DALTEPARIN SODIUM INTRAVENOUS SYRINGE(Dalteparin Sodium) ダルテパリンNa静注2500単位/10mLシリンジ「ニプロ」/ダルテパリンNa静注3000単位/12mLシリンジ「ニプロ」/ダルテパリンNa静注4000単位/16mLシリンジ「ニプロ」/ダルテパリンNa静注5000単位/20mLシリンジ「ニプロ」
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作成又は改訂年月
2014年2月作成(第1版)
日本標準商品分類番号
873334
薬効分類名
血液凝固阻止剤
承認等
販売名
ダルテパリンNa静注2500単位/10mLシリンジ「ニプロ」
販売名コード
3334403G2022
承認・許可番号
承認番号
22200AMX00220
商標名
DALTEPARIN SODIUM INTRAVENOUS SYRINGE
薬価基準収載年月
2010年5月
販売開始年月
2010年5月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器等に記載
注意
「取扱い上の注意」参照
規制区分
生物由来製品
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
容量
10mL
有効成分(1シリンジ中)
ダルテパリンナトリウム 2,500低分子ヘパリン国際単位(抗第Xa因子活性)
添加物(1シリンジ中)
クエン酸ナトリウム水和物、等張化剤、pH調整剤
性状
製剤の性状
性状
無色澄明の水性注射液
容器
プラスチックシリンジ
pH
5.0~7.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
備考
ダルテパリンナトリウムは、健康なブタの小腸粘膜に由来する
販売名
ダルテパリンNa静注3000単位/12mLシリンジ「ニプロ」
販売名コード
3334403G3029
承認・許可番号
承認番号
22200AMX00221
商標名
DALTEPARIN SODIUM INTRAVENOUS SYRINGE
薬価基準収載年月
2010年5月
販売開始年月
2010年5月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器等に記載
注意
「取扱い上の注意」参照
規制区分
生物由来製品
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
容量
12mL
有効成分(1シリンジ中)
ダルテパリンナトリウム 3,000低分子ヘパリン国際単位(抗第Xa因子活性)
添加物(1シリンジ中)
クエン酸ナトリウム水和物、等張化剤、pH調整剤
性状
製剤の性状
性状
無色澄明の水性注射液
容器
プラスチックシリンジ
pH
5.0~7.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
備考
ダルテパリンナトリウムは、健康なブタの小腸粘膜に由来する
販売名
ダルテパリンNa静注4000単位/16mLシリンジ「ニプロ」
販売名コード
3334403G4025
承認・許可番号
承認番号
22200AMX00222
商標名
DALTEPARIN SODIUM INTRAVENOUS SYRINGE
薬価基準収載年月
2010年5月
販売開始年月
2010年5月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器等に記載
注意
「取扱い上の注意」参照
規制区分
生物由来製品
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
容量
16mL
有効成分(1シリンジ中)
ダルテパリンナトリウム 4,000低分子ヘパリン国際単位(抗第Xa因子活性)
添加物(1シリンジ中)
クエン酸ナトリウム水和物、等張化剤、pH調整剤
性状
製剤の性状
性状
無色澄明の水性注射液
容器
プラスチックシリンジ
pH
5.0~7.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
備考
ダルテパリンナトリウムは、健康なブタの小腸粘膜に由来する
販売名
ダルテパリンNa静注5000単位/20mLシリンジ「ニプロ」
販売名コード
3334403G5021
承認・許可番号
承認番号
22200AMX00223
商標名
DALTEPARIN SODIUM INTRAVENOUS SYRINGE
薬価基準収載年月
2010年5月
販売開始年月
2010年5月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器等に記載
注意
「取扱い上の注意」参照
規制区分
生物由来製品
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
容量
20mL
有効成分(1シリンジ中)
ダルテパリンナトリウム 5,000低分子ヘパリン国際単位(抗第Xa因子活性)
添加物(1シリンジ中)
クエン酸ナトリウム水和物、等張化剤、pH調整剤
性状
製剤の性状
性状
無色澄明の水性注射液
容器
プラスチックシリンジ
pH
5.0~7.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
備考
ダルテパリンナトリウムは、健康なブタの小腸粘膜に由来する
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
1.
高度な出血症状を有する患者(汎発性血管内血液凝固症(DIC)を除く)[症状が悪化するおそれがある。]
2.
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)の既往歴のある患者[HITがより発現しやすいと考えられる。](「その他の注意」の項参照)
3.
本剤の成分又はヘパリン、他の低分子量ヘパリンに対し過敏症の既往歴のある患者
4.
重篤な肝障害又はその既往歴のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
効能又は効果
1.
血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)
2.
汎発性血管内血液凝固症(DIC)
用法及び用量
1. 血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)
本剤を直接又は生理食塩液により希釈して投与する。
(1) 出血性病変又は出血傾向を有しない患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして15~20国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5~10国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
(2) 出血性病変又は出血傾向を有する患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして10~15国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
2. 汎発性血管内血液凝固症(DIC)
通常、成人にはダルテパリンナトリウムとして1日量75国際単位/kgを24時間かけて静脈内に持続投与する。
なお、症状に応じ適宜増減する。
使用上の注意
重要な基本的注意
1.
本剤の使用にあたっては、観察を十分に行い、出血の悪化がみられた場合には減量又は投与を中止すること。
2.
脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
3.
本剤の抗凝血作用を急速に中和する必要のある場合にはプロタミンを投与する。プロタミン1mgは本剤の100国際単位の効果を抑制する。
相互作用
他の薬剤との相互作用は、可能なすべての組合せについて検討されているわけではない。抗血液凝固療法施行中に新たに他剤を併用したり、休薬する場合には、凝固能の変動に注意すること。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
抗凝血剤:ヘパリンナトリウム、ワルファリン等
臨床症状・措置方法
出血傾向が増強するおそれがある。
機序・危険因子
相加的に抗凝血作用が増強される。
2. 薬剤名等
血小板凝集抑制作用を有する薬剤:アスピリン、ジピリダモール等
臨床症状・措置方法
出血傾向が増強するおそれがある。
機序・危険因子
血小板凝集抑制作用を有するため、抗凝血作用が増強される。
3. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛薬:イブプロフェン等
臨床症状・措置方法
出血傾向が増強するおそれがある。
機序・危険因子
血小板凝集抑制作用を有するため、抗凝血作用が増強される。
(特に腎不全のある患者)
4. 薬剤名等
血栓溶解剤:ウロキナーゼ、t-PA製剤等
臨床症状・措置方法
出血傾向が増強するおそれがある。
機序・危険因子
血栓溶解作用と、本剤の抗凝血作用の相加的作用による。
5. 薬剤名等
テトラサイクリン系抗生物質
強心配糖体:ジギタリス製剤
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
機序不明
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
ショックが起こることがある。呼吸困難、浮腫等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
2. 出血(頻度不明)
頭蓋内出血、消化管出血、後腹膜出血等の重篤な出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、出血又は出血の悪化等異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。血液凝固能が著しく低下し、抗凝血作用を急速に中和する場合は、プロタミンを投与すること。
3. 血小板減少(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので血小板数を測定し、著明な減少が認められた場合には投与を中止すること。
4. 血栓症(頻度不明)
著明な血小板減少とそれに伴う血栓症の発現が報告されている。ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)の場合は、著明な血小板減少と脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓症やシャント閉塞、回路内閉塞を伴う。本剤投与後は血小板数を測定し、著明な減少や血栓症を疑わせる異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症注2)
(頻度不明)
そう痒感、発熱、発疹
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P上昇
消化器
(頻度不明)
嘔気、食欲不振
皮膚
(頻度不明)
脱毛
その他
(頻度不明)
骨粗鬆症注3)
注2)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
注3)類薬(ヘパリン等)の長期投与で報告がある。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2. 授乳婦
投与中は授乳を避けさせること。[動物試験(ラット)で、乳汁中へ移行することが確認されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児、乳児又は幼児に対しては使用経験がない。小児には使用経験が少ない)。
適用上の注意
1.
ブリスター包装開封後直ちに使用し、使用後の残液は決して使用しないこと。
2. 調製時
本剤は、抗ヒスタミン剤と混合すると反応し沈殿を生じるおそれがあるので、混注は避けること。
3. 投与方法
シリンジポンプを用いて投与する場合は、下記の点に注意すること。
(1)
シリンジポンプにセットする際、本剤が使用可能な設定であることを必ず確認するとともにシリンジポンプ等の取扱説明書に従って投与すること。
(2)
シリンジポンプの送り機構(スライダー)のフックに確実にセットすること。[正しくセットされていない場合にサイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある。]
(3)
本シリンジは、抗凝固薬注入ラインが血液ポンプの下流に設置された血液回路に用いること。[血液回路の閉塞などにより極端な陰圧が発生した場合、ガスケットがプランジャーから外れたりシリンジポンプの送り機構(スライダー)のフックからプランジャーが外れ、本剤が急速注入されるおそれがある。]
その他の注意
1.
動物試験での反復投与試験(ラット)において高用量で対照薬(ヘパリン)に比べて軽度の骨多孔症がみられたとの報告がある。
2.
外来透析患者では、穿刺部の止血を確認してから帰宅させること。
3.
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)はヘパリン-血小板第4因子複合体に対する自己抗体(HIT抗体)の出現による免疫学的機序を介した病態であり、重篤な血栓症(脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等)を伴うことがある。HIT発現時に出現するHIT抗体は100日程度で消失~低下するとの報告がある(「原則禁忌2.」の項参照)。また、投与終了数週間後に、HITが遅延して発現したとの報告もある。
4.
本剤は未分画ヘパリンや他の低分子量ヘパリン又は合成多糖類と製造工程、分子量の分布が異なり、同一単位(抗第Xa因子活性)でも他のヘパリン類とは必ずしも互換性がないため、投与量の設定の際には本剤の用法・用量に従うこと。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ダルテパリンナトリウム(Dalteparin Sodium)
分子量
平均分子量4,400~5,600
構造式
性状
・白色~帯灰褐色の粉末又は塊である。
・水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
・吸湿性である。
本質
健康なブタの小腸粘膜由来のヘパリンを亜硝酸分解して得た解重合ヘパリンのナトリウム塩である。
取扱い上の注意
1. シリンジ製品に関する注意
(1)
ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。使用に際しては、開封口からゆっくり開けること。
(2)
シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
(3)
ブリスター包装から取り出す際、プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]
(4)
薬液が漏れている場合や、薬液に混濁や浮遊物等の異常が認められるときは使用しないこと。
(5)
シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
(6)
シリンジ先端のキャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
(7)
注入前後ともにプランジャーを引かないこと。
(8)
開封後の使用は一回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄すること。
(9)
シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
(10)
注射針等を接続する場合は誤刺に注意し、しっかりと固定すること。
2. 安定性試験
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、ダルテパリンNa静注2500単位/10mLシリンジ「ニプロ」、ダルテパリンNa静注3000単位/12mLシリンジ「ニプロ」、ダルテパリンNa静注4000単位/16mLシリンジ「ニプロ」及びダルテパリンNa静注5000単位/20mLシリンジ「ニプロ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。1)
包装
10mL(2,500低分子ヘパリン国際単位)×10シリンジ
12mL(3,000低分子ヘパリン国際単位)×10シリンジ
16mL(4,000低分子ヘパリン国際単位)×10シリンジ
20mL(5,000低分子ヘパリン国際単位)×10シリンジ
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
ニプロ(株):社内資料(安定性試験)
文献請求先
文献請求先
主要文献欄に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ニプロ株式会社
国内事業部 第二商品開発営業部
〒531-8510 大阪市北区本庄西3丁目9番3号
TEL 06-6373-0092
FAX 06-6373-1581
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
ニプロ株式会社
大阪市北区本庄西3丁目9番3号
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
製品仕様(構成と各部の名称)

シリンジの先端部はロックタイプです。
操作方法
1.ブリスター包装を開封する。
2つの“開封口”(下図(1)、(2))から側面全体(下図(3))を開封し、シールをゆっくり剥がしながら開封する。
注意:ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。

2.シリンジを取り出す。
注意:プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]

3.シリンジ先端のゴムキャップをゆっくり回転させながら外す。[薬液が飛び散る等のおそれがある。]
注意:キャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。

4.注射針等に接続し静脈内に投与する場合は、注射針等に接続し、シリンジ内の空気を除去後、薬液を注入する。
血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)に使用する場合は、シリンジ内の空気を除去後、血液回路等に接続し、薬液を注入する。
注意:
・必要に応じてアルコール綿等で清拭消毒すること。
・プランジャーは回さないこと。[外れるおそれがある。]