BARI-ENEMA(Barium sulfate) 硫酸钡灌肠造影剂;バリエネマ/バリエネマ300/バリエネマLC/バリエネマHD75%
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作成又は改訂年月
**2014年9月改訂(第14版)
*2013年3月改訂
日本標準商品分類番号
877212
薬効分類名
ディスポーザブル注腸造影剤
承認等
販売名
バリエネマ
販売名コード
7212701K2026
承認・許可番号
承認番号
(60AM)657
欧文商標名
BARI-ENEMA
薬価基準収載年月
1987年10月
販売開始年月
1985年7月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、禁凍結
使用期限:
外箱に表示
注意:
「取扱い上の注意」の項参照
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意―医師等の処方箋により使用すること
組成
容量(mL)
200
成分・含量(g)(1容器中)
日局 硫酸バリウム 120
添加物
アラビアゴム、ポリリン酸Na、安息香酸、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、プロピレングリコール、シリコーン樹脂、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、CMC-Na、トラガントを含有する。
製剤の性状
濃度(w/v%)
60
pH
約5
外形(模式図)(全長約cm)
外観性状
振り混ぜるとき白色の懸濁液で、においはない。
販売名
バリエネマ300
販売名コード
7212701K3022
承認・許可番号
承認番号
(01AM)0843
欧文商標名
BARI-ENEMA
薬価基準収載年月
1990年7月
販売開始年月
1990年7月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、禁凍結
使用期限:
外箱に表示
注意:
「取扱い上の注意」の項参照
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意―医師等の処方箋により使用すること
組成
容量(mL)
300
成分・含量(g)(1容器中)
日局 硫酸バリウム 180
添加物
アラビアゴム、ポリリン酸Na、安息香酸、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、プロピレングリコール、シリコーン樹脂、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、CMC-Na、トラガントを含有する。
製剤の性状
濃度(w/v%)
60
pH
約5
外形(模式図)(全長約cm)
外観性状
振り混ぜるとき白色の懸濁液で、においはない。
販売名
バリエネマLC
販売名コード
7212701K4029
承認・許可番号
承認番号
(04AM)0635
欧文商標名
BARI-ENEMA
薬価基準収載年月
1992年7月
販売開始年月
1992年9月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、禁凍結
使用期限:
外箱に表示
注意:
「取扱い上の注意」の項参照
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意―医師等の処方箋により使用すること
組成
容量(mL)
400
成分・含量(g)(1容器中)
日局 硫酸バリウム 120
添加物
アラビアゴム、ポリリン酸Na、安息香酸、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、プロピレングリコール、シリコーン樹脂、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、CMC-Na、キサンタンガムを含有する。
製剤の性状
濃度(w/v%)
30
pH
約6
外形(模式図)(全長約cm)
外観性状
振り混ぜるとき白色の懸濁液で、においはない。
販売名
バリエネマHD75%
販売名コード
7212701K5025
承認・許可番号
承認番号
21500AMZ00158000
欧文商標名
BARI-ENEMA
薬価基準収載年月
2003年7月
販売開始年月
2003年9月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、禁凍結
使用期限:
外箱に表示
注意:
「取扱い上の注意」の項参照
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意―医師等の処方箋により使用すること
組成
容量(mL)
300
成分・含量(g)(1容器中)
日局 硫酸バリウム 225
添加物
アラビアゴム、ポリリン酸Na、安息香酸、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、プロピレングリコール、シリコーン樹脂、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、トラガント、アルギン酸Naを含有する。
製剤の性状
濃度(w/v%)
75
pH
約5.5
外形(模式図)(全長約cm)
外観性状
振り混ぜるとき白色の懸濁液で、においはない。
一般的名称
硫酸バリウム製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
消化管の穿孔又はその疑いのある患者[消化管外(腹腔内等)に漏れることにより、バリウム腹膜炎等の重篤な症状を引き起こすおそれがある。]
2.
消化管に急性出血のある患者[出血部位に穿孔を生ずるおそれがある。また、粘膜損傷部等より硫酸バリウムが血管内に侵入するおそれがある。]
3.
消化管の閉塞又はその疑いのある患者[穿孔を生ずるおそれがある。]
4.
全身衰弱の強い患者
5.
硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
消化管(大腸)撮影
用法及び用量
通常、1個を直腸内に注入する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
消化管に瘻孔又はその疑いのある患者[穿孔を生じ、消化管外に漏れるおそれがある。]
2.
穿孔を生ずるおそれのある患者(胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、腸重積症、腫瘍、寄生虫感染、生体組織検査後間もない患者等)
3.
消化管の狭窄又はその疑いのある患者[腸閉塞、穿孔等を生ずるおそれがある。]
4.
**腸管憩室のある患者[穿孔、憩室炎を生ずるおそれがある。]
重要な基本的注意
1.
**他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等、過敏症反応を起こしやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシーがあらわれるおそれがあるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分に行うこと。
2.
**消化管内に硫酸バリウムが停留することにより、まれに消化管穿孔、腸閉塞、大腸潰瘍、大腸炎、憩室炎、バリウム虫垂炎等を引き起こすことが報告されており、特に高齢者においては、より重篤な転帰をたどることがあるので、次の点に留意すること。
(1)
患者の日常の排便状況に応じた下剤投与を行うこと。
(2)
迅速に硫酸バリウムを排出する必要があるため、十分な水分の摂取を患者に指導すること。
(3)
患者に排便状況を確認させ、持続する排便困難、腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
(4)
腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
3.
心臓に基礎疾患を有する患者、高齢者では、不整脈・心電図異常があらわれることが報告されているので、観察に留意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. **ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、四肢冷感、血圧低下、チアノーゼ、意識消失、潮紅、蕁麻疹、顔面浮腫、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
2. **消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎(頻度不明)
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎を起こすことがある。また、大腸潰瘍、大腸炎、憩室炎、バリウム虫垂炎等から消化管穿孔に至るおそれもあるので、観察を十分に行い、検査後、腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
頻度不明 |
消化器 |
排便困難、便秘、一過性の下痢・腹痛、肛門部痛・出血、悪心、嘔吐 |
過敏症 |
発疹、そう痒感、蕁麻疹 |
高齢者への投与
高齢者では消化管運動機能が低下していることが多いため、硫酸バリウムの停留により、消化管穿孔が起こりやすく、また、起こした場合には、より重篤な転帰をたどることがあるので、検査後の硫酸バリウムの排泄については十分に留意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。
小児等への投与
新生児、低出生体重児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、小児等には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。
適用上の注意
1. 投与前の処置
(1)
レクタルチューブを肛門に挿入する際には、あらかじめ直腸の触診を行い、慎重に挿入すること。
(2)
レクタルチューブには、あらかじめ潤滑剤(オリーブ油、ワセリン、グリセリン等)をぬり、慎重に挿入すること。
2. 投与後の処置
(1)
注腸造影中の体位変換は腸壁を傷つけないように慎重に行うこと。
(2)
排便困難や便秘を防ぐため検査後、水分の摂取・下剤投与等の処置をすること。
その他の注意
硫酸バリウム製剤が消化管損傷部等を介して組織内(腹腔、腸管等)に停留した場合、肉芽腫を形成することがあるとの報告がある。
臨床成績
1.
バリエネマの有用性と簡便性を検討するため、20施設で内科、外科、放射線科の外来、または入院患者の220例を対象に、大腸スクリーニング検査法を試みた。本試験において、大腸癌、潰瘍性大腸炎の診断、大腸ポリープの発見も可能である事が証明され、総合判定では、有用以上が主治医判定で75%、判定委員会判定で79%となり、やや有用まで含めるとそれぞれ91%、95%であった。1)
2.
13施設714例(スクリーニング分野89例、一般診療分野625例)を対象にバリエネマを使用して大腸二重造影検査の造影試験を行った。総合評価は、有用以上が72%、やや有用以上が94%であった。また、スクリーニング分野は、検査所要時間の短縮を図ることができ、診断の確実性は良好であった。2)
3.
高齢者の注腸造影時におけるバリウムの量不足、上行結腸起始部の描出不足の難点の解消を目的として、バリエネマ300を使用して5施設100例を対象に臨床検討を行った。造影範囲は98%が上行結腸起始部に、また85%が回腸末端部にバリウムが到達していた。総合評価は、有用以上が主治医判定で90%、判定委員会判定で99%となり満足しうる成績であった。3)
4.
高付着性低濃度造影剤の注腸X線検査における有用性を検討するため、バリエネマLCを使用して5施設100例を対象に臨床試験を行った。造影範囲については、上行結腸まで造影できたのが98%、回盲部までは95%であった。総合評価は、有用以上が99%と極めて高率であり、注腸X線検査用造影剤として満足できる成績であった。
また、30w/v%と低濃度のため透見性が優れ、腸管の重なり部分やバリウムの溜まり部分も診断能の高いX線写真が得られた。4)
5.
バリエネマHD75%は、医療ニーズの多様化に対応していくために、従来品の規格に加え開発された高濃度の注腸造影剤である。バリエネマHD75%の注腸造影検査における有用性ならびに安全性を検討するため、2施設51例を対象に臨床試験を行った。その結果、診断的有用率(「有用」以上)は100%と高く、また、重篤な副作用も認められず、安全性が認められる注腸造影剤であった。5)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
硫酸バリウム(Barium Sulfate)
化学式:
BaSO4
分子量:
233.39
性状:
白色の粉末で、におい及び味はない。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸、硝酸又は水酸化ナトリウム試液に溶けない。
取扱い上の注意
1. 使用上の留意点
(1)
本剤中の硫酸バリウムは、比重が大きいため沈殿凝固しやすいので、本剤使用前の再分散処理が不十分な場合、注入途中に硫酸バリウム凝塊によるつまりを起こすことがある。本剤使用前には、袋ごと温湯で加温(体温程度)し、よく振って(上下の振とう幅30~40cmで30~40回、15秒程度)再分散していることを確認してから使用すること。
再分散が不十分な場合、良好な画像が得られず、適切な注腸X線検査が実施できないことがある。(末尾の「使用前の準備」参照)
参考:
1)
本剤使用前の再分散処理をしやすくするため、ときどき箱ごと天地を逆にして保管する。
2)
硫酸バリウムが沈殿凝固して容器内壁に付着している場合は、その部分を外から指で押し、容器内壁より硫酸バリウム凝塊を剥離させた後に振とうすると再分散しやすくなる。
(2)
長期保存品又は冬季の使用時は、硫酸バリウムが沈殿凝固している可能性が高いため、通常よりも加温及び振とうを十分に行うこと。
2. 安定性試験
長期保存試験の結果、バリエネマ、バリエネマ300は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
また、加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、バリエネマLC、バリエネマHD75%は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。6)
包装
バリエネマ
120g/200mL×5個
120g/200mL×10個
バリエネマ300
180g/300mL×5個
180g/300mL×10個
バリエネマLC
120g/400mL×5個
バリエネマHD75%
225g/300mL×5個
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
名尾良憲他:臨床成人病、13(8)、203~217(1983)
2)
男全正三他:基礎と臨床、19(7)、3261~3271(1985)
3)
隣谷義人他:Therapeutic Research 10(Suppl.1), 363~370(1989)
4)
日医工株式会社 社内資料:臨床試験
5)
日医工株式会社 社内資料:臨床試験
6)
日医工株式会社 社内資料:安定性試験
文献請求先
主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
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〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
フリーダイヤル(0120)517-215
Fax(076)442-8948
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
「バリエネマ」使用前の準備
バリウムを大腸粘膜にむらなく付着させ良好な画像を得るためには、下記の手順でバリウムゾルを均一に“再分散”させます。






