オゼックス点眼液0.3%
PDFファイル
インタビューフォーム
SGMファイル
DTDファイル
作成又は改訂年月
**2013年3月改訂 (第8版)
*2011年10月改訂(第7版)
日本標準商品分類番号
871319
薬効分類名
広範囲抗菌点眼剤
承認等
販売名
オゼックス点眼液0.3%
販売名コード
131971Q1020
承認・許可番号
承認番号
21800AMZ10003
欧文商標名
OZEX ophthalmic solution
薬価基準収載年月
2006年4月
販売開始年月
2006年5月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存
使用期限:
製造後3年 (外箱等に表示。使用期限内であっても開封後は速やかに使用すること。)
規制区分
処方せん医薬品
注意-医師等の処方せんにより使用すること
有効成分
トスフロキサシントシル酸塩水和物
含量
(1mL中)
3mg
(トスフロキサシンとして2.04mg)
添加物
硫酸アルミニウムカリウム水和物、ホウ砂、塩化ナトリウム、pH調整剤
性状
色・剤形
無色澄明、無菌水性点眼剤
pH
4.9~5.5
浸透圧比
0.9~1.1 (生理食塩液に対する比)
一般的名称
トスフロキサシントシル酸塩水和物点眼液
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
〈適応菌種〉
トスフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス (コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス (ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
〈適応症〉
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎 (角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
用法及び用量
通常、成人及び小児に対して1回1滴、1日3回点眼する。
なお、疾患、症状により適宜増量する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2.
小児においては、成人に比べて短期間で治療効果が認められる場合があることから、経過を十分観察し、漫然と使用しないよう注意すること。
3.
小児における増量投与については、その安全性は確立されていない。
使用上の注意
副作用
承認時までの臨床試験で、総症例数620例〔成人539例、小児81例 (乳幼児62例、新生児11例を含む)〕のうち、副作用は成人15例 (2.42%) に認められ、発現件数は16件であった。主な副作用は、眼刺激6件 (0.97%)、点状角膜炎等の角膜障害4件 (0.65%) であった。
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症
(頻度不明)
発疹、発赤、蕁麻疹
眼
(0.5~1%未満)
眼刺激、点状角膜炎等の角膜障害
眼
(0.1~0.5%未満)
眼痛、眼瞼皮膚炎、霧視、眼の充血、眼そう痒症、霰粒腫
眼
(頻度不明)
異物感、角膜沈着物、結膜炎(結膜充血・浮腫等)
以上のような副作用があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
適用上の注意
1.
点眼用にのみ使用すること。
2.
薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意するよう指導すること。
3.
原則として配合変化が認められる点眼液との併用は避けること (〔取扱い上の注意〕の項参照)。
その他の注意
1. 血中濃度及び結膜嚢内濃度3)
健康成人眼に本剤を1回1滴、1日3回14日間点眼したとき、最終点眼1.5時間後の血清中トスフロキサシン濃度は定量限界 (<0.0347μg/mL) 以下であった。また、健康成人眼に本剤を1回1滴、1日8回14日間点眼したとき、点眼14日目の初回点眼24時間後の血清中トスフロキサシン濃度は定量限界 (<0.0347μg/mL) 以下で、結膜嚢内濃度は2.0μg/mLであった。
(1) 結膜嚢内濃度4)
本剤を有色ウサギに1回40μL点眼したときの結膜嚢内トスフロキサシン濃度は、点眼5分後で168μg/mL、4時間後では3.31μg/mLであり、6時間後では0.670μg/mLであった。
1)
14C標識トスフロキサシントシル酸塩水和物点眼液0.3%を有色ウサギに1回40μL点眼したとき、点眼1時間後には硝子体を除く各眼組織に広く分布し、放射能濃度は、眼瞼結膜で436 ng eq./g、眼球結膜で128 ng eq./g、前房水で89.3 ng eq./mL及び角膜で1,800 ng eq./gを示した。また、メラニン含有組織である虹彩・毛様体及び脈絡膜・網膜は1時間後でそれぞれ421 ng eq./g及び249 ng eq./g、24時間後ではそれぞれ3,250 ng eq./g及び759 ng eq./gを示した4)。
2)
14C標識トスフロキサシントシル酸塩水和物をビーグル犬に20mg/kgの投与量で1日1回14日間反復経口投与したとき、脈絡膜・色素上皮及び虹彩・毛様体の放射能濃度は、投与終了12時間後に322 μg eq./g及び425 μg eq./gを示し、投与終了360日後まで徐々に減少した4)。
3)
幼若ウサギを用いた13週間反復点眼による眼毒性試験において、本剤投与群の眼瞼結膜、角膜、脈絡膜・色素上皮及び虹彩・毛様体内トスフロキサシン濃度は、成熟ウサギに本剤を39週間反復点眼した場合と比較して平均値で1.4~2.3倍とやや高値を示した。一方、眼球結膜及び前房水の薬剤濃度は幼若ウサギと成熟ウサギでほぼ同様な値を示した5)。
臨床成績
1. 疾患別臨床効果6~8)
外眼部感染症の患者304例を対象に実施した本剤の第III相比較試験、一般臨床試験の各疾患別臨床効果は表1のとおりであった。
2. 適応菌種別臨床効果6~8)
上記症例より分離された適応菌種別臨床効果は表2のとおりであった。
3. 眼科周術期の無菌化療法に対する効果9,10)
<治験時>
眼手術予定患者を対象に実施された術前無菌法における抗菌効果は、評価対象例数64例中無菌化例数は47例 (無菌化率73.4%) であった。なお、1日点眼量及び点眼期間は、1回1滴、1日5回、2日間であった。
<市販後>
眼科周術期の無菌化療法における術後判定時の抗菌効果は、評価対象例数103例中無菌化例数は98例(無菌化率95.1%)であった。
表1
疾患名 |
有効率 (有効以上)
臨床試験全体
(小児臨床試験を含む) |
有効率 (有効以上)
小児臨床試験 |
眼瞼炎 |
90.0% (9/10) |
- |
涙嚢炎 |
93.8% (15/16) |
100% (5/5) |
麦粒腫 |
97.8% (45/46) |
100% (6/6) |
結膜炎 |
94.4% (187/198) |
97.6% (40/41) |
瞼板腺炎 |
87.0% (20/23) |
100% (1/1) |
角膜炎 (角膜潰瘍を含む) |
100% (11/11)※1 |
- |
表2
菌種 |
有効率※2 (有効以上) |
ブドウ球菌属 |
94.1% (128/136) |
レンサ球菌属 |
100% (16/16) |
肺炎球菌 |
100% (10/10) |
モラクセラ属 (モラクセラ (ブランハメラ)・カタラーリス) |
100% (4/4) |
コリネバクテリウム属 |
98.7% (77/78) |
エンテロバクター属 |
100% (1/1) |
セラチア属 |
100% (4/4) |
インフルエンザ菌 |
100% (35/35) |
シュードモナス属 |
100% (3/3) |
緑膿菌 |
100% (3/3) |
ステノトロホモナス (ザントモナス)・マルトフィリア |
66.7% (2/3) |
アシネトバクター属 |
100% (2/2) |
アクネ菌 |
86.8% (79/91) |
※1: 角膜潰瘍4例を含む
※2: 複数の菌種が検出された場合は、各々の菌種に1例として算入
薬効薬理
1. 抗菌作用11~13)
本剤の活性本体であるトスフロキサシンの抗菌スペクトルは広範囲に及び、in vitro でブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌、モラクセラ属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス (コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス (ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起因菌に対して強い抗菌力を示す。
2. 作用機序14)
細菌のDNAの高次構造を変換するDNA gyrase及びtopoisomerase IVに作用し、DNA複製を阻害することにより、殺菌的に作用する。
3. 実験的眼感染症に対する治療効果15)
ウサギの角膜実質に緑膿菌あるいは表皮ブドウ球菌の臨床分離株を接種して作成した眼感染症モデルに対して、本剤は治療効果を示した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
トスフロキサシントシル酸塩水和物
(Tosufloxacin Tosilate Hydrate)
略号:
TFLX (トスフロキサシン)
化学名:
*7-[3(RS)-3-Aminopyrrolidin-1-yl]-1-(2,4-difluorophenyl)-6-fluoro-4-oxo-1,4-dihydro-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid mono-4-toluenesulfonate monohydrate
構造式:
分子式:
C19H15F3N4O3・C7H8O3S・H2O
分子量:
594.56
性状:
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。N , N -ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール (99.5) にほとんど溶けない。
メタノール溶液 (1→100) は旋光性を示さない。
融点:
約254℃ (分解)
取扱い上の注意
●主な点眼液との配合変化
本剤1mLと配合薬剤1mLをガラス管に入れ、ミキサーで10秒間混合し、外観変化を観察16,17)
配合変化あり※3
リンデロン液、ニフラン点眼液、ジクロード点眼液、ブロナック点眼液、点眼・点鼻用リンデロンA液、エコリシン点眼液、リザベン点眼液、インタール点眼液、タチオン点眼用、ミドリンM、キサラタン点眼液、チモプトール0.25%、チモプトールXE0.5%、トルソプト点眼液1%、ミケラン点眼液2%、リズモンTG点眼液0.5%、フラビタン点眼液
配合変化なし
トブラシン点眼液、サンテマイシン点眼液、ザジテン点眼液、ムコゾーム点眼液、カタリン点眼液、ミドリンP、レスキュラ点眼液、サンコバ点眼液
※3:混合直後または室温で1時間放置後に外観変化(白濁)が認められたもの。白濁は、本剤の溶解機構であるトスフロキサシンとアルミニウムイオンのキレート平衡が、他の点眼液中のエデト酸、クエン酸、リン酸などにより影響をうけ、有効成分が析出するためと推測された。
包装
オゼックス点眼液0.3%: 5mL×5本、5mL×10本
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
日東メディック 社内資料(ソフトコンタクトレンズに対する影響)
2)
日東メディック 社内資料(ソフトコンタクトレンズに対する影響)
3)
北野周作ほか:あたらしい眼科,23 別巻,47-54,2006
4)
福島容子ほか:あたらしい眼科,23 別巻,26-32,2006
5)
木澤和夫ほか:あたらしい眼科,23 別巻,37-40,2006
6)
北野周作ほか:あたらしい眼科,23 別巻,68-80,2006
7)
北野周作ほか:あたらしい眼科,23 別巻,95-110,2006
8)
北野周作ほか:あたらしい眼科,23 別巻,118-129,2006
9)
北野周作ほか:あたらしい眼科,23 別巻,111-117,2006
*10)
秦野寛ほか:眼科手術,23, 314-320,2010
11)
富山化学 社内資料(抗菌活性)
12)
五島瑳智子ほか:Chemotherapy,36(S-9),36-58,1988
13)
富山化学 社内資料(抗菌活性)
14)
神山朋子ほか:あたらしい眼科,23 別巻,3-11,2006
15)
水永真吾ほか:あたらしい眼科,23 別巻,18-25,2006
16)
富山化学 社内資料(配合変化試験)
17)
富山化学 社内資料(配合変化試験)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
大塚製薬株式会社 医薬情報センター
〒108-8242 東京都港区港南2-16-4
品川グランドセントラルタワー
電話 0120-189-840
FAX 03-6717-1414
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
富山化学工業株式会社
東京都新宿区西新宿3-2-5
販売
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9
甲苯磺酸妥舒沙星滴眼液
品 名:甲苯磺酸妥舒沙星滴眼液(Tosufloxacin Tosylate ophthalmic solution)
规 格:5ml:15mg
适应症:眼睑炎、泪囊炎、麦粒肿、结膜炎、睑板腺炎、角膜炎(包括角膜溃疡)、眼科围手术期的无菌化治疗。
研发公司:日本富山化学工業株式会社
批准日期:2006年5月在日本上市
CDE申请受理:3家
SFDA批准: 无
用法用量:通常,对于成人及儿童,一次1滴,一日3次滴眼。另外,可根据疾病、症状适当增加剂量。
不良反应:在儿童试验和术前无菌化试验中均未发生不良反应,且没有未知的严重不良反应病例,不存在安全性问题。
类 别:化3.3
价 格:售价为154.7日元/支。
原料供应:原料供应无障碍
制剂工艺:制备工艺可行性高,不需要特殊生产设备。
作用机制:
本品活性体为妥舒沙星,是通过抑制细菌DNA旋转酶而达到抑菌或杀菌作用。
知识产权状况:
本产品在中国无产品专利、用途专利以及新药保护及药品行政保护等问题。
市场及经济效益预测:
我国眼科用药市场规模呈现逐年增长趋势,2005年约为46.65亿元,2006年我国眼科用药销售已达48.94亿元,同比上年增长了8%,预计2010年将达到60亿元。
我国医院中用量最大的滴眼剂是抗感染、抗炎类药物,临床所用的药物约有60多个,占据了眼科药物的40%。从2006~2007年总体趋势分析:经过多年发展已改变了传统的氯霉素滴眼液、红霉素眼膏的单一结构,逐渐发展成为第三、四代喹诺酮类滴眼液和各种抗生素复方制剂的格局。抗感染、抗炎类眼科用药的金额占据了眼科药物市场的半壁江山。抗生素、糖皮质激素和喹诺酮类是主要品种,其中氧氟沙星、左氧氟沙星滴眼剂两个品种已占据了眼科用药市场份额的四分之一。l
1、喹诺酮类的氧氟沙星滴眼液:是医院中用量最大的品种,在喹诺酮类中占据了90%以上的份额。近3年,氧氟沙星平均占据了眼科用药市场18.39%的份额,居眼科市场首位。
2、喹诺酮类左氧氟沙星滴眼剂:据SFDA南方医药研究所数据表明,2006年,左氧氟沙星滴眼剂增长率较快,在眼科用药市场上已从上一年的2.89%增长到了7.19%,增长率达到了151%,已是眼科类用药排第3位的品种。
3、氯霉素及其复方滴眼液:在眼科样本医院抗感染用药中约占7%左右,在全国眼科抗感染市场约占12%~15%的份额。
4、妥布霉素+地塞米松:是在2006年眼科用药销售排第4位的品种,具有一定的市场优势,占据了2006年眼科用药市场6.83%的份额,比上一年增长了9.58%。
从抗菌类消炎类眼科市场来分析,妥舒沙星滴眼液作为新一代喹诺酮类抗菌药物除具有喹诺酮类药物的共同特点外,与其它喹诺酮类抗菌素相比具有抗菌活性强、抗菌谱广、毒性低、副作用小等优点。并且是现有喹诺酮类滴眼剂中唯一一个首次明确了儿童的用法用量的药品,优化了现有抗菌滴眼液品种结构,并且本品临床疗效优于国内广泛使用的0.5%左氧氟沙星滴眼液。因此可以预见,本品一旦上市,随着新药的推广应用和品牌效应的凸显,有望替代氧氟沙星及左氧氟沙星滴眼液产品,必将成为后起之秀,给企业带来巨大的经济和社会效益。目前本品原料售价4000元/公斤,计每支原料成本约0.06元(规格:5ml:15mg/支),加上辅料及包装等费用,每支成本不会超过0.5元。本品为3.3类新药,企业可自主定价,每支定价20元~25元较为合理。