトリウム(Sodium Cromoglicate)
化学名
Disodium 5,5'‐(2‐hydroxytrimethylenedioxy)bis(4‐oxo‐4H‐1‐benzopyran‐2‐carboxylate)
分子式
C23H14Na2O11
分子量
512.33
構造式

性 状
クロモグリク酸ナトリウムは白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は初めはないが、後にわずかに苦い。
水に溶けやすく、プロピレングリコールにやや溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、2‐プロパノール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
光により徐々に黄色を帯びる。
融 点
約258℃(分解)
取扱い上の注意
注意
インタールの原末は光及び湿気に弱いため、アルミ袋の開封後未使用のカプセルは袋に戻し、取り出し口を折りまげて保存し、5日以内に使用するか、缶等の遮光した気密容器に保存すること。
包装
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内資料:ウサギにおける催奇形性試験[ITL‐01]
2)
社内資料:妊娠マウスにおける胎仔毒性[ITL‐02]
3)
社内資料:健康成人に吸入液及びカプセルを吸入させた場合の尿中排泄[ITL‐03]
4)
Neale, M. G., et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 22(4), 373, 1986[ITL0001]
5)
社内資料:健康成人における鼻腔内投与時の尿中排泄[ITL‐04]
6)
Cox, J. S. G.:Nature, 216, 1328, 1967[ITL0002]
7)
Cox, J. S. G.:Disodium Cromoglycate in Allergic Airways Disease (Pepys, J. and Frankland, A.W., eds.) Butterworths, London, 1970[ITL0003]
8)
Kay, A. B., et al.:J. Allergy Clin. Immunol., 80(1), 1, 1987[ITL0004]
文献請求先
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