アコファイド錠100mg
作成又は改訂年月
*2013年5月改訂(第2版,薬価基準収載に伴う改訂)
2013年3月作成
日本標準商品分類番号
872399
薬効分類名
機能性ディスペプシア(FD)治療剤
承認等
販売名
アコファイド錠100mg
販売名コード
2399015F1020
承認・許可番号
承認番号
22500AMX00868000
商標名
Acofide Tablets 100mg
薬価基準収載年月
*2013年5月
販売開始年月
*2013年6月
貯法・使用期限等
貯 法
室温保存
開封後は湿気を避けて保存すること
使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること
規制区分
処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分・含量
1錠中にアコチアミド塩酸塩水和物100mgを含有する。
添加物
乳糖水和物,結晶セルロース,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,軽質無水ケイ酸,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,酸化チタン及びカルナウバロウ
性状
色・剤形
白色のフィルムコーティング錠
外形
表・裏面
外形
側面
大きさ・重量
直径9.1mm,厚さ4.2mm,重量257mg
一般的名称
アコチアミド塩酸塩水和物錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し,過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
機能性ディスペプシアにおける食後膨満感,上腹部膨満感,早期満腹感
効能又は効果に関連する使用上の注意
1.
機能性ディスペプシアにおける心窩部の疼痛や灼熱感に対する有効性は確認されていない。
2.
上部消化管内視鏡検査等により,胃癌等の悪性疾患を含む器質的疾患を除外すること。
用法及び用量
通常,成人にはアコチアミド塩酸塩水和物として1回100mgを1日3回,食前に経口投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤を1ヵ月間投与しても症状の改善が認められない場合は本剤の投与中止を考慮すること。
2.
症状が持続する場合は器質的疾患の可能性も考慮し,上部消化管内視鏡検査に加え,必要に応じて他の検査の実施を検討すること。
3.
継続的に症状が改善した場合には,本剤の投与中止を検討し,長期にわたって漫然と投与しないように注意すること(臨床成績の項参照)。
使用上の注意
重要な基本的注意
本剤はアセチルコリンエステラーゼ阻害剤であり,アセチルコリンの作用を増強するので,この点に留意して使用すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
抗コリン作用を有する薬剤
アトロピン
ブチルスコポラミン臭化物等
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱する可能性がある。
機序・危険因子
本剤はアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有するため,抗コリン剤の併用により本剤の作用が抑制される。
2. 薬剤名等
コリン賦活剤やコリンエステラーゼ阻害剤
アセチルコリン塩化物等
ネオスチグミン臭化物等
臨床症状・措置方法
本剤及び併用薬共に作用が増強される可能性がある。
機序・危険因子
本剤と共にアセチルコリン受容体刺激作用を有する。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内臨床試験において安全性の評価対象1,125例中183例(16.3%)に副作用(臨床検査値異常を含む)がみられた。主な副作用は下痢(2.1%),便秘(1.6%),悪心(0.8%),嘔吐(0.5%)であった。
臨床検査値異常は血中プロラクチン増加(3.6%),ALT(GPT)増加(1.8%),γ-GTP増加(1.2%),血中トリグリセリド増加(1.0%),AST(GOT)増加(1.0%),血中ビリルビン増加(0.7%),白血球数増加(0.5%),血中ALP増加(0.5%)であった(承認時)。
その他の副作用
1. 血 液
0.5~1%未満
白血球数増加
2. 消化器
1%以上
下痢,便秘
3. 消化器
0.5~1%未満
悪心,嘔吐
4. 肝 臓
1%以上
ALT(GPT)増加,AST(GOT)増加,γ-GTP増加
5. 肝 臓
0.5~1%未満
血中ビリルビン増加,血中ALP増加
6. 代謝・内分泌
1%以上
血中プロラクチン増加,血中トリグリセリド増加
上記のような副作用があらわれた場合には,投与を中止するなど症状に応じて適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能(腎機能・肝機能等)が低下しているので注意すること。また,異常が認められた場合には,休薬するなど適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[ラットで乳汁中へ移行することが報告されている1)。]
小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
ラットの24ヵ月間がん原性試験において,子宮内膜腺癌が200mg/kg/日,600mg/kg/日,2,000mg/kg/日群でそれぞれ5/50例,8/50例,5/50例に認められ,600mg/kg/日(投与量換算で臨床用量の約100倍)群で有意に増加した。一方,本剤では遺伝毒性やエストロゲン様作用は認められなかった。また,マウスの24ヵ月間がん原性試験では2,000mg/kg/日(投与量換算で臨床用量の約330倍)まで,遺伝子改変動物を用いた子宮二段階発がん試験においても2,000mg/kg/日で本剤の影響は認められなかった。2),3),4)
薬物動態
1. 血漿中濃度
(1) 単回投与5)
健康成人男性に,本剤1錠(アコチアミド塩酸塩水和物として100mg)を空腹時に単回経口投与したとき,血漿中未変化体濃度推移及び薬物