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ゼルヤンツ錠5mg Xeljanz (Tofacitinib Tablets)枸橼酸托法替尼
2014-12-22 00:20:14 来源: 作者: 【 】 浏览:1165次 评论:0

Xeljanz (Tofacitinib Tablets)枸橼酸托法替尼,ゼルヤンツ錠5mg
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2013年7月30日,辉瑞(Pfizer)及武田(Takeda)今天联合宣布,在日本推出Xeljanz(tofacitinib citrate),该药于2013年3月25日获日本卫生劳动福利部(MHLW)批准,用于对现有疗法反应不足的类风湿性关节炎(RA)成人患者的治疗。此前双方已经在联合推广RA药物Enbrel(etanercept,依那西普)。
Xeljanz为一种Janus激酶(JAK)抑制剂,是日本获批的首个JAK抑制剂类口服RA药物。与生物制剂靶向于胞外细胞因子不同,Xeljanz靶向于JAK通路,该信号通路在RA炎症中发挥了关键作用。
Xeljanz可用于经至少一种疾病修饰抗风湿药物(DMARD,如氨甲喋呤)治疗后仍存在临床症状的患者。Xeljanz获批的剂量为5mg,每天2次。
Xeljanz用药,与增加的严重感染风险相关,包括机会性感染、结核、肿瘤、淋巴瘤。Xeljanz附带有一个有关这些风险的黑框警告。Xeljanz治疗也与胆固醇和肝酶的增加及血液计数的减少相关。
为了确保Xeljanz的安全和有效使用,辉瑞和武田将与日本风湿病学会合作,共同推进Xeljanz的正确使用。
此前,Xeljanz于2012年11月获FDA批准,用于对氨甲喋呤(methotrexate)治疗反应不足或不耐受的中度至重度活动性类风湿性关节炎(RA)成人患者的治疗,该药将与雅培(Abbott)重磅药物阿达木单抗(Humira)展开竞争。
阿达木单抗是一种可自我注射(Self-injectable)的生物治疗药物,Xeljanz则提供了口服的便利。
RA是一种自身免疫性疾病,由于人体免疫系统错误地攻击健康组织,导致关节及周围组织的炎症。

作成又は改訂年月

* 2014年3月改訂(第2版)

2013年3月作成

日本標準商品分類番号

873999

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2012年11月


薬効分類名

ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤

承認等

販売名
ゼルヤンツ錠5mg

販売名コード

3999034F1020

承認・許可番号

承認番号
22500AMX00869
商標名
XELJANZ Tablets


薬価基準収載年月

2013年5月


販売開始年月

2013年7月


貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

最終年月を外箱等に記載


規制区分

劇薬

処方せん医薬品注)

注)注意-医師等の処方せんにより使用すること


組成

1錠中:
有効成分(含量)

トファシチニブクエン酸塩 8.078mg
(トファシチニブとして5mg)

添加物

乳糖水和物、結晶セルロース、ヒプロメロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、マクロゴール4000、トリアセチン


性状

外形
上面

 

下面

 

側面

 

直径

約8.0mm

厚さ

約4.2mm

識別コード

JKI
5

色調等

白色
フィルムコーティング錠
一般的名称

トファシチニブクエン酸塩錠

警告

1.
本剤投与により、結核、肺炎、敗血症、ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
また、本剤投与により重篤な副作用が発現し、致命的な経過をたどることがあるので、緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用し、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

2. 感染症

(1) 重篤な感染症
敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

(2) *結核
播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎、脳髄膜、胸膜、リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。
ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

3.
関節リウマチ患者では、本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)


1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

3.
活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

4.
重度の肝機能障害を有する患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]

5.
好中球数が500/mm3未満の患者[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

6.
リンパ球数が500/mm3未満の患者[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

7.
ヘモグロビン値が8g/dL未満の患者[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

8.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物試験において催奇形性が報告されている。「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能又は効果

既存治療で効果不十分な関節リウマチ

効能又は効果に関連する使用上の注意

過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与する。

用法及び用量

通常、トファシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。


用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
中等度又は重度の腎機能障害を有する患者には、5mgを1日1回経口投与する。[「薬物動態」の項参照]

2.
中等度の肝機能障害を有する患者には、5mgを1日1回経口投与する。[「薬物動態」の項参照]

3.
免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤とTNF阻害剤、IL-6阻害剤、T細胞選択的共刺激調節剤等の生物製剤や、タクロリムス、アザチオプリン、シクロスポリン、ミゾリビン等の強力な免疫抑制剤(局所製剤以外)との併用はしないこと。なお、関節リウマチ患者においてこれらの生物製剤及び免疫抑制剤との併用経験はない。

使用上の注意

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)

1.
感染症の患者又は感染症が疑われる患者[本剤は免疫反応を減弱する作用を有し、正常な免疫応答に影響を与える可能性があるので、適切な処置と十分な観察が必要である。「重要な基本的注意」の項参照]

2.
結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部レントゲン上結核治癒所見のある患者)[結核を活動化させるおそれがあるので、胸部レントゲン検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。「重要な基本的注意」の項参照]

3.
易感染性の状態にある患者[感染症を発現するリスクが増加する。]

4.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

5.
腸管憩室のある患者[消化管穿孔があらわれるおそれがある。「重大な副作用」の項参照]

6.
好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少のある患者[好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少が更に悪化するおそれがある。「重要な基本的注意」、「その他の注意」の項参照]

7.
軽度又は中等度の肝機能障害を有する患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照]

8.
腎機能障害を有する患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照]

9.
間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある。「重大な副作用」の項参照]

重要な基本的注意

1.
本剤は、免疫反応に関与するヤヌスキナーゼ(JAK)ファミリーを阻害するので、感染症に対する宿主免疫能に影響を及ぼす可能性がある。本剤の投与に際しては十分な観察を行い、感染症の発現や増悪に注意すること。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、速やかに適切な処置を行い、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。また、患者に対し、発熱、倦怠感等があらわれた場合には、速やかに主治医に相談するよう指導すること。本剤投与時に発現する重篤な感染症は、本剤単独投与時と比較して抗リウマチ薬(メトトレキサートを含むDMARD)併用投与時では発現率が高い傾向が認められているため、特に注意すること。[「その他の注意」の項参照]

2.
悪性リンパ腫、固形癌等の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明らかではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。[「臨床成績」の項参照]

3.
*本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として本剤の開始前に適切な抗結核薬を投与すること。

(1)
胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

(2)
結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

(3)
インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者

(4)
結核患者との濃厚接触歴を有する患者
また、本剤投与中も胸部レントゲン検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに主治医に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与しないこと。[「慎重投与」の項参照]

4.
抗リウマチ生物製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者に本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

5.
ヘルペスウイルス等の再活性化(帯状疱疹等)が報告されている。また、日本人関節リウマチ患者で認められた重篤な日和見感染症のうち多くが重篤な帯状疱疹であったこと、播種性帯状疱疹も認められていることから、ヘルペスウイルス等の再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。徴候や症状の発現が認められた場合には、患者に受診するよう説明し、速やかに適切な処置を行うこと。また、ヘルペスウイルス以外のウイルスの再活性化にも注意すること。[「重大な副作用」、「その他の注意」の項参照]

6.
本剤投与により好中球減少があらわれることがあるので、本剤投与開始後は定期的に好中球数を確認すること。好中球数が低い患者(1000/mm3未満)については、本剤投与を開始しないことが望ましい。また、本剤投与後、好中球数が継続して500~1000/mm3である場合は、好中球数が1000/mm3を超えるまで本剤の投与を中断すること。好中球数が500/mm3未満の場合は、本剤を投与しないこと。[「重大な副作用」の項参照]

7.
本剤投与によりリンパ球減少が認められることから、リンパ球数が500/mm3未満の患者には本剤投与を開始しないこと。本剤投与開始後は定期的にリンパ球数を確認し、リンパ球数が500/mm3未満の場合には、投与を中止すること。[「重大な副作用」、「その他の注意」の項参照]

8.
本剤投与開始後は定期的にヘモグロビン値を確認すること。ヘモグロビン値が9g/dL未満の患者については、本剤投与を開始しないことが望ましい。また、ヘモグロビン値が8g/dL未満である患者又は本剤投与開始後に2g/dLを超える低下を示した患者については、正常化するまで本剤を投与しないこと。[「重大な副作用」、「その他の注意」の項参照]

9.
総コレステロール、LDLコレステロール及びHDLコレステロールの増加等の脂質検査値異常があらわれることがある。本剤投与開始後は定期的に脂質検査値を確認すること。臨床上必要と認められた場合には、高脂血症治療薬の投与等の適切な処置を考慮すること。

10.
感染症発現のリスクを否定できないので、本剤投与中の生ワクチン接種は行わないこと。

11.
肝機能障害があらわれることがあるので、トランスアミナーゼ値上昇に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。なお、メトトレキサートを含むDMARD等併用時に本剤単独投与時と比較して肝機能障害の発現率上昇が認められているため、肝機能障害を起こす可能性のある薬剤と併用する場合には特に注意すること。[「重大な副作用」の項参照]

12.
妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与中及び投与終了後少なくとも1月経周期は、妊娠を避けるよう注意を与えること。[「禁忌」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

相互作用

本剤は主としてCYP3A4及び一部CYP2C19により代謝される。

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
CYP3A4阻害剤
 マクロライド系抗生物質
  (クラリスロマイシン、エリスロマイシン等)
 ノルフロキサシン等
 アゾール系抗真菌剤
  (イトラコナゾール、ボリコナゾール等)
 カルシウム拮抗剤
  (ジルチアゼム、ベラパミル)
 アミオダロン
 シメチジン
 フルボキサミン
 抗HIV剤
  (リトナビル、インジナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、サキナビル)
 抗ウイルス剤
  (テラプレビル;C型肝炎)

グレープフルーツ

臨床症状・措置方法
本剤の曝露量が増加するおそれがある。
本剤とCYP3A4阻害剤であるケトコナゾール(経口剤;国内未承認)併用での単回投与時に、本剤のAUCが103%、Cmaxが16%増加したとの報告があるので、併用時には本剤を5mg1日1回に減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子
これらの薬剤等はCYP3A4による本剤の代謝を阻害するため、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

2. 薬剤名等
フルコナゾール

臨床症状・措置方法
本剤の曝露量が増加するおそれがある。
本剤とフルコナゾール併用での単回投与時に本剤のAUCが79%、Cmaxが27%増加した。
フルコナゾールとの併用時には本剤を5mg1日1回に減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子
フルコナゾールはCYP3A4及びCYP2C19の代謝活性を阻害するため、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

3. 薬剤名等
CYP3A4誘導剤
 抗てんかん剤
  (バルビツール酸誘導体、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン等)
 リファンピシン
 リファブチン
 モダフィニル

セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

臨床症状・措置方法
本剤の曝露量が減少するおそれがある。
本剤とリファンピシン併用時に本剤のAUCが84%、Cmaxが74%減少した。

機序・危険因子
これらの薬剤等はCYP3A4を誘導するため、本剤の効果が減弱する可能性がある。
併用注意に関する注意

[「薬物動態」の項参照]

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までに国内外で実施された第III相試験の試験開始から3ヵ月までに本剤が投与された総症例2430例(日本人94例を含む)中765例(31.5%)において副作用が認められた。主な副作用は、頭痛61例(2.5%)、上気道感染51例(2.1%)、下痢44例(1.8%)、悪心36例(1.5%)等であった。日本人患者では94例中51例(54.3%)に副作用が認められ、主な副作用は、鼻咽頭炎10例(10.6%)、発熱4例(4.3%)、帯状疱疹4例(4.3%)等であった。
また、承認時に国内外で実施中の長期投与試験において、本剤が投与された総症例3227例中1365例(42.3%)において副作用が認められた。主な副作用は、鼻咽頭炎215例(6.7%)、上気道感染129例(4.0%)、帯状疱疹112例(3.5%)、気管支炎84例(2.6%)等であった。国内で実施中の長期投与試験では、本剤が投与された総症例427例中375例(87.8%)において副作用が認められた。主な副作用は、鼻咽頭炎182例(42.6%)、帯状疱疹51例(11.9%)、高脂血症35例(8.2%)、高血圧30例(7.0%)等であった。 (承認時)

重大な副作用

1. 感染症
帯状疱疹(3.5%)、肺炎(ニューモシスティス肺炎等を含む)(0.9%)、敗血症(0.1%)、結核(0.1%未満)等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれ、致命的な経過をたどることがある。本剤投与後は、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 消化管穿孔(0.1%)
消化管穿孔があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するとともに、腹部レントゲン、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行うこと。

3. 好中球減少(0.4%)、リンパ球減少(0.2%)、ヘモグロビン減少(0.3%)
好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン減少があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

4. 肝機能障害、黄疸
AST(GOT)(0.9%)、ALT(GPT)(1.2%)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

5. 間質性肺炎(0.1%)
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部レントゲン検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。なお、間質性肺炎の既往歴のある患者には、定期的に問診を行うなど、注意すること。

その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
1. 感染症及び寄生虫症(5%以上)
鼻咽頭炎

2. 感染症及び寄生虫症(1%以上5%未満)
帯状疱疹、気管支炎、インフルエンザ、副鼻腔炎、膀胱炎、咽頭炎

3. 感染症及び寄生虫症(0.1%以上1%未満)
肺炎、細菌性肺炎、肺炎球菌性肺炎、腎盂腎炎、蜂巣炎、ウイルス性胃腸炎、ウイルス感染、単純ヘルペス

4. 感染症及び寄生虫症(0.1%未満)
脳炎(BKウイルス脳炎を含む)、壊死性筋膜炎、クリプトコッカス性髄膜炎、ニューモシスティス肺炎、ブドウ球菌性菌血症、結核、細菌性関節炎、非定型マイコバクテリア感染、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス感染、サイトメガロウイルス感染、菌血症

5. 血液及びリンパ系障害(1%以上5%未満)
貧血

6. 血液及びリンパ系障害(0.1%以上1%未満)
白血球減少、好中球減少、リンパ球減少

7. 代謝及び栄養障害(1%以上5%未満)
高脂血症

8. 代謝及び栄養障害(0.1%以上1%未満)
脂質異常症

9. 代謝及び栄養障害(0.1%未満)
脱水

10. 精神障害(0.1%以上1%未満)
不眠症

11. 神経系障害(1%以上5%未満)
頭痛

12. 神経系障害(0.1%以上1%未満)
錯感覚

13. 血管障害(1%以上5%未満)
高血圧

14. 呼吸器、胸郭及び縦隔障害(0.1%以上1%未満)
呼吸困難、咳嗽、副鼻腔うっ血

15. 胃腸障害(1%以上5%未満)
下痢、悪心、消化不良

16. 胃腸障害(0.1%以上1%未満)
腹痛、嘔吐、胃炎

17. 肝胆道系障害(0.1%以上1%未満)
脂肪肝

18. 皮膚及び皮下組織障害(0.1%以上1%未満)
発疹、紅斑、そう痒症

19. 筋骨格系及び結合組織障害(0.1%以上1%未満)
筋骨格痛、関節痛

20. 筋骨格系及び結合組織障害(0.1%未満)
腱炎、関節腫脹

21. 一般・全身障害及び投与部位の状態(0.1%以上1%未満)
発熱、疲労、末梢性浮腫

22. 臨床検査(1%以上5%未満)
血中クレアチンホスホキナーゼ増加

23. 臨床検査(0.1%以上1%未満)
肝酵素上昇、低比重リポ蛋白増加、高比重リポ蛋白増加、血中コレステロール増加、体重増加、トランスアミナーゼ上昇、血中クレアチニン増加、γ-GTP増加、肝機能検査異常

24. 傷害、中毒及び処置合併症(0.1%未満)
関節捻挫、肉離れ

高齢者への投与
高齢者において重篤な感染症の発現頻度の上昇が認められている。一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。[肝機能及び腎機能の低下により本剤の血中濃度の増加が認められている。「薬物動態」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験では催奇形性が報告されており、ヒトに本剤を投与したときの血漿中濃度と比較したとき、催奇形性に関する安全域はラット及びウサギでそれぞれ78倍(無毒性量:30mg/kg/日)及び2.8倍(無毒性量:10mg/kg/日)であった。また、ラットで受胎能、出産、胎児の発達への影響が報告されており、雌ラットの受胎能及び初期胚発生に関する安全域は5.7倍(無毒性量:1mg/kg/日)であった1)。]

2.
本剤投与中は授乳を中止させること。[ラットで乳汁中へ移行することが報告されている2)。]

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験はない)。

過量投与
過量投与の場合、本剤に特異的な解毒薬はないので、患者の状態を十分に観察すること。副作用症状が発現した場合は適切な対症療法と支持療法を行うこと。

適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意
1.
本剤の単剤投与での6ヵ月間の二重盲検比較試験において、100人・年あたりの重篤な感染症の発現率はプラセボ群では0であったのに対し、トファシチニブ5mg 1日2回投与群及び10mg 1日2回投与群注)でそれぞれ0.85及び3.5であった。
本剤のDMARD併用投与での6ヵ月間又は12ヵ月間投与の二重盲検比較試験において、100人・年あたりの重篤な感染症の発現率はプラセボ群では1.7であったのに対し、トファシチニブ5mg 1日2回投与群及び10mg 1日2回投与群注)でそれぞれ3.6及び2.9であった。
また、本剤の長期間投与を受けた関節リウマチ患者における100人・年あたりの重篤な感染症の発現率は、トファシチニブ5mg 1日2回投与群及び10mg 1日2回投与群注)でそれぞれ2.3及び4.9であった。

2.
本剤はJAK阻害作用を有することから免疫系及び造血系へ影響を及ぼす可能性があり、非臨床試験ではリンパ球数及び赤血球数の減少などに加え、免疫抑制(IFN-α/β、IFN-γ、TNF-α等のサイトカインの抑制等)に起因する二次的な作用(細菌及びウイルス感染ならびにリンパ腫)がみられた。また、その他に肝臓や消化管への影響(トランスアミナーゼの上昇や胃腸の拡張など)もみられた。

3.
ラットのがん原性試験(24ヵ月投与)において、良性ライディッヒ細胞腫(75mg/kg/日の雄)、褐色脂肪腫(30mg/kg/日以上の雌)、良性胸腺腫(75mg/kg/日の雌)、良性血管腫(10mg/kg/日の雄)の発現頻度の上昇が認められた3)。

4.
サル39週間投与試験では10mg/kg/日で8例中3例に、サル腎同種片移植試験ではミコフェノール酸モフェチルを併用投与した動物8例中1例でリンパ腫が認められた4,5)。

注:本剤の承認用法・用量は、5mg 1日2回経口投与である。

薬物動態

1. 血中濃度

(1) 単回投与6)
日本人健康被験者6例に、トファシチニブ1及び5mgを空腹時単回経口投与注)したとき、トファシチニブの全身曝露量は、ほぼ用量比例的に増加した。
(表1参照)


 


(2) 反復投与6)
日本人健康被験者6例にトファシチニブを5日間15mg 1日2回反復経口投与注)したとき、反復投与開始後24時間以内に定常状態に到達し、累積係数(単回投与時のAUC0-12に対する反復投与5日目のAUC0-12の比)は1.15であった。
(表2参照)

(3) RA患者における反復投与7)
国内外で実施した第II相試験5試験についてポピュレーションPK解析を実施し、日本人RA患者(男性、70kg、55歳)のポピュレーションPKパラメータを推定したところ、見かけのクリアランス(CL/F)は18.4L/h、見かけの分布容積(V/F)は96.0Lであった。また推定値より本剤を5mg 1日2回経口反復投与注)したときの定常状態における各患者の薬物動態パラメータ[幾何平均値(変動係数%)]は、最高血漿中濃度(Cmax, ss)60.4(17)ng/mL、トラフ濃度(Cmin, ss)4.39(51)ng/mL及び投与間隔における血漿中濃度時間曲線下面積(AUCτ)262(20)ng・h/mLと推定された。
2. 吸収8)
外国人健康被験者12例にトファシチニブ10mgを単回経口及び静脈内(IV)投与注)しトファシチニブの絶対的バイオアベイラビリティを評価した。トファシチニブ10mg経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは74.14%(90%CI:70.32%~78.16%)であった。

3. 食事の影響(外国人データ)9)
外国人健康被験者16例に、トファシチニブ10mgを単回経口投与注)しPKに対する食事の影響を評価した。AUC0-∞を指標としたトファシチニブ平均曝露量は、摂食下では約6%(90%信頼区間:3~10%)増大したのに対し、Cmaxは約32%(90%信頼区間:20~42%)減少した。

4. 分布8),10~12)
静脈内投与後、トファシチニブの定常状態における見かけの分布容積(Vss)は87Lと推定された。トファシチニブのヒト血漿蛋白結合率は0.39であった。トファシチニブの血液-血漿濃度比は1μM(312ng/mL)において1.2であった。

5. 代謝13~16)
トファシチニブのクリアランスの機序に対する代謝経路の寄与は、未変化体の肝代謝が約70%、腎排泄が30%である。主に薬物代謝酵素チトクロムP450(CYP)3A4を介して代謝され、CYP2C19によってもわずかに代謝されると考えられる。マスバランス試験では、循環中総放射能の65%以上をトファシチニブの未変化体が占めた。血漿中における残りの放射能は8種類の代謝物によるものであり、それぞれは総放射能の8%未満であった。
in vitro試験により、トファシチニブは10mg 1日2回投与注)したときの定常状態における非結合型Cmax(0.24μM)の125倍の濃度(30 μM)で、ヒトの主要な薬物代謝酵素CYP450(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)の活性を有意に阻害又は誘導しないことが示されている。

6. 排泄13)
ヒトのマスバランス試験から、放射能の約29%が未変化体として、約51%が代謝物として、それぞれ尿中に排泄されることが示された。糞便中には、放射能の約1%が未変化体として、約13%が代謝物として、それぞれ排泄された。総回収率は約94%であった。
(1) P糖蛋白質17,18)
in vitro試験により、トファシチニブはP糖蛋白質の基質であることが示された。また、P糖蛋白質によるジゴキシンの輸送に対するトファシチニブの阻害作用も認められた(IC50:311μM;トファシチニブを10mg 1日2回投与注)したときの非結合型Cmaxの1300倍)。

(2) ヒト有機カチオントランスポーター(hOCT2)19,20)
in vitro試験により、トファシチニブはhOCT2によるクレアチニンの取り込みを用量依存的に阻害し、その阻害活性はキニジンと同等で、シメチジンよりも高いことが示唆された(IC50:150μM;トファシチニブを10mg 1日2回投与注)したときの非結合型Cmaxの625倍)。

(3) ヒト有機アニオン輸送ポリペプチド(hOATP 1B1又は1B3)21~23)
in vitro試験により、hOATP1B1を介した輸送に対するトファシチニブの阻害作用が認められた(IC50:55.3μM;トファシチニブを10mg 1日2回投与注)したときのCmaxにおける血漿中非結合トファシチニブ濃度の平均値の230倍及び肝臓中の推定トファシチニブ最高濃度の83倍)。hOATP1B3を介した輸送は、トファシチニブ濃度100μMで阻害されなかった。

7. 相互作用(外国人データ)

(1) メトトレキサート24)
トファシチニブとメトトレキサート(15~25mg 週1回投与)の併用投与によるトファシチニブのAUCの増加は3%(90%信頼区間:-1~7%)、Cmaxの増加は3%(90%信頼区間:-6~12%)であり、トファシチニブの薬物動態に対する影響は認められなかった。
また、トファシチニブとメトトレキサートの併用投与により、メトトレキサートのAUCが10%(90%信頼区間:-4~23%)減少し、Cmaxが13%(90%信頼区間:-0.1~24%)減少した。

(2) ケトコナゾール25)
CYP3A4の阻害薬であるケトコナゾールとの併用投与により、トファシチニブのAUC及びCmaxは、トファシチニブ単独投与時と比較して、それぞれ103%(90%信頼区間:91~116%)及び16%(90%信頼区間:5~29%)増加した。

(3) フルコナゾール26)
CYP3A4及びCYP2C19の阻害薬であるフルコナゾールとの併用投与により、トファシチニブのAUC及びCmaxは、トファシチニブ単独投与時と比較して、それぞれ79%(90%信頼区間:64~96%)及び27%(90%信頼区間:12~44%)増加した。

(4) タクロリムス及びシクロスポリン27)
CYP3A4の阻害薬であるタクロリムス(Tac)との併用投与により、トファシチニブ単独投与時と比較して、トファシチニブを単回投与したときのAUCは21%(90%信頼区間:13~30%)増加し、Cmaxは9%(90%信頼区間:1~17%)低下した。CYP3A4の阻害薬であるシクロスポリン(CsA)との併用投与により、トファシチニブ単独投与時と比較して、トファシチニブを単回投与したときのAUCは73%(90%信頼区間:62~85%)増加し、Cmaxは17%(90%信頼区間:3~29%)低下した。

(5) リファンピシン28)
CYP3A4の誘導薬であるリファンピシンとの併用投与により、トファシチニブのAUC及びCmaxは、トファシチニブ単独投与時と比較して、それぞれ84%(90%信頼区間:82~86%)及び74%(90%信頼区間:69~77%)低下した。

(6) ミダゾラム29)
トファシチニブ(30mg 1日2回投与注))とミダゾラムの併用投与によるミダゾラムのAUCの増加は4%(90%信頼区間:-4~13%)、Cmaxの増加は2%(90%信頼区間:-4~9%)であり、ミダゾラムのCmax又はAUCに影響は認められなかった。

(7) 経口避妊薬30)
健康女性被験者において、トファシチニブ(30mg 1日2回投与注))の併用投与により、経口避妊薬(レボノルゲストレル及びエチニルエストラジオール)の薬物動態に影響は認められなかった。トファシチニブとの併用時のレボノルゲストレルのAUCは1%(90%信頼区間:-5~7%)増加し、Cmaxは12%(90%信頼区間:5~20%)増加した。トファシチニブとの併用時のエチニルエストラジオールのAUCは7%(90%信頼区間:-1~15%)増加し、Cmaxは10%(90%信頼区間:2~18%)減少した。

8. 腎機能障害患者(外国人データ)31)
軽度、中等度、重度の腎機能障害患者各6例、腎機能正常被験者6例にトファシチニブ10mgを単回経口投与注)したとき、全被験者でCmaxの平均値は類似していた。腎機能正常被験者と比べ、軽度、中等度及び重度の腎機能障害被験者におけるAUC0-∞の平均値の比は、それぞれ137%(90%信頼区間:97~195%)、143%(90%信頼区間:101~202%)及び223%(90%信頼区間:157~316%)であった。t1/2の平均値は、腎機能正常被験者における2.4時間から重度の腎機能障害被験者における3.8時間まで延長した。
(表3参照)

9. 肝機能障害患者(外国人データ)32)
軽度及び中等度の肝機能障害患者各6例、肝機能正常被験者6例にトファシチニブ10mgを単回経口投与注)したとき、軽度肝障害群のCmaxの幾何平均値は肝機能正常群よりも0.6%低く、AUC0-∞の幾何平均値は3.2%高かった。中等度肝障害群のCmaxの幾何平均値は肝機能正常群よりも49%高く、AUC0-∞の幾何平均値は65%高かった。t1/2の平均値については、肝機能正常群の4.1時間から中等度肝障害群の5.4時間まで延長した。
(表4参照)
注:本剤の承認用法・用量は、5mg 1日2回経口投与である。

表1

日本人被験者
1mg
(N=6) 
日本人被験者
5mg
(N=6) 
AUC0-∞
(ng・h/mL) 
幾何平均値
%CV 
22.0
28 
111
22 
Cmax
(ng/mL) 
幾何平均値
%CV 
7.32
14 
41.3
35 
tmax
(h) 
中央値
範囲 
0.75
0.50-2.00 
0.50
0.50-1.00 
t1/2
(h) 
算術平均値
範囲 
1.96
1.69-2.40 
2.49
2.06-3.60 

表2

 

 
      単回投与
1日目注1)(N=6) 
反復投与
8日目注1)(N=6) 
AUCτ注2)
(ng・h/mL) 
幾何平均値
%CV 
387
32 
445
25 
Cmax
(ng/mL) 
幾何平均値
%CV 
141
34 
136
32 
tmax
(h) 
中央値
範囲 
0.75
0.50-1.00 
0.75
0.50-1.00 
t1/2
(h) 
算術平均値
範囲 
3.14
2.36-4.06 
3.28
2.58-3.97 
累積係数注3) 幾何平均値
%CV 
-
1.15
10 

注1:投薬スケジュール:1日目 単回投与、2-3日目 休薬期間、4-8日目 反復投与(8日目は朝1回のみ投与)
注2:投与間隔(τ):12時間
注3:8日目のAUCτ/1日目のAUCτ
表3

 

 
   正常
(N=6) 
軽度
(N=6) 
中等度
(N=6) 
重度
(N=6) 
AUC0-∞
(ng・h/mL) 
260
(71.5) 
357
(109) 
370
(154) 
579
(214) 
Cmax
(ng/mL) 
91.2
(25.3) 
84.9
(23.2) 
95.0
(47.5) 
107
(28.6) 
tmax
(h) 
0.8
(0.5-1.5) 
1.0
(0.5-1.5) 
0.8
(0.5-2.0) 
0.8
(0.5-1.5) 
t1/2
(h) 
2.37
(0.36) 
2.83
(0.86) 
2.88
(0.65) 
3.77
(0.48) 

AUC0-∞及びCmax:幾何平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲)、t1/2:算術平均値(標準偏差)

表4

 

 
   正常
(N=6) 
軽度
(N=6) 
中等度
(N=6) 
AUC0-∞
(ng・h/mL) 
355
(82.6) 
366
(55.9) 
584
(280) 
Cmax
(ng/mL) 
60.5
(14.2) 
60.1
(17.0) 
89.9
(30.6) 
tmax
(h) 
3.0
(1.0-6.0) 
2.5
(0.5-4.0) 
0.8
(0.5-2.0) 
t1/2
(h) 
4.09
(0.94) 
4.37
(0.41) 
5.41
(1.08) 

AUC0-∞及びCmax:幾何平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲)、t1/2:算術平均値(標準偏差)
臨床成績

1. 国内外臨床試験
国内外で実施された第II相試験及び第III相試験の概要を示し、これらの試験におけるACR20%改善率(ACR20)、ACR50%改善率(ACR50)及びACR70%改善率(ACR70)を表に示す。国内外で実施されたいずれの試験においても本剤5mg 1日2回投与群はプラセボ群と比較して、症状・徴候の改善効果の指標であるACR20について統計学的な有意差が認められた(p<0.05)。

(1) 国内第II相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921039試験)33)
メトトレキサートで効果不十分な日本人活動性関節リウマチ患者136例を対象に、3ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。

(2) 国内第II相二重盲検比較試験(単剤、A3921040試験)34)
1剤以上のDMARDで効果不十分な日本人活動性関節リウマチ患者317例を対象に、3ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10、15mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(3) 外国第II相二重盲検比較試験(単剤、A3921035試験)35)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者384例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10、15mg 1日2回投与注)、アダリムマブ40mg隔週投与もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。

(4) 外国第III相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921032試験)36)
TNF阻害剤で効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者399例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(5) 外国第III相二重盲検比較試験(単剤、A3921045試験)37)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者610例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(6) 外国第III相二重盲検比較試験(DMARD併用、A3921046試験)38)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者792例を対象に、12ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:DMARD併用下)を実施した。主要評価時点は投与後6ヵ月時であった。
(7) 外国第III相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921064試験)39)
メトトレキサートで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者717例を対象に、12ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)、アダリムマブ40mg隔週投与もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後6ヵ月時であった。
(表5参照)
2. 国際共同試験40)
メトトレキサートで効果不十分な活動性関節リウマチ患者(全集団797例、うち日本人118例を含む)を対象に、2年間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。全体及び日本人集団のトファシチニブ5mg 1日2回投与群及びプラセボ群における投与後6ヵ月時のACR20、ACR50、ACR70及び手足のX線スコア(van der Heijde Modified Total Sharp Score;mTSS)のベースラインからの平均変化量を表に示す。試験全体集団の本剤5mg 1日2回投与群はプラセボ群と比較して、症状・徴候の改善効果の指標であるACR20について統計学的な有意差が認められ(p<0.0001)、関節破壊進展防止効果の指標であるmTSSのベースラインからの平均変化量については統計学的な有意差は認められなかった(p=0.0792)。
(表6参照)

3. 臨床試験における悪性腫瘍発現頻度
国内外で実施された最長1年間の比較試験5試験において、本剤を3030例(2098人・年)、プラセボを681例(203人・年)に投与した結果、プラセボ群では悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現はなかったが、本剤群では13例に発現した。曝露量あたりの悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、本剤5mg 1日2回投与を受けたRA患者で0.55/100人・年(95%信頼区間:0.23~1.33、発現率:0.4%<5/1216例>)、本剤10mg 1日2回投与注)を受けたRA患者で0.88/100人・年(95%信頼区間:0.44~1.76、発現率:0.7%<8/1214例>)であり、10mg 1日2回投与群で高かった。
国内外で実施された複数の臨床試験において、65例の悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)が本剤投与群で発現し、時期別の発現状況は表のとおりであった。
また、本剤の投与を受けたRA患者において、リンパ腫の発現が報告されている。外国で実施された腎移植患者を対象とした臨床試験において、複数の免疫抑制剤併用下で、シクロスポリンを投与した群のリンパ腫の発現率は0%(0/111例)であるのに対して、本剤を投与した群でEBウイルス関連のリンパ腫の発現率は2.3%(5/218例、非ホジキンリンパ腫4例、ホジキンリンパ腫1例)であった。
(表7参照)
表5

投与群  ACR20  ACR50  ACR70 
A3921039試験(メトトレキサート併用、3ヵ月時)          
プラセボ  14.3(4/28)  14.3(4/28)  3.6(1/28) 
1mg BID  64.3(18/28)  32.1(9/28)  7.1(2/28) 
3mg BID  77.8(21/27)  44.4(12/27)  14.8(4/27) 
5mg BID  96.3(26/27)  81.5(22/27)  33.3(9/27) 
10mg BID  80.8(21/26)  57.7(15/26)  34.6(9/26) 
A3921040試験(単剤、3ヵ月時)          
プラセボ  15.4(8/52)  7.7(4/52)  1.9(1/52) 
1mg BID  37.7(20/53)  13.2(7/53)  7.5(4/53) 
3mg BID  67.9(36/53)  26.4(14/53)  13.2(7/53) 
5mg BID  73.1(38/52)  46.2(24/52)  26.9(14/52) 
10mg BID  84.9(45/53)  69.8(37/53)  49.1(26/53) 
15mg BID  90.7(49/54)  72.2(39/54)  51.9(28/54) 
A3921035試験(単剤、3ヵ月時)          
プラセボ  23.7(14/59)  10.2(6/59)  3.4(2/59) 
1mg BID  31.5(17/54)  11.1(6/54)  5.6(3/54) 
3mg BID  45.1(23/51)  25.5(13/51)  11.8(6/51) 
5mg BID  61.2(30/49)  38.8(19/49)  14.3(7/49) 
10mg BID  72.1(44/61)  45.9(28/61)  24.6(15/61) 
15mg BID  71.9(41/57)  50.9(29/57)  26.3(15/57) 
アダリムマブ注) 39.6(21/53)  20.8(11/53)  3.8(2/53) 
A3921032試験(メトトレキサート併用、3ヵ月時)          
プラセボ  24.4(32/131)  8.4(11/131)  1.5(2/131) 
5mg BID  41.7(55/132)  26.5(35/132)  13.6(18/132) 
10mg BID  48.1(64/133)  27.8(37/133)  10.5(14/133) 
A3921045試験(単剤、3ヵ月時)          
プラセボ  26.7(32/120)  12.5(15/120)  5.8(7/120) 
5mg BID  59.8(144/241)  31.1(75/241)  15.4(37/241) 
10mg BID  65.7(159/242)  36.8(89/242)  20.2(49/242) 
A3921046試験(DMARD併用、6ヵ月時)          
プラセボ  31.2(49/157)  12.7(20/157)  3.2(5/157) 
5mg BID  52.7(164/311)  33.8(105/311)  13.2(41/311) 
10mg BID  58.3(180/309)  36.6(113/309)  16.2(50/309) 
A3921064試験(メトトレキサート併用、6ヵ月時)          
プラセボ  28.3(30/106)  12.3(13/106)  1.9(2/106) 
5mg BID  51.5(101/196)  36.7(72/196)  19.9(39/196) 
10mg BID  52.6(103/196)  34.7(68/196)  21.9(43/196) 
アダリムマブ注) 47.2(94/199)  27.6(55/199)  9.0(18/199) 

%(例数/評価対象例数)、BID:1日2回投与、注:40mg隔週投与


表6

 

 
   5mg BID
(全体) 
プラセボ
(全体) 
5mg BID
(日本人) 
プラセボ
(日本人) 
ACR20注1) 51.5(159/309)注2) 25.3(39/154)  59.6(28/47)  20.8(5/24) 
ACR50注1) 32.4(100/309)  8.4(13/154)  46.8(22/47)  8.3(2/24) 
ACR70注1) 14.6(45/309)  1.3(2/154)  23.4(11/47)  0(0/24) 
mTSSの
平均変化量注3)
277例  139例  44例  22例 
mTSSの
平均変化量注3)
0.12注4) 0.47  -0.05  1.45 

BID:1日2回投与、評価時点は投与後6ヵ月時
注1:%(例数/評価対象例数)
注2:p<0.0001、正規近似に基づく方法
注3:地域、ベースライン値を説明変数とした共分散分析モデル
注4:p=0.0792


表7

 

 
投与期間(評価対象例数)  %(例数)  発現率(/100人・年)
[95%信頼区間] 
全体(4791例)  1.4%(65)  0.94 [0.74, 1.20] 
開始~6ヵ月(4791例)  0.4%(17)  0.79[0.49, 1.26] 
6ヵ月~12ヵ月(4012例)  0.3%(13)  0.72[0.42, 1.24] 
12ヵ月~18ヵ月(3126例)  0.4%(13)  1.06[0.61, 1.82] 
18ヵ月~24ヵ月(2054例)  0.4%(8)  1.09[0.54, 2.17] 
24ヵ月~30ヵ月(941例)  0.7%(7)  1.93[0.92, 4.05] 
30ヵ月~36ヵ月(672例)  0.7%(5)  1.60[0.67, 3.84] 
36ヵ月~(567例)  0.4%(2)  0.67[0.17, 2.67] 

注:本剤の承認用法・用量は、5mg 1日2回経口投与である。

薬効薬理

作用機序
トファシチニブは、JAKファミリーの強力な阻害薬であり、ヒトのキナーゼ群の中で高い選択性を示す。トファシチニブは、キナーゼアッセイでJAK1、JAK2、JAK3を阻害し、TyK2も軽度に阻害する。細胞内では2分子のJAKが介在してシグナル伝達が行われるが、トファシチニブはJAK3又はJAK1に会合するヘテロ二量体受容体によるシグナル伝達を強力に阻害し、その機能的選択性はJAK2に会合するホモ二量体受容体によるシグナル伝達に対する阻害よりも高い。JAK1及びJAK3の阻害により、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15及びIL-21を含む数種類の共通のγ鎖を有するサイトカイン受容体を介したシグナル伝達が遮断される。これらのサイトカインは、リンパ球の活性化、増殖及び機能発現に不可欠であることから、これらのシグナル伝達の阻害により免疫反応を様々な形で抑制できると考えられる。また、JAK1に対する阻害作用により、IL-6やI型IFNなど他の炎症誘発性サイトカインを介したシグナル伝達も抑制すると考えられる。より高用量では、JAK2ホモ二量体シグナル伝達の抑制を介したエリスロポエチンのシグナル伝達の抑制が生じる可能性がある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
トファシチニブクエン酸塩(Tofacitinib Citrate)

化学名
3-{(3R,4R)-4-Methyl-3-[methyl(7H-pyrrolo[2,3-d]pyrimidin-4-yl)amino]piperidin-1-yl}-3-oxopropanenitrile monocitrate

分子式
C16H20N6O・C6H8O7

分子量
504.49

構造式
 

性状
本品は白色の粉末である。本品はN,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすく、水に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。

承認条件

1.
製造販売後、一定数の症例に係るデータが蓄積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

2.
適切な製造販売後調査を実施し、本剤の安全性について十分に検討するとともに、感染症等の発現を含めた長期投与時の安全性及び有効性について検討すること。

包装

ゼルヤンツ錠5mg:28錠(PTP)


主要文献及び文献請求先


主要文献

1)
社内資料:生殖発生毒性試験 [L20120705046]

2)
社内資料:授乳ラットにおける組織分布 [L20120705038]

3)
社内資料:がん原性試験 [L20120705045]

4)
社内資料:単回及び反復投与毒性試験(サル) [L20120705041]

5)
Borie, D. C. et al.:Transplantation 80(12):1756, 2005 [L20110811076]

6)
社内資料:健康成人における薬物動態(単回及び反復投与) [L20120705067]

7)
社内資料:関節リウマチ患者におけるポピュレーションPK解析 [L20120705091]

8)
社内資料:健康成人におけるバイオアベイラビリティの検討 [L20120705064]

9)
社内資料:健康成人における食事の影響 [L20120705065]

10)
社内資料:in vitroでの血漿蛋白結合率の検討 [L20120705092]

11)
社内資料:in vitroでの各種蛋白との結合率の検討 [L20120705093]

12)
社内資料:血球への移行の検討 [L20120705094]

13)
社内資料:健康成人におけるマスバランスの検討 [L20120705066]

14)
社内資料:in vitroでの代謝の検討 [L20120705095]

15)
社内資料:代謝に関連するヒトCYP酵素の検討 [L20120705096]

16)
社内資料:ヒトの薬物代謝酵素に対する影響 [L20120705097]

17)
社内資料:P糖蛋白質の基質としての評価試験 [L20120705098]

18)
社内資料:P糖蛋白質阻害作用の検討 [L20120705099]

19)
社内資料:ヒト有機カチオントランスポーター(hOCT2)阻害作用の検討 [L20120705100]

20)
社内資料:健康成人における糸球体ろ過への影響の検討 [L20120705077]

21)
社内資料:ヒト有機アニオン輸送ポリペプチド(hOATP 1B1)阻害作用の検討 [L20120705101]

22)
社内資料:ヒト有機アニオン輸送ポリペプチド(hOATP 1B3)阻害作用の検討 [L20120705102]

23)
Giacomini, K. M. et al.:Nat Rev Drug Discov 9(3):215, 2010 [L20130325001]

24)
社内資料:メトトレキサートとの薬物相互作用 [L20120705068]

25)
社内資料:ケトコナゾールとの薬物相互作用 [L20120705073]

26)
社内資料:フルコナゾールとの薬物相互作用 [L20120705071]

27)
社内資料:タクロリムス及びシクロスポリンとの薬物相互作用 [L20120705072]

28)
社内資料:リファンピシンとの薬物相互作用 [L20120705074]

29)
社内資料:ミダゾラムとの薬物相互作用 [L20120705075]

30)
社内資料:経口避妊薬との薬物相互作用 [L20120705076]

31)
社内資料:腎機能障害患者における単回投与試験 [L20120705069]

32)
社内資料:肝機能障害患者における単回投与試験 [L20120705070]

33)
Tanaka, Y. et al.:Arthritis Care Res 63(8):1150, 2011 [L20110811041]

34)
社内資料:国内第II相用量反応試験(DMARD効果不十分例、単剤) [L20120705087]

35)
Fleischmann, R. et al.:Arthritis Rheum 64(3):617, 2012 [L20120314078]

36)
Burmester, G. R. et al.:Lancet 381(9865):451, 2013 [L20130212001]

37)
Fleischmann, R. et al.:N Engl J Med 367(6):495, 2012 [L20120914175]

38)
社内資料:外国第III相試験(DMARD効果不十分例、DMARD併用) [L20120705081]

39)
van Vollenhoven, R. F. et al.:N Engl J Med 367(6):508, 2012 [L20120914072]

40)
van der Heijde, D. et al.:Arthritis Rheum. 65(3):559, 2013 [L20130314182]

文献請求先

「主要文献」に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ファイザー株式会社 製品情報センター

〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7

学術情報ダイヤル 0120-664-467

FAX 03-3379-3053


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製造販売
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東京都渋谷区代々木3-22-7

販売
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大阪市中央区道修町四丁目1番1号


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