Navelbine(Vinorelbine ditartrate Injection)双酒石酸长春瑞滨注射剂ナベルビン注10/ナベルビン注40
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NVB是目前治疗转移性及复发性乳腺癌、非小细胞肺癌最有效的药物之一,NVB与其他药物联合治疗晚期或复发性卵巢癌、食管癌、头颈部癌、淋巴瘤等也取得较好疗效,故临床应用日趋广泛。
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作成又は改訂年月
**2015年2月改訂(規制区分の記載整備、他)〈第13版〉
*2010年11月改訂
日本標準商品分類番号
87424
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
2008年10月
効能又は効果追加承認年月
手術不能又は再発乳癌:2005年5月
国際誕生年月
1989年4月
薬効分類名
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤
承認等
販売名
ナベルビン注10
販売名コード
4240407A1028
承認・許可番号
承認番号
21100AMY00087
欧文商標名
Navelbine Injection 10
薬価基準収載年月
1999年5月
販売開始年月
1999年5月
貯法・使用期限等
貯法
凍結を避けて5℃以下、遮光
使用期限
包装に表示の期限内に使用すること
**規制区分
毒薬
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
ナベルビン注10は、1瓶中に次の成分を含有する。
容量(1瓶中)
1mL
有効成分
ビノレルビン酒石酸塩13.85mg(ビノレルビンとして10mg)
性状
外観
無色~微黄色澄明の注射液
規格pH域
3.3~3.8
浸透圧比
約0.1
販売名
ナベルビン注40
販売名コード
4240407A2024
承認・許可番号
承認番号
21100AMY00088
欧文商標名
Navelbine Injection 40
薬価基準収載年月
1999年5月
販売開始年月
1999年5月
貯法・使用期限等
貯法
凍結を避けて5℃以下、遮光
使用期限
包装に表示の期限内に使用すること
**規制区分
毒薬
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
ナベルビン注40は、1瓶中に次の成分を含有する。
容量(1瓶中)
4mL
有効成分
ビノレルビン酒石酸塩55.4mg(ビノレルビンとして40mg)
性状
外観
無色~微黄色澄明の注射液
規格pH域
3.3~3.8
浸透圧比
約0.1
一般的名称
ビノレルビン酒石酸塩注射液
警告
1.
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.
骨髄機能抑制に起因すると考えられる死亡症例が認められているので、投与に際しては、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
骨髄機能低下の著しい患者[重症感染症を併発し、致命的となることがある。]
2.
重篤な感染症を合併している患者[感染症が悪化し、致命的となるおそれがある。]
3.
本剤及び他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
4.
髄腔内には投与しないこと。[「適用上の注意」2.投与経路の項参照]
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌
効能又は効果に関連する使用上の注意
手術不能又は再発乳癌の場合
(1)
本剤の術前・術後化学療法における有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。
(2)
本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法後の増悪若しくは再発例を対象とすること。
(3)
初回化学療法における本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法に関して、有効性及び安全性は確立していない。
効能又は効果毎の用法及び用量
非小細胞肺癌の場合
通常、成人にはビノレルビンとして1回20~25mg/m2を1週間間隔で静脈内に緩徐に注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1回最高用量は25mg/m2とする。
手術不能又は再発乳癌の場合
通常、成人にはビノレルビンとして1回25mg/m2を1週間間隔で2週連続投与し、3週目は休薬する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
投与前の白血球数が2,000/mm3未満であった場合には投与を延期し、2,000/mm3以上に回復するのを待って投与する。
2.
本剤をあらかじめ約50mLの日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液で希釈すること。投与は開始から10分以内に終了することが望ましい。なお、投与後は補液等により、薬液を十分洗い流すこと。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。]
2.
肝障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
3.
間質性肺炎又は肺線維症の既往歴のある患者[症状が再発するおそれがある。]
4.
神経・筋疾患の合併あるいは既往歴のある患者[末梢神経障害(知覚異常、腱反射減弱等)が強くあらわれるおそれがある。]
5.
虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[症状を誘発若しくは悪化させるおそれがある。]
6.
便秘傾向の強い患者[症状を悪化させるおそれがある。]
7.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
1.
骨髄機能抑制、間質性肺炎、イレウス等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心肺機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれることがあるので、投与は慎重に行うこと。
2.
感染症の発現又は悪化に十分注意すること。
3.
乳癌に対するアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法後の増悪若しくは再発例において、本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行った場合の有効性及び安全性は確立されていない。
4.
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)、マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、カルシウム拮抗剤(ジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル等)、ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム、トリアゾラム、ミダゾラム等)
臨床症状・措置方法
他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤との併用で筋神経系の副作用の増強が報告されている。
機序・危険因子
上記薬剤は肝チトクロームP-450(CYP3A4)を阻害するので、併用によりビンカアルカロイドの代謝を阻害する。
2. 薬剤名等
マイトマイシンC
臨床症状・措置方法
息切れ及び気管支痙攣が起こることがある。
機序・危険因子
作用機序は不明。
3. 薬剤名等
他の抗悪性腫瘍剤、放射線療法
臨床症状・措置方法
骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある。
機序・危険因子
副作用が相互に増強される。
副作用
*副作用等発現状況の概要
承認時(効能追加承認時を含む)において、809例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は791例(発現率97.8%)であった。
主な副作用は骨髄抑制〔白血球減少92.6%(735/794)、好中球減少90.6%(685/756)、血色素量低下73.7%(588/798)、赤血球減少73.4%(586/798)、血小板減少15.0%(120/798)〕、食欲不振52.0%(421/809)、全身けん怠感40.3%(326/809)、脱毛26.9%(217/807)、嘔気26.5%(214/809)、発熱25.9%(209/808)、嘔吐21.4%(173/809)、静脈炎18.7%(151/809)、口内炎15.2%(123/809)、便秘13.8%(112/809)、下痢12.5%(101/808)、知覚異常・腱反射減弱12.2%(97/798)等であった。
非小細胞肺癌に対する使用成績調査において、2,441例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は2,305例(発現率94.4%)であった。
主な副作用は骨髄抑制〔白血球減少81.7%(1,994/2,441)、好中球減少72.3%(1,765/2,441)、赤血球減少58.5%(1,428/2,441)、血色素量低下53.5%(1,307/2,441)、血小板減少32.9%(804/2,441)〕、嘔気24.1%(589/2,441)、食欲不振17.9%(438/2,441)、嘔吐11.1%(272/2,441)、静脈炎12.5%(304/2,441)等であった。(再審査終了時)
手術不能又は再発乳癌に対する特定使用成績調査(調査期間:2006年1月16日~2008年3月31日)において、763例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は551例(発現率72.2%)であった。
主な副作用は骨髄抑制〔白血球減少56.4%(430/763)、好中球減少39.6%(302/763)、血色素量低下20.1%(153/763)、赤血球減少18.2%(139/763)、血小板減少7.1%(54/763)〕、静脈炎〔注射部位血管炎3.7%(28/763)、注射部位疼痛2.4%(18/763)、注射部位静脈炎2.1%(16/763)〕、悪心6.4%(49/763)、発熱4.3%(33/763)、けん怠感3.9%(30/763)、嘔吐2.4%(18/763)、食欲不振2.2%(17/763)等であった。(再審査終了以降)
副作用等発現状況の概要の表
●白血球減少(2,000/mm3未満)、好中球減少
(1,000/mm3未満)の発現数と頻度(承認時データによる)
単剤投与時 |
併用投与時※ |
計 |
白血球減少
(2,000/mm3未満) |
55.5%
(324/584) |
77.1%
(162/210) |
61.2%
(486/794) |
好中球減少
(1,000/mm3未満) |
68.6%
(376/548) |
84.6%
(176/208) |
73.0%
(552/756) |
※シスプラチンとの併用投与時
シスプラチン、マイトマイシンCとの併用投与時
フルオロウラシルとの併用投与時
ドキソルビシン塩酸塩、シクロホスファミド水和物との併用投与時
重大な副作用
1.
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少(84.4%)、好中球減少(75.8%)、貧血(74.1%)、血小板減少(28.5%)等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、重度の異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
2.
間質性肺炎(1.4%)、肺水腫(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行うこと。
3.
気管支痙攣(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、息切れ、呼吸困難等の異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行うこと。なお、本症状は投与直後から2時間以内に発現する例が多いことと、マイトマイシンCとの併用時に発現しやすいことが報告されている。
4.
麻痺性イレウス(0.4%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
5.
心不全(0.1%)、心筋梗塞(0.1%未満)、狭心症(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
**6.
ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.
肺塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
8.
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
9.
急性腎不全(0.2%)等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10.
急性膵炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 過敏症
5%未満
アレルギー様症状
2. 呼吸器
5%未満
呼吸困難、喘鳴
3. 循環器
5%未満
不整脈、血圧低下、血圧上昇、動悸、頻脈
4. 神経・筋症状
5%未満
知覚異常・腱反射減弱、筋肉痛、関節痛、筋力低下、腰背痛、筋痙攣、運動障害、排尿障害
5. 精神神経系
5%未満
頭痛、不穏、めまい、不眠
6. 精神神経系
頻度不明
激越
7. 肝 臓
5~20%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇
8. 肝 臓
5%未満
肝機能障害、総ビリルビン上昇、ウロビリノーゲン陽性、γ-GTP上昇
9. 腎 臓
5~20%未満
BUN上昇、クレアチニン上昇
10. 腎 臓
5%未満
蛋白尿、クレアチニンクリアランス低下
11. 消化器
20%以上
食欲不振、嘔気
12. 消化器
5~20%未満
嘔吐、便秘、下痢
13. 消化器
5%未満
口内炎、腹痛、腹部不快感、腹部膨満感、腹部膨隆、嚥下障害
14. 皮 膚
5~20%未満
脱毛
15. 皮 膚
5%未満
紅斑・丘疹、水疱・落屑、爪の異常、そう痒
16. 注射部位
5~20%未満
静脈炎
17. 代謝栄養障害
20%以上
総蛋白低下、血漿中電解質(ナトリウム、カリウム、クロール、カルシウム)異常
18. 代謝栄養障害
5~20%未満
アルブミン低下
19. 代謝栄養障害
5%未満
尿糖
20. その他
5~20%未満
発熱、全身けん怠感、CRP上昇
21. その他
5%未満
血尿、体重減少、体重増加、味覚異常、疼痛、出血、胸痛、浮腫、出血性膀胱炎、潮紅、しゃっくり
上記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
なお、太字で記載の副作用については投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多く、白血球減少、貧血、血小板減少、BUN上昇、発熱、間質性肺炎、便秘等の副作用があらわれやすいので、用量、投与間隔等に注意して、患者の状態を観察し慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験で催奇形性(ラット:頸椎椎弓の癒合、頸椎配列異常等の骨格変異、ウサギ:耳介低形成、側脳室拡張、腰肋等の骨格変異)が報告されている。]
2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。[「重要な基本的注意」の項4)参照]
適用上の注意
1. 薬液の調製
(1)
本剤投与による血管痛、静脈炎及び薬液の血管外漏出による重篤な組織障害を防止する意味で、本剤をあらかじめ日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液約50mLに希釈することが望ましい。
(2)
他の注射剤と配合した場合ビノレルビンが析出するおそれがあるので、原則として他の注射剤との同時混合投与を避けること。
(3)
本剤が皮膚に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の流水で洗い流すこと。また、粘膜に付着した場合には、直ちに多量の流水で洗い流すこと。
(4)
眼には接触させないこと。眼に入った場合は、直ちに水で洗浄すること。眼に入った場合、激しい刺激や角膜潰瘍が起こることがある。
2. 投与経路
静脈内注射のみに使用し、髄腔内には投与しないこと。[海外で誤ってビンカアルカロイド系薬剤を髄腔内に投与し、死亡したとの報告がある。]
3. 投与時
(1)
薬液が血管外に漏れると注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、点滴の側管を利用するなど、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与すること。
(2)
血管痛、静脈炎を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、投与後は補液等により薬液を十分洗い流すこと。
その他の注意
他のビンカアルカロイド系薬剤により脳梗塞等が発現したとの報告がある。
薬物動態
1. 血漿中濃度1)
各種悪性腫瘍患者を対象に、ナベルビン20mg/m2ないし25mg/m2を静脈内投与した場合の血漿中濃度の推移及び薬物動態パラメータは下記のとおりである。
主薬の濃度はradioimmunoassay法(RIA法)により測定した。

(薬物動態の表1参照)
2. 分布
蛋白結合率(限外ろ過法)2)
(薬物動態の表2参照)
3. 代謝3)4)
in vitro試験において、本剤の代謝には、主として肝チトクロームP-450(CYP 3A4)が関与することが示された。
4. 排泄1)5)
各種悪性腫瘍患者を対象に、本剤10~35mg/m2を静脈内投与したときの、24時間までの未変化体の累積尿中排泄率は5.8~12.4%であった。
海外の報告では、30mg/m2を静脈内投与したとき、血清中においてほとんどが未変化体であった。また、主として肝代謝を介して、糞中に多量に排泄された。
薬物動態の表
表1 薬物動態パラメータ
用量(mg/m2) |
T1/2(hr) |
AUC0~∞(ng・hr/mL) |
Vdss(L/m2) |
MRT(hr) |
CL(L/hr/m2) |
20 |
32.5±13.2 |
553±379 |
1790±1450 |
35.5±15.5 |
56.6±47.5 |
25 |
22.2±8.2 |
1140±550 |
419±177 |
16.6±6.2 |
28.5±17.2 |
mean±S.D.
表2 蛋白結合率(限外ろ過法)
標識体濃度 (ng eq./mL) |
50 |
1000 |
ヒト血漿蛋白結合率(%) |
89 |
88 |
臨床成績
臨床成績6)~18)
非小細胞肺癌に対する有効性
国内59施設において、無作為化非盲検比較臨床試験を含む第II相臨床試験が実施された。抗腫瘍効果は以下のとおりで、単剤投与臨床試験での奏効率は27.4%(68/248)を示し、そのうち化学療法初回治療例においては30.6%(68/222)の奏効率を示した。なお、化学療法初回治療例を対象に、単剤投与で類薬との無作為化非盲検比較臨床試験を行った結果、対照群の奏効率が9.2%(9/98)であったのに対して、本剤投与群の奏効率が31.1%(32/103)と有意に高い奏効率が得られた(p<0.01)。また、化学療法初回治療例を対象に、本剤あるいは類薬と、シスプラチン、マイトマイシンCを併用する3剤併用無作為化非盲検比較臨床試験での奏効率は対照群が38.5%(20/52)であったのに対して、本剤併用投与群が57.4%(31/54)と有意に高い奏効率を示した(p<0.05)。本剤単独あるいは他剤との併用によって非小細胞肺癌に対して優れた抗腫瘍効果が得られ、また類薬との比較臨床試験において有意に高い奏効率が得られたことから、本剤の非小細胞肺癌治療における有用性が示唆された。
乳癌に対する有効性
進行・再発乳癌におけるアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤の既治療例を対象とした後期第II相試験の成績は下表のとおりであった。(後期第II相臨床成績の表参照)
安全性(承認時データによる)
本剤の主たる副作用で用量規制因子である白血球減少、好中球減少について本剤単独あるいは他の抗悪性腫瘍剤との併用投与時における推移を(1)最低値(2)白血球数が2,000/mm3未満あるいは好中球数が1,000/mm3未満となるまでの日数(3)最低値となるまでの日数(4)白血球数が2,000/mm3未満あるいは好中球数が1,000/mm3未満となった後、それぞれ白血球数が2,000/mm3以上あるいは好中球数が1,000/mm3以上に回復するまでの日数(5)最低値となった後、それぞれ白血球数が2,000/mm3以上あるいは好中球数が1,000/mm3以上に回復するまでの日数について次表にまとめて示した。
なお、本剤投与中には白血球減少、好中球減少を繰り返し発現することになるので、最初の最低値を経験して回復するまでの期間について集計を行った。
表に示すとおり、白血球数、好中球数の最低値はGrade3あるいはGrade4で、4から6週で最低値となった。また、回復には1週程度を要した。安全のため、本剤投与時には白血球数2,000/mm3以上、好中球数1,000/mm3以上を確認する必要がある。本剤反復投与によって2ないし3週でこの基準未満まで減少し、回復には1週程度を要した。(安全性に対する臨床成績の表参照)
後期第II相臨床成績
前治療歴 |
奏効例/評価例 |
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤+タキサン系抗悪性腫瘍剤1剤 |
10/34 |
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤+タキサン系抗悪性腫瘍剤2剤 |
0/16 |
計 |
10/50(20.0%) |
安全性に対する臨床成績の表
|
最低値(/mm3) |
投与開始から白血球数2,000/mm3未満、あるいは好中球数1,000/mm3未満に減少するまでの日数 |
投与開始から最低値に至るまでの日数 |
白血球数2,000/mm3未満、あるいは好中球数1,000/mm3未満からそれぞれ2,000/mm3以上あるいは1,000/mm3以上に回復する日数 |
最低値から白血球数2,000/mm3以上、あるいは好中球数1,000/mm3以上に回復する日数 |
単剤投与
白血球数 |
1,600
(400~1,980)
[1,200、 1,745] |
20
(6~162)
[15、29] |
27
(7~241)
[19、47] |
8
(2~57)
[5、8] |
8
(1~57)
[4、8] |
単剤投与
好中球数 |
531
(0~999)
[300、 800] |
16
(4~143)
[15、22] |
26
(3~509)
[19、47] |
8
(2~59)
[5、9] |
8
(1~337)
[7、13] |
併用投与
白血球数 |
1,400
(200~1,900)
[1,010、 1,700] |
15
(8~120)
[14、20] |
43
(5~145)
[15、52] |
5
(2~24)
[4、8] |
5
(2~24)
[4、8] |
併用投与
好中球数 |
378
(0~987)
[162、 568] |
15
(8~50)
[14、17] |
43
(11~141)
[16、52] |
5
(2~24)
[4、8] |
6
(2~24)
[4、8] |
※評価例数:
単剤投与〔白血球数(n=473)、好中球数(n=451)〕
併用投与〔白血球数(n=210)、好中球数(n=208)〕
※枠内の数値は中央値(最小値~最大値)を示す。また、参考のため [第1四分位値、第3四分位値]を示した。
注意)単剤投与群については約9割がG-CSF製剤未使用であり、一方、併用投与群では約6割の症例でG-CSF製剤が使用されていた。
従って、両群の背景が異なることにご留意ください。
薬効薬理
1. 抗腫瘍性
(1) 実験腫瘍に対する効果19)
マウス可移植性腫瘍系でB16メラノーマ、FM3A乳癌、Lewis肺癌、Sarcoma180等の固形腫瘍及びP388、L1210白血病等の腹水型腫瘍に対して優れた抗腫瘍作用を示した。また、in vitroヒト腫瘍細胞系及びヌードマウス移植ヒト腫瘍である非小細胞肺癌(Lu-65、Lu-99、LC-6、L-27)、乳癌(MX-1、Br-10)に対しても優れた増殖抑制効果を示した。
(2) 細胞学的効果20)21)
細胞の有糸分裂中期に作用し、細胞周期のG2+M期に細胞が集積した。
2. 作用機序21)22)
有糸分裂微小管の構成蛋白質チュブリンに選択的に作用し、その重合を阻害することにより抗腫瘍効果を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ビノレルビン酒石酸塩
Vinorelbine ditartrate
化学名
(+)-Methyl (3aR,4R,5S, 5aR,10bR,13aR)-4-acetoxy-3a-ethyl-9- [(2R,6R,8S)-4-ethyl-1,3,6,7,8,9-hexahydro-8-methoxycarbonyl-2,6-methano -2H-azecino[4,3-b]indol-8-yl]-5-hydroxy-8-methoxy-6-methyl-3a,4,5,5a,6,11,12,13a-octahydro-1H-indolizino[8,1-cd]carbazole-5-carboxylate ditartrate
分子式
C45H54N4O8・2C4H6O6=1079.11
化学構造式
性状
白色~微黄白色の粉末で、においはない。
溶解性
水、メタノール、無水エタノールに極めて溶けやすく、アセトンに溶けやすく、エーテル、ヘキサンにはほとんど溶けない。またpH4以下では極めて水に溶けやすいが、pH7以上では急激な溶解度の低下が認められた。
融点
明確な融点はもたないが、約190℃で赤褐色に変色し、約240℃で液化した。
旋光度
[α]D20=+17.0°
分配係数
logP′OCT=2.76
(測定法:フラスコシェイキング法、n-オクタノール/pH7緩衝液)
包装
ナベルビン注10:1瓶
ナベルビン注40:1瓶
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内資料:酒井東日, 他;国内第I相臨床試験におけるKW-2307単回及び反復静脈内投与時の血漿中動態及び尿中排泄
2)
S. Kobayashi, et al.:Arzneim. -Forsch./Drug Res.,43,(12),1367,(1993)
3)
社内資料:梶田治郎, 他:ヒト肝ミクロゾームによるKW-2307の代謝酵素の推定及びP-450活性に与える影響
4)
F. Jehl, et al.:J.Chromatogr,525,225,(1990)
5)
P. Bore, et al.:Cancer Chemother. Pharmacol.,23,247,(1989)
6)
仁井谷久暢, 他:癌と化学療法, 21,(2),177,(1994)
7)
古瀬清行, 他:癌と化学療法, 21,(6),785,(1994)
8)
古瀬清行, 他:癌と化学療法, 21,(12),1941,(1994)
9)
古瀬清行, 他:癌と化学療法, 22,(1),67,(1995)
10)
Y. Kusunoki, et al.:Proc. ASCO,14,353,(1995)(抄録#1071)
11)
古瀬清行, 他:新薬と臨床, 47,(7),1089,(1998)
12)
古瀬清行, 他:新薬と臨床, 47,(7),1101,(1998)
13)
冨永 健, 他:癌と化学療法, 21,(6),801,(1994)
14)
冨永 健, 他:癌と化学療法, 21,(6),809,(1994)
15)
T. Tominaga, et al.:17th International Cancer Congress,(1998)(抄録#668)
16)
冨永 健, 他:癌と化学療法, 32,(7),983,(2005)
17)
M. Toi, et al.:Jpn. J. Clin. Oncol., 35,(6),310,(2005)
18)
T. Saeki, et al.:Breast Cancer, 13,(2),159,(2006)
19)
芦沢 忠, 他:癌と化学療法, 20,(1),59,(1993)
20)
A. Fellous, et al.:Seminars in Oncology,16,(2),(Suppl. 4),9,(1989)
21)
S. Binet, et al.:Seminars in Oncology,16,(2),(Suppl. 4),5,(1989)
22)
社内資料:S. Binet, et al.;免疫蛍光法を用いた各種微小管に対するナベルビンの作用についてのin situ分析
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製造元
ピエール ファーブル メディカメン(フランス)